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カードゲームが強すぎるせいで勇者になった  作者: 七舞 薫
第13章 コレクターのカード
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第13章 008 コレクターのカード

「 二ホン鎧リスの能力で二回攻撃ができる! 次はセイントドッグガールに攻撃だ!」


 大和はセイントドッグガールに迎え撃つように指示を出す。


「いけ! セイントドッグガール! セイントフレア!」


「いけ! 二ホン鎧リス! ストックフォース!」


 二体は光の粒子を纏いお互いに突撃していくと相打ちし消滅していった。

 これでカリムと大和の場には何のカードも残っていない。


「僕はこれでターンエンドだ」


 大和はカードを一枚引きターンの始まりを宣言する。


「俺のターン、ドロー」


※現在のデッキ枚数。カリムのデッキ枚数1。大和のデッキ枚数25。


 だが大和は何もせずにターンを終了した。


「ターンエンド」


 次のターンはカリムのターンとなる。


 カリムはデッキから残りの1枚のカードを引くとそのまま立ち尽くした。


※現在のデッキ枚数。カリムのデッキ枚数0。大和のデッキ枚数25。


 今のドローでデッキがなくなった。大和の勝ちとなる。


      〇


 病室へ戻るとカリムは大人しくクライカードのコレクションが収納されたバインダーを大和へと渡した。

 大和はカリムに「いいデュエルだったよ」と声をかけた。


「ああ、そうだね。僕もそう思う」


 フリイヤは「この方がいいのよ」と明らかに元気のないカリムへと告げる。

 ホエールは一枚のカードをカリムへと渡した。


「一生懸命集めたクライカードの代わりにはならないと思うけどね」


 彼女が渡したのはリスカードの強化カードだった。リスの貯蔵という武装カード。これを使えば手札補充が楽になる。


「ありがとう」


 ホエールは手を振る。


「いいのいいの」


 フリイヤはデュエルに敗北したカリムの浄化を行っていた。手のひらから放たれる光を浴びている。彼は大人しく応じていた。

 大和はしばらく何も語らず口を閉じていた。本当はこのような奪い方をしたくなかったのが本音なのだ。自分もカードが好きでカードを使う者として異世界へとやってきたのだからコレクターの気持ちが分かるのだった。

 だがクライカードをこの異世界からなくす使命が彼にはあった。できることはしなくてはならない。こうするしかなかったのだった。

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