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第19章 007 少年の城

 アルケムは近くにいた少年の肩にポンと手を置くと背中がぴくっと動く。


「僕なんかの相手をしたくないと思うのです。……だから」


 大和は「そんなことはない」と面と向かって言う。


「俺は君みたいな人とデュエルをしに来たんだ。だから堂々と相手をしてほしい」


 少年はアルケムの方を向くとアルケムも頷く。


「では、よろしくお願いします」


 そう言いながら左手に黒い召喚板を装着する。

 二人は40枚のデッキを装填し、デッキの上から4枚のカードをドローした。


「「デュエル!!」」


 さらにタートルとホエール、さらにはフリイヤも召喚板を装着し始める。

 タートルは「僕たちの相手も誰かにしてもらおうかな」と言ってダークネスカードを持つ者たちをデュエルに誘う。


      〇


 帰ってきたリーシェルは城内の状態に困惑していた。皆デュエルをして遊んでいる。今までは誰も自分からデュエルをしようとは思わなかった人たちなのに。そんな彼らが今、デュエルをしている。さらに目に入ったのはデュエルで負けた者が女神フリイヤの手によって浄化を受けていたことだ。


「ならん浄化など。浄化なんかしたら本当の精神状態から解放されてしまうじゃないか! 本来抱えていることが当たり前の苦しさがない状態になってしまう。それは本物の心じゃない」

 リーシェルは少女とのデュエル中の大和に掴みかかる。


「お前! 何やっている! ここは僕の城だぞ! 勝手な真似をするな」


 大和は己を掴む腕を掴み「今はデュエル中だぞ?」と問う。


「君もデュエルをする立場なら、少し待つんだ」


 リーシェルを突き放し、デュエルを再開する大和。


「このデュエルが終わったら、話を聞く。だから少し待ってもらおう」

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