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第17章 005 魔王の苦悩

 リーリが大和の正体をばらしたのはリーシェルと彼のパーティーメンバーだった。リーシェルを含み合計4人でパーティーメンバーの詳細は分からない。自分の正体を知る者は自分から正体をばらしたラースを入れれば5人になる。誰にも言わないように頼んだが、正体がばれた以上はいつか噂が広がることだろう。一人や二人ではないのだ。いつ王都に呼び出されるか分からない。


 魔王をやめることになれば魔王城に住む者たちがこの異世界に居つくことができなくなる可能性がある。そうなれば天涯孤独な者たちが自分の世界に皆戻ることになる。


 大和はリーリに「分かっているのか!」と突っ込む。

 リーリは謝るばかりだった。


「ごめんなさい」


 大和の正体が王都にまで広がるのも時間の問題だ。

 玉座に座りじーっと動かず考え続ける大和。


 リーリは自分の尻ぬぐいをするような発言をする。


「知っちゃった人たち殺してきますか?」


 大和はぎろっとにらみつける。


「そんなこと許すはずがないだろ?」


      〇


 大和は玉座に座ったまま考え込んでいた。フリイヤにも意見を聞くがいい案は出なかった。つまるところ、


「時間の問題ってわけだ」


 現在の魔王の正体が大和であることが世間にばれるのは時間の問題。それまでにいろいろ準備する必要がある。次期魔王の決定などだ。

 リーシェルの顔が思い浮かぶ。あの少年ならば熱意をもって仲間を守ろうとしてくれるかもしれない。


 考え込んでいる最中、タートルが客人が来たことを伝える。

 大和は仮面をかぶり「通してよい」と伝える。


      〇


 やってきた客人はリーシェルのパーティーのメンバーの三人であった。それぞれ白いマントを羽織っており、眼鏡をかけた二十代の男とピンク髪の二十代くらいの女と三十代ほどの筋肉質な茶髪の男。名を問うとそれぞれ立膝し頭を下げる。まず眼鏡の男から自己紹介する。


「私の名はアルケム・タイベルンと申します」


 次はピンク髪の女。


「私の名はイーネイ・テトラと申します」


 次は筋肉質な茶髪の男。


「私の名はオーライ・テットと申します」


 大和は足を組んで顎を触る。


「ほう、何用で参った?」

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