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ネトゲで俺を狩り続けた伝説PK、 リアルでは学園No.1のクール美少女でした 〜リアルと性格違いすぎません〜  作者: 風白春音


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第5話 ハプニング

レアクエスト『天より舞い降りる竜退治』。

天空に聳える世界樹、その内部に存在する異界から舞い降りる竜の討伐任務だ。


「アージェント君、もうすぐ夏休みだね」


「だから何だよ」


「一緒に遊ぼうよ」


「断る」


「えー、こんなに両想いなのに」


「どこがだよ」


即否定。


「てかお前、俺にどういう感情なんだ?」


「?」


首を傾げる。


「質問の意味が分からないよ」


「……俺を玩具か何かだと思ってんのか?」


「なんで玩具なの?」


(……会話が成立しねえ)


「私はね、アージェント君が嬉しそうにしてるのを見るのが好き」


「……は?」


「君の喜ぶ顔が見たい。私の世界は、それでできてるから」


「気持ち悪いこと言うな」


「えー酷い」


「言葉のあやでも無理だわ」


理解不能。


だが一つだけ分かる。


(……こいつ、俺しか見てねえ)


現実でもそうだった。

あいつの視線は、俺にだけ異様に向いていた。


「いいか、夏休みは絶対メッセージ送ってくるなよ」


「フラグだね。それ毎日送るやつ」


「死ね」


――――


「もうすぐ着くぞ」


「あーあ、もっと話してたかったな」


「目的忘れてんだろ」


「私の目的はアージェント君と遊ぶことだよ。もう達成してる」


「帰れ」


砂漠地帯。


竜が降り立つエリアに到着する。


――――


「暑い……死ぬ……」


「寒冷ゼリー飲め」


「忘れた。頂戴」


「新品やる」


「それじゃない。それがいい」


俺の手元のゼリーを指差す。


「……お前、俺の口ついてるぞ」


「うん」


即答。


「それがいい」


「は?」


心臓が跳ねた。


(……間接キス……?)


「今、変なこと考えたでしょ」


「考えてねえ」


「嘘だー」


次の瞬間。


ひょい、とゼリーを奪われる。


「おい返せ!」


「やだよー。アージェント君のだし」


「意味わかんねえ」


追いかけるが、全然捕まらない。


「はあ……はあ……」


「諦めた?」


「……今回だけだぞ」


「やったー」


――その判断が甘かった。


「いただきまーす」


「待て!」


「待たないよ」


その瞬間。


「……は?」


姿が変わる。


悪魔アバターから。


――夜桜紫苑へ。


「なんで変えた」


「こっちの方が嬉しいでしょ?」


「ふざけんな」


現実と同じ姿。


同じ距離。


同じ空気。


「美味しいね、ありがとう。朔夜君」


「……っ」


完全に現実と錯覚する。


(これ、アウトだろ……)


「もう一回」


「やるか!」


「次はここ?」


唇を指差す。


「――っ!」


思考が止まる。


(待て待て待て)


「冗談だよ」


くすっと笑う。


(……絶対わざとだろこいつ)


「あ、来た」


「……最悪だ」


上空から影。


竜が降り立つ。


だが――


(……集中できねえ)


心臓の音がうるさい。


状況が頭に入ってこない。


そして俺はまだ知らない。


このクエストの先で、

さらに面倒なことが起こることを。


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