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カードゲームが強すぎるせいで勇者になった  作者: 七舞 薫
第26章 魔王ライオウ 前編
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第26章 003 魔王ライオウ 前編

 魔王城の近場へと辿り着いた大和一行。馬車は攻撃されたら危険なため御者に魔王城には近づかないように大和は告げた。

 魔王の城なのだ。いきなり襲ってくる魔族がいてもおかしくはない。


 大和たちは徒歩で魔王城へと進んでいく。

 すると木の上から視線を感じ、目を向けるとそこには猫に角が生えたような獣の姿があった。


 ホエールは興味を覚え「なんかいるよ!」と声に出す。

 皆足を止めるとタートルはその正体を語った。


「グレムリンですね。うちの魔王城にはいないタイプの魔獣です」


 ホエールは「獣なの?」と聞く。


「ええ、獣……。そうかもしれません」


 グレムリンと呼ばれた獣は顔面を前足で拭う動作をしながら言う。


「僕んことをグレムリンと呼んでくれるんだにゃ」


 大和は不思議そうにグレムリンを見ていた。


「あのグレムリン語尾ににゃって言っているよ。猫じゃないの?」


 タートルは「ああ、珍しいことじゃない」と言った。


「珍しいことじゃないのか? なんか猫っぽいな」


 グレムリンは前足をぺろぺろ舐めながら「僕を猫と呼ぶ奴がいるのも事実なんだにゃ」と言いながら木から降りてきた。


「魔王城へ行くにゃ?」


 大和は「ああ、そうだ」と答える。


「じゃあ、僕が案内するんだにゃ」


 見た目が猫に角が生えたシルエットの魔獣グレムリンはここから魔王城まで案内してくれるのだった。


      〇


 魔王城の城門まで着くとグレムリンが「にゃーんにゃーん」鳴き始める。すると城門が開き大和たち一行は城の中へと入っていくのであった。

 城の中へ入ると様々な魔獣の姿がいくつもあった。一層目立っていたのが全身に雷を纏った真っ白な馬のようなモンスター。キリンである。

 大和は「珍しい」と呟く。するとフリイヤも同じ感想を述べた。


「ええ、私も久しぶりに見たわ。どうやらここでモンスターや魔獣を保護しているようね」


 謁見の間まではすぐであった。玉座にはライオンの頭をした人型のモンスターが座っていた。その横には馬の足をもつケンタウロスに年老いたエルフの姿が。

 グレムリンは「魔王様!」と声を張り上げる。


「お客さんを連れてきたんだにゃあ!」


 玉座に座っていたライオンの頭をした魔王は「ほう」と言いながらひじ掛けに肘をついて顎を手の甲へ乗せる。


「グレムリン。お前のことだからまたなんか魔物を拾ってきたのかと思ったぞ」


 どうやら魔王城が魔獣だらけなのはこのグレムリンが連れてきたかららしい。

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