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カードゲームが強すぎるせいで勇者になった  作者: 七舞 薫
第11章 四天王と魔王代理
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第11章 001 四天王と魔王代理

 旅を続ける大和たち一行は、立ち寄った港町マリネスでイカ食べ放題のイカ祭りが開催されていたので参加していくこととなった。

 イカ焼きやイカ天ぷらやイカの寿司など、イカにまつわる料理が食べ放題である。


 イートインスペースがあり好きな料理を持ってきてそこでいただくこともできる。大和もタートルもイカ焼きにかぶりついて美味しそうに食べている。ホエールもイカを食べてみると「案外食べてみる価値があった」と言いイカ焼きに嚙みつく。フリイヤはイカの寿司を食べ満足している。


 イカに夢中になっているとイートインスペースの端の方でカードゲームをやっている若者が目に入った。

 彼らの姿を見てホエールは「セイントカードかな?」と発言する。

 大和はイカを飲み込んで答える。


「この世界ではそうじゃなかったらクライカードで遊んでいることになってしまう」


 タートルがテーブルを覗いて確認してみると確かにセイントカードであった。


      〇


 イカ祭りを満喫している一行であったが途中で見知った顔がやってきた。水着のような煽情的な格好をした悪魔リーリだ。リーリは大和に後ろから包み込むように抱き着く。


「久しぶり! リーリちゃんでーす!」


 大和は抱き着く彼女に焼きイカを差し出す。


「久しぶり、イカ、食うか?」


 リーリは困ったような表情で「イカのにおいはいいんだけどね」と呟く。

 フリイヤは苦笑いをして正直な感想を述べた。


「気持ち悪い」


 フリイヤは女神だ。悪魔とは相反する存在。あまりよく思わないのは仕方がない。

 ホエールは嬉しそうにイカ焼きを持って喜びの声を上げる。


「リーリだあ!」


「ホエールちゃん久しぶり! イカの似合う乙女になっちゃって。いやん、私恥ずかしい!」


 タートルは「そんなことはいいから」と言ってホエールとのやり取りを中断させる。


「で、魔王城で何かあったのか?」


 リーリは本来魔王城にいる存在。その彼女がここにいるというのは何かあったのかと考えてしまう。


「何があったというわけではないんだけどね。今、魔王城が暇で暇でしょうがなくて」


 大和は「よかった」と呟く。


「暇すぎて争いが勃発してんのよねえ」


 タートルは飲んでいた珈琲を噴き出してしまい、大和は「えっ?」とリーリのいる後ろを向く。フリイヤは最初からまともなことを言うとは思わなかったらしい。


「争いってほどではないんだけど、一応魔王の城だから、冒険者たちが腕試しにやってくることがあるのよね。それで四天王どうするやら魔王の代わりどうするやら話あうことがたくさんあってねえ。それでクライカードでデュエルをする悪魔たちが出てきてしまったりしているのよねえ」


 大和はフリイヤに問う。


「ここから魔王城までどれくらいかかるだろうか」


「多分一週間くらい」


 大和は「そっか」と呟いて、焼きイカをリーリに差し出した。


「まあ、食べてから考えようか」

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