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カードゲームが強すぎるせいで勇者になった  作者: 七舞 薫
第7章 魔王を継ぐもの
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第7章 002 魔王を継ぐもの

 スカルドラゴンに跨る大和は白い召喚板にさらにカードを配置していく。


「柴犬鎧まるいちを召喚、さらに能力発動! デッキから犬カードもしくはドッグカードを手札に加えるかそのまま召喚できる。俺はセイントドッグマンを変幻召喚する!」


 柴犬鎧まるいちが召喚されさらに光の粒子となり人の形を形成し犬の耳と尻尾が生えた美青年が現れる。


「セイントドッグマン! 銀の鎧の者たちを攻撃! セイントフラッシュ!」


 光の粒子が両手に収縮され両手を銀の鎧の王国兵たちに発射される。


 うわああああああああ!!


 それでも大和は攻撃の手を緩めなかった。


「攻撃! 攻撃! 攻撃だ!」


 スカルドラゴンとセイントドッグマンの攻撃で王国の兵士たちが吹っ飛ばされていく。

 女神フリイヤはもうここにいない。魔王を倒し仕事が終わり神界へ帰っていった。さすがに戦争の手伝いができるはずもなかった。


「……殺さないように、撤退させるんだ。力で!」


 さらにカードを1枚デッキから引き抜き召喚していく。


「クライ二ホンオオカミを召喚!」


 遠吠えとともに黒いもやが発生し黒い煙がオオカミの形を形成していく。


 ――ワオォーーーーーーーーーーン!


「さらにクライ二ホンオオカミは仲間を呼ぶ! デッキから2体のクライ二ホンオオカミを召喚!」

 遠吠えが3体分となりクライ二ホンオオカミたちは王国の兵士たちへ向かって駆けていった。



      〇


 王国軍は撤退していき黒騎士やら悪魔メイドたちは魔王城へと戻り休憩していた。

 クライカードは悪魔の力とされる。今までやってきたことはクライカードを手放させるという悪魔祓いのような活動だった。だが今はセイントカードもクライカードも両方を使い仲間を守るために戦っている。


 正直なところ冒険をしていた頃よりも精神的に辛かった。

 大和は本当はもう戦いたくなかった。だが、王国軍が戦いを仕掛けてくる。命がぶつかり合う戦い、そこまでして王国は何がしたいのかまったく大和には理解できなかった。家族や友達がいれば守る。それは当然のことであり、ここの魔王城に住む者はみんな天涯孤独だった者たち。他に居場所なんてない。


      〇


 ホエールはメイドたちと一緒に黒騎士たちの怪我の治療などを手伝っていた。ドラゴンの尻尾が生えた悪魔のメイドたちも戦闘に参加していたようで彼女たちも治療を受けている。

 タートルは戦闘に参加しなかった。どうやら一人で悩んでいるようだった。戦うか戦わないか。答えがでないらしい。どうやら戦争が嫌いらしいのだ。実際王国軍の兵士が戦いで亡くなった場合、戦争孤児も出かねない。自分が苦労したことを他の者に経験してほしくないというのが本音であった。


 戦闘が終わり大和はまた謁見の間の玉座に座るとふと女神フリイヤの顔が浮かんだ。


 ……ほんとうに俺の選択はこれでよかったのだろうか。


 白い召喚板を使い様々なカードを召喚し王国のたくさんの兵士たちを蹴散らした。だが本当にこれでよかったのか。それがずっと不安だった。

 玉座でうずくまる大和。


「……フリイヤ」

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