幕間 イリス②
石畳の道が広がるセルディアス帝国の朝。
イリスは自由と解放感に満たされながら、自室の窓を開けた。
━━というのが、彼女の希望である。
現実は、彼女に夢を見せてはくれない。
何よりもまず、護衛に就いたグレイが、仕事はこなすが威圧的である。
そして基本的にコミュニケーションも取らない。
━━はっきり言ってしまえば、おっかない。
溜息をつきつつ、イリスは今朝届いた手紙の封を切った。
それはアルケアの友人から届いた手紙だった。
内容は主に、自身の近況を綴ったものだ。
ふと、その中にアルケアで行われていた闇オークションについて、書かれていたことに目が止まる。
(これって確か……)
イリスは数日前に新聞で読んだ、ある記事の内容を思い出していた。
セルディアスの富豪で、アルケアのとある島の所有者。
その人物が、自身の島で行われていた闇オークションに関わっているとして、アルケアで拘束されていた。
しかし、取り調べ中に死亡。
自殺とのことだが、詳細は不明。
これにより、共犯者はおろか関係者なども明らかにされなかった。
「……なんだか、すっきりしない……」
イリスは思わず呟いた。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
次から第二章に入ります。
よろしければ、評価、ブックマーク、感想などおねがいいたします。




