表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネトゲで俺を狩り続けた伝説PK、 リアルでは学園No.1のクール美少女でした 〜リアルと性格違いすぎません〜  作者: 風白春音


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/25

第9話 再会

朝のアラームが鳴り響く。


「……うぅ」


布団から出たくない。


「……辛い」


今日は特に、体が重い。


「なんだこれ……」


嫌な予感。


理由は分からないが、妙に胸騒ぎがする。


「……まあ、気のせいか」


強引に体を起こし、支度を始めた。



「よっ、おはよう」


「……おはよう」


「元気ねえな。何かあったか?」


相変わらず鋭い。


「なあ悠斗。朝起きた瞬間、嫌な予感したらどうする?」


「風邪じゃね?」


「違う。もっとこう……第六感みたいな」


「あー、嫌な予感ってやつか。俺なら一応用心する」


「マジかよ」


一気に不安になる。


「まあ、ほとんど気のせいだと思うけどな」


軽く笑ってフォローしてくる。


「……ありがとな」


「気にすんな。親友だろ?」


「……ああ」


少しだけ、気が楽になった。



昼休み。


いつもの屋上。


「さーて、アージェント君。昨日の浮気調査といこうか」


「だから浮気じゃねえって。つーか来んな」


「ううっ、酷いよ。私はこんなに想ってるのに」


「その演技バレてるぞ」


「ちっ」


(舌打ちしたぞ今)


「で? 相手は誰?」


「朱城レイナってやつ。ゲーセンで会った」


「……」


急に黙る。


「おい、どうした」


「……なるほど。これは厳しい戦いになりそうだね」


「は?」


「アージェント君は鈍感だからなあ。でも、それが良さでもある」


「意味わからん。つーかその呼び方やめろ」


「仕方ないな。特別だよ――朔夜君」


(……っ!?)


妙に甘い声。


心臓が跳ねる。


「あ、今ドキッとした」


「してねえよ」


「うそだー。誤魔化せないよ?」


「聞こえるわけねえだろ」


「ふーん?」


(やば……)


「ちょ、お前近い!」


「聞こえる距離に来ただけだよ」


顔が近い。


距離がおかしい。


「……心臓、すごいね」


「たまたまだ!」


無理やり引き離す。


「また一つ弱みゲット」


「ふざけんな」


その時――


ガチャ。


開くはずのない屋上の扉が開く。


「あれ、開いてんじゃん。ラッキー」


(……嫌な予感、これか)


「……お前」


「お、昨日の白銀じゃねえか」


朱城レイナ。


最悪のタイミングだ。


「同じ学園だったのかよ」


「こっちのセリフだ。邪魔だったか?」


「いや、別に――」


「邪魔でも何でもないわ。一緒にどう?」


(紫苑!?)


声が一瞬で“優等生モード”に変わる。


怖い。


「んじゃ遠慮なく」


レイナが座る。


空気が、重い。


「なあ夜桜。猫被るのやめたら?」


「……どういう意味かしら?」


「それくらいわかるっての」


(言うなって……!)


「……へえ、やるね」


紫苑の笑顔が少し歪む。


「じゃあやっぱり邪魔かな」


「お、そっちが素か。そっちの方が話しやすいわ」


(やめろマジで)


「なんで屋上に?」


「風の音聞こえてさ。普段一人で食うの好きなんだ」


「……そう」


一瞬、沈黙。


「……悪かったね。態度」


「別に気にしてねえ」


なんとか収まった……か?


「つーか見ろよ白銀。ミラリス付けてきた」


「お、いいな」


「だろ? 可愛いよな」


一気に空気が緩む。


(助かった……)


「へえ。君もミラーアース好きなんだ」


「お前も?」


「まあね」


「じゃあ連絡先交換しようぜ」


「いいよ」


(あっさり!?)


紫苑が押されてる。


珍しい。


「じゃ、またな白銀、夜桜」


「おう」


嵐みたいに去っていく。


(疲れた……)


「……思ったより手強いね」


「何がだよ」


「別に」


「それより浮気はダメだよ?」


「だから違うって言ってんだろ!」


「じゃあ付き合う?」


「は!?」


「冗談」


クスクス笑う。


「ふざけんな!」


「やっぱり面白いね、朔夜君」


(……最悪だ)


朝の予感は当たった。


そして確信する。


――俺の平穏は、もう戻らない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ