魔術師との戦い方を考える
異世界転生をした彼は目標に向かって日々努力をしている。
何故か記憶が無い。
そんな特殊な状態でもこの世界で生き残るため、そして夢を叶えるために強くなろうとリーシェは様々なことを試した。
そして子供のころに思い描いた夢をかなえるべく、魔術学校へ行くこととなった。
道中でリーシェの父の弟子さんと共に今後の戦闘スタイルについて試行錯誤していた。
「貴族の説明もいいですが、その前に少し体を動かしましょうか。」
そういって凄く気になるところで女性弟子さんは切り上げた。そうして御者に馬車を止めさせてから俺と一緒に外に出る。
とりあえず軽くストレッチでもしながら今後の魔術方針について考える。
女性弟子さん曰く俺の魔術は意外性はあってそこそこ脅威ではあるが、火力不足と燃費の悪さという圧倒的短所がきついらしい。
燃費の悪さは正直きつい。俺は魔力自体はそこそこ多い方みたいだが燃費が悪いなら殆ど意味が無い。
故に近距離戦闘を行いつつ魔術でそれを補助する。魔法剣士・・・・・・いやこの世界では魔術剣士というタイプだろう。そういう戦法にするとする。
1から紋章魔術を覚えてもいいけどせっかくユニークな部分があるわけだし、それを伸ばして戦いたいよな!。
やはり筋肉は正義。鍛えておいて良かったぁ、
さて、ここで一番の問題は火力の足りなさだろう。
純粋に火力が足りないことは問題ではない・・・・・・・いや問題だけど多少は許容できる。
問題はこの火力が足りないというのが、どういう意味で火力が足りないかということだ。
単純に魔術同士の撃ち合いとして火力が足りない、って言うだけならば近距離をメインにして戦えば十分戦える。
問題は防御を貫けない的な火力の無さなのかだ。
同年代としてはそこそこ鍛えている方だとは思うが、やはり自己流の強化魔術故に色々不備があると思う。そんな強化魔術をかけた状態の俺ですら耐久面はかなり高い。
・・・・・・いや高いと思う。下級悪魔とか父とか女性弟子さんとか格上ばかり相手してたから自信無くなってきたな。
まあ実際問題、下級悪魔を俺の魔術で倒せなかったところから”防御を貫けない火力の低さ”って言う方向の火力の低さの可能性もありえる。
その場合は俺の魔術はとっさに使える程度でしかなく有用性はほぼ無い。
そんなこんなで悩んでいても仕方ないので、とりあえず女性弟子さんに聞いてみることにした。
「メリッサさん質問です。自分の魔術の火力不足っては魔術の撃ち合いの時に火力が足りない、というのは分かりますがもし直撃させたとしても強化魔術込みの相手にダメ・・・・・・負傷を与えることは可能なのしょうか?」
「そうですね。対魔術師の場合、リーシェちゃんの魔術が直撃すれば大体殺せます。」
女性弟子さんが言ってるのだから事実なのだろうが、正直違和感しかない。
「そうなんですか?正直自分の魔術を自分に当てたとしても、傷を負うでしょうが死ぬことは無いと思うのですが。」
下級悪魔との戦いの際に至近距離で攻撃に巻き込まれる前提で火炎の槍を使ったが思ったよりダメージを受けなかった。
「えーっとですね。リーシェちゃんは魔術師を目指しているつもりですが、正直あなたは魔術師としては体を鍛えすぎてます」
「見た目的にはあんまり筋肉がついていませんし。同年代よりは少し強いとは思いますが、そこまで鍛えすぎだとは思いません。」
そういって自分の細腕を見る。確かに見た目に反して力があると思ってたが異世界なんてそんなもんだと勝手に思い込んでいた。いやほら、漫画とかだと細腕だけど筋肉質なキャラとかいるじゃん。
「確かに見た目が筋肉質なのは不思議です……まあ師匠の子供ですからね。何があってもおかしくは無いでしょう。」
何かとても失礼なことをいわれた気がする。
「まあそれはさておいて。リーシェちゃんは一般的な魔術師としては肉体強度が高いです。故に本来の魔術師では直撃すれば致命傷とまではいかなくても、かなりの傷を負うでしょう。」
「魔術師と言えど動ける方が強いですよね?それなら体を鍛えないんでしょうか?」
「そこは少し違いますね。魔術師もそれなりに鍛えている人が多いです。とはいえあくまで最低限の魔術師同士との戦いで必要な分を鍛えるぐらいで、剣士と張り合おうとするぐらいに鍛えるの人はほとんどいないでしょう。」
「鍛えすぎていると言いましたが、鍛えすぎることによって何らかの不利益はあるのですか?」
「そうです。簡単に言えば魔術が使いにくくなります。」
「嘘でしょ?!」
なんということか。今まで鍛えていたのは完全に逆効果だったのか。
「まああくまで使いにくくなる程度なため、そこまで気にすることはありません。また後で魔術が使いにくくなる理由は解説しますね。」
「先ほど魔術が直撃すれば倒せると言いましたが、魔術戦に置いてはその直撃させるということがかなり難しいです。」
「魔術を使ったところで魔術によって防御されるからでしょうか?」
「それもありますが、魔術師は基本的には魔術を回避することが多いです。」
つまりは単純な威力も重要だが、それ以上に速度などが重要ということだろう。
「更にもう一つあります。私に魔術を一発撃ってもらえませんか?」
「え」
「まあまあ。いいので一発撃ってみてください。」
「なんか怖いんですが。」
「まあまあいいからいいから。」
多分防御かなんかのあると思うのだがなんか普通に怖い。直撃したら殺せるとさっき言われたばっかりだし、軽く水をかけるぐらいにしておくか。
「そーい。」
ホースから水が出るかの如く掌から水が出てメリッサさんにかかる……いやかかっていない。何か球体のようなものに守られて水がかかっていない。
「これはガードと言われる防御魔術の一つで、主に緊急時に使われる魔力を使った防御壁となっております。」
「そもそも魔術を当てることが厳しい上で、もし魔術を当てたとしてもそのガードがあるためにそのガードを破壊しなければ攻撃を直撃させることが厳しい。ということですね?」
「そうですねとはいえ機動力の高い魔術師のガードはそのまま魔力を放出している、術式の無い魔術なために破壊することはあまり厳しくありません。」
「どちらかと言えば攻撃を一時的に止めることや、強引に軌道を変えることなどと言った最終手段となりますね。」
一般的な魔術師のガードの耐久はどれぐらいか分からないがあまり硬くはないようだ。そうなると数で攻めつつできれば操作可能な遠距離攻撃が好まし……ってあれ?
……ガードって英語だよな……?
ここまで読んでくださりありがとうございます。長々となって申し訳ございません。




