第18章 003 ゴリラデッキの猛攻
今日のイカ祭りが始まり早速くじ引き屋でダークネスカードを当てる子どもたちが続出した。だが心に闇がないと精神異常をきたさない。慎重に観察する必要がある。
そんな大和の横でテーブルを跨いでデュエルをするタートルとホエールがいた。
ホエールは何やら騒いでいる。
「ねえ、ずるい、ずるいってばその亀デッキ。何で真正面から戦わないの?」
「真正面から戦っているじゃないか。ただ能力使った直接攻撃だけど」
タートルの亀デッキは少々変わったデッキで、射出巨大タートルというカードの能力で手札の亀カードを休憩エリアに送りその送った分のコストを相手へのダメージにするという戦法だ。そのためカードとカードがぶつかり合うような戦い方ではないのだ。
そんなこんなで二人がデュエルをしている間にもイートインスペースにやってくるカードゲーマーの姿が。
二十代の男の二人組。使っているカードは、セイントカードであった。クライカードもダークネスカードも使わないらしい。
「意外と治安がよい町なのかもな」
〇
ずっと朝から夜までイカ祭りのイートインスペースやら屋台のくじ引きを観察したりしているが一向にクライカードもダークネスカードも使う者は出てこない。
もう今日は終わりかと思った時、フリイヤが袖の裾を掴んで指をイートインスペースの席へ向けた。
ダークネスカードを使っている男がいた。年齢は二十代くらいだろう。セイントカードを使っている男とテーブルでデュエルをしている。
大和は慎重にその男を観察した。心の闇がどれほどかは分からないが、それがトリガーとなって症状が出るらしい。
しばらくすると男は目を擦り始める。すると擦った指に血が付いた。
「あれ、おかしいな? なんだろこれ」
男は「最近目から血が出ることがあって」と言い、デュエルの相手はどんな反応をしていいか困っている。
デュエルの途中だが、大和は二人の間に割って入った。
「俺とデュエルしろよ」




