第24話「アインスへの不信とある共通点」
司令室にはアラン、ロジャー、チェスターとクラーク。それからファータだけが残っていた。
今はアインスはセラに連れられ、エリア・ロストを案内されて二人とも不在だった。
「ボス、いいのかよ?あそこまで分かんない事ばっかの奴を引き込んで」
「ああ、問題ない」
心配するチェスターに、ファータは淡々と返す。
処刑者であるアインスをハウンド・ソードに改めて勧誘し、向こうもそれを呑んだ。
その事にファータは何の躊躇いも後悔も無かった。
「まあ、お前の気持ちも分かる。怒らんから何が気になるか、言ってみろ」
「…………アイツが言ってた、空から来たってのがだ。他はともかく、それだけ引っかかる。どう考えたってあり得ねえだろうよ。なあ?」
「まあ、分かんなくはないけど……」
「チェスターの言い分も分かるよ、ただ……」
「な、なんだよ……」
同意を求めるように周りを見渡すチェスターに、歯切れの悪い反応を返すアランとロジャー。その意味が分からないチェスターは、今度はクラークの方に同意を求めようとした。
「なあ、クラークは――――」
「いや、俺はあり得ると思うけど」
「はあ?!お前、ウソだろ!」
「……嘘も何も、前例がいるじゃないか。まあ、俺はその現場を直接見たわけじゃないけど」
「前例って……?」
「エンデ、だよ」
チェスターの疑問にファータが答えた。
「私はあの時の光景を見た。空から《《堕ちてきた》》、破滅の神、エンデ…………。あの忌々しい存在という前例がある」
「だったら、尚更危険かもしれねえじゃねえか!あんな野郎と同じ現れ方なんて……、仮にあいつらが裏で実は手を組んでましたとか――――」
「それだけならば私もお前と同じ意見だ。早々にここから理由を付けてお帰り願う。しかし、その心配は無い、と私は確信している」
チェスターの言葉を遮り、自身の考えを話す。たしかに、チェスターの言い分も分かる。
謎だらけで、無条件に全てを信用する事は難しい。
だが、あの時の………自身の目的を告げたアインスの言葉が、内に秘めた想いがそれは杞憂だと証明している。
『義務でも、使命でもない。オレは……………エンデを殺す』
唯一、分かっていること。
この場のいる全員、自分にも勝るとも劣らない明確な殺意。
それがエンデの仲間ではないと、如実に語っていた。
「ああ、問題ない」
「……そうかよ」
満足いく答えではなかったのか、幾分不機嫌そうに返し、チェスターは下がった。




