第15章 008 ダークネスカード
マカールの様子を見についてきた大和の勘が当たったらしい。ダークネスカードがクライカードの代替品である証明だった。急いで目から血を流すマカールを連れて祭りの場へと戻る大和。
大和が連れてきたマカールの様子を見てフリイヤは即座に洗礼の光を両手から放った。
「浄化します」
だがマカールは大人しくしてくれない。
「放せ! 放せ! おめえらなんなんだよ!」
大和はマカールの腕を押さえつける。
「ダークネスカードは危険なんだ。大人しくしろ!」
フリイヤの洗礼を受けさせながらダークネスカードの説明をする。
かつてクライカードがあったようにこのカードは精神異常や体調不良に陥る原因になること、その証拠に目から血が流れていること。
大人しくなったマカールは静かにフリイヤの洗礼を受けたのだった。
〇
大和たちは屋台でダークネスカードを配っている販売員に今すぐダークネスカードを販売することを中止するように言う。
だが販売員は首を横に振るった。自分の意志で販売をやめることはできないというのだ。自分はあくまで販売をしているだけで、仕入れも自分がしているわけではないと。
「なんでだ! こんな分かりやすい被害が出ているのに!」
販売員はダークネスカードが直接的な原因とは特定しがたいと言った。
大和は思った。これは販売よりも作っているところを探すしかないと。できるだけ早く、ダークネスカードの生産を止めるしかない。
〇
次の日の朝、大和たちは王都のセイントカードを作っている印刷会社へ出向いた。そこに行った理由はダークネスカードが何なのかを探るためだ。
工場長にダークネスカードを見せると工場長は「なるほど」と言って自分の工場で作った物ではないと説明した。
「私もこんなものは初めて見ます。どこで見つけたんですか?」
「祭りの屋台です」
工場長は大和に言った。
「この件は裏社会の人間が関わっている可能性がある。このカードを探るのであれば充分に気をつけて」
裏社会とはなんなのか、異世界の暴力団のことだろうか。




