第24章 003 堕天使とのデュエル
ルシウェルは言い返す。
「そうやって自らの役割から逃げ出すのですか?! あなたは魔王なんですよ?! 魔王様には魔王様の義務があるのです」
「それとクライカードを流通させることに、魔王の義務がどう関わっているのか分からない」
ルシウェルは説明する。
「この城に住む悪魔たちは何のために存在しているか分かっているでしょう。クライカードを流通させるためです」
大和はため息をし玉座に座り直す。
「古いな」
「なんですと?」
タートルは口のうまいルシフェルに動じない大和に思わず口角が上がってしまった。
「だってそうだろ。クライカードの流通のために集まった悪魔やら魔族がこの城にはいる。それは承知だ。だからってクライカードを流通させるその形に戻す意味が分からない」
「何がおっしゃりたいのですか?」
「皆の悪魔としての力を使う場面は魔王たる俺が決める。お前に何かと言われようともどうするかは俺が決める」
リーリが大和に抱き着いてルシウェルを笑った。
「城にいない放浪していただけの奴の言うことなんて魔王様が話聞くわけないでしょ」
ルシウェルはリーリの言い草に怒り出す。
「黙れこの破廉恥悪魔が。君だってクライカードが使われることで己の力を存分に使いたいと思っているのでしょうが!」
「別に。思ってないわよそんなこと」
玉座に座っている大和は「なぜルシウェルが放浪することになった?」と問うとルシウェルは答えた。
「それは私が他国の悪魔勢力が一体どのように繁栄しているのかを探るためであります」
大和は眉間にしわを寄せる。
「ならばその報告から話すべきなのではないのか? 魔王にああしろこうしろ言えた口か? まず自分の仕事の報告からしたらどうだ?」
悔しそうに口をつぐむルシウェル。
タートルは大和に言う。
「彼は自分のいない時に先代の魔王様がいなくなってしまい、どこの馬の骨かも分からない新しい魔王様が玉座に座っていることが気に入らないのだと思います」
大和は「なるほど」と呟くとルシウェルに厳しい目を向ける。
「だとしてもだ。そんな私情で魔王を消そうとする貴様を許すわけにはいかない」




