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第23話「処刑者の目的」


「では、最後の質問だ、アインス。君の目的を、君が何をしたいのかを教えてほしい」


騒いでいたチェスターが静かになったタイミングで、場を仕切り直すかのようにファータは軽く咳払いをし、もう一つの質問を投げかけた。


結局のところ、彼の正体は今ひとつ分からなかったが、そこはあまり重要ではない。

彼らレジスタンス、ハウンド・ソードも言ってしまえば戦闘員、非戦闘員含め、身元が分からない者だって多くいる。

ある意味、些末事ではあるのだ。


一方、彼が何をしたいのか、目的が何なのかについては重要だった。

これからの事の為にも、それは明確にしなければならない。


アインスは暫し沈黙し、やがて口を開いた。


「目的は――――ある」

「………………」

「オレには、過去の記憶はない。フィラトルがどうしてこんな状況になってしまったのかは分からない。ただ………、記憶を失っても、どうしてそうしなければならないのか……、それが分からなくても、やらなければならない事がある」


「……………っ」

「セラっ!!」

「――――――――っ!」


部屋に充満する殺気にセラが息を呑む音が微かに溶ける。


そのセラを守る様に、チェスターが前に立った。

クラークも無意識に銃を抜き、アインスへと向けた。


ファータはそれに気付いてはいるものの、何も言えない、いや……言えなかった。

革手袋に包まれた手が、革の軋む音を立てて車椅子の肘置きを掴んだ。

今まで感じたこともない、身を焦がす程の殺気で縮み上がってすらいた。


もはや目の前の青年はさっきまでそこにいた穏やかな青年ではない。


「義務でも、使命でもない。オレは……………」


それでも、アインスはそれにも気付くことなく、続ける。

端正な顔つきが歪み、獣の牙の紋様を刻む、金色の瞳が細まる。そこには………


「オレは―――エンデを殺す」


二つ名通り、神を屠る事を臨む処刑者がいた。

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