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カードゲームが強すぎるせいで勇者になった  作者: 七舞 薫
第11章 四天王と魔王代理
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第11章 004 四天王と魔王代理

 大和は今になって魔王の責務に追われた。自分が魔王になったのはここに住む彼ら彼女らが存在できるようにだ。先代の魔王が浄化されこの世から去ってしまったからには、魔王の力で転生しこの世にとどまっていた黒騎士たちや悪魔たちは消えてしまうかもしれない。だからそれを阻止するため大和は魔王という役割を引き継いだのだ。

 黒騎士たちや悪魔たちは転生前は天涯孤独の者たちで、魔王を継ぐ大和がいなければみなそれぞれの世界に戻ってしまうことになったかもしれなかったのだ。人によってはすでに死んでしまっている者もいるかもしれない。彼ら彼女らを救うには、この異世界に留めるためには大和が魔王になるしかなかった。


「とりあえず、俺がいない間に何があったのか聞かせてくれ魔王代理リーリ」


 リーリは「分かりました」と言い魔王たる大和がタートルたちと旅に出かけてからのことを伝えた。


 ――まず、冒険者が来ました。パーティーを連れて。


「ほう」


 ――そして城の中へ侵入し魔王の残党を狩ろうとして暴れていました。そこに対処したのがこの私リーリであり、戦える者たちを連れて冒険者相手にそれはそれはもうボコボコにしてやりまして。泣きながら帰っていきましたよ。


「そうか、魔王は倒されてもなお、やはりここはまだ以前と変わらず魔王の城として見ている者がいるんだな……それで?」


 ――また似たような者たちが来たら誰かが対応しなくてはならないと思いまして。全員でかかるとボコボコにしてしまうので、役割分担をしようという話し合いになりました。なにせみんな暇です。冒険者の相手をしたくてしたくて仕方がない者ばかりです。


「うむ。それで?」


 ――言い争いから争いに繋がり、もうやけっぱちの殴り合い。誰がこの役割に相応しいかを争いによって決めようとしこうなった次第になります。

 大和は単純すぎる暇つぶしに呆気にとられた。タートルも同じようで額を素手で支えている。タートルがいればこんな混沌とした城内にならなかったに違いない。

 フリイヤは「何を分かり切ったことを」とでも言いたげだ。

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