第21話「アインスとファータ」
「よーっす、連れてきたぜ」
「ロジャー、紹介が雑」
処刑者…………アインスと合流してから暫くの後、アラン達はアインスを連れ、司令室へと戻ってきた。
「彼が……………」
大人しそうな青年を見て、セラが思わず、そう呟く。アランとロジャーは行動を共にしていたから特に反応はないが、クラーク、チェスターは別だ。
チェスターは見るからに不審なものを見るような目を、クラークは一見、いつも通りだが纏っている気配は警戒心丸出しだ。しかし……、
「二人とも、忘れた訳ではないだろうな?彼らは大切な客人だ。礼を失する様な真似は許さんぞ」
「うぐっ」
「………そんなに気配ダダ漏れだったかな」
車椅子の老爺、ハウンド・ソードのリーダーであるファータから射すくめるかのような視線を受け、2人は気まずそうな顔をした。
ファータは一度軽く息を吐き、隣にいるセラと顔を見合わせた後、視線をアインスへと向ける。
「はじめまして、処刑者。ハウンド・ソード創始者、ファータだ」
「私はセラ、よろしくね。それで、あそこにいるのがクラーク、チェスターよ。」
「…………チェスターだ」
「クラーク。仲良く出来るといいね」
「アインスだ、よろしく」
ファータやセラ達に比べ、あまり友好的ではない二人の無愛想な挨拶にも――それも二人に睨まれて崩すが――気を悪くする事なくアインスは挨拶を返す。
「……部下がすまない」
「気にしてない。いきなり不審な奴が現れたんだ。ああいう反応をされたって仕方ない」
「……なあ、これだと俺達2人、だいぶ悪い奴じゃないか?」
「実際、客相手に最悪だけどな」
「なんだとテメェ!?」
遠慮ないロジャーの一言に怒るチェスターに呆れながら、ファータは続ける。
「さて、ホルガーからは私のことは聞いた事があると思う」
「ああ、そういう旧友がいるとは何度か」
「うむ。その上で聞かせてほしい。私達は君の事をあまり知らない。まずは君の事を。そして……、これから君が何をしたいのかを」




