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カードゲームが強すぎるせいで勇者になった  作者: 七舞 薫
第16章 魔王になりたい少年
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第16章 001 魔王になりたい少年

 祭りで手に入れたダークネスカードを眺める大和。これはいったい何なのか。クライカードのように持っていることでのデメリットがあの時のマカールという少年を見る限りではあった。これは大和自身が持っていても大丈夫なものなのかという心配もある。

 一応念のためこれはフリイヤに持っていてもらうことにした。


「フリイヤ、悪いがこれを預かっておいてくれ」


 フリイヤは首を縦に振り祭りの屋台で当てたダークネスカードを預かった。

 馬車に揺られながら旅を続ける一行。

 そんな中、大和たちの乗る馬車に接近する大きな影があった。大和は異変に気付くと馬車の窓から空を見上げる。すると真上に翼を生やした真っ黒なドラゴンが飛んでいた。


「なんだ? あれは……」


 他の者も同じように空を見上げる。タートルは「ドラゴン?」と呟く。ホエールも空を飛ぶドラゴンに向かって大きな声で叫んだ。


「ドラゴンだあ!」


 フリイヤは疑問に思った。


「何故こんなところにドラゴンが?」


 異常事態のため馬車を運転している御者は馬に歩くのを止めさせる。草原の道のど真ん中で馬車は止まった。

 黒いドラゴンは馬車の前方の地上に降りたつと背中に乗っていた男が降りてきた。十代の白髪の少年のようだ。


 馬車から降りる大和たち。

 大和は少年に何の用かを問う。


「ドラゴン使い。何の用だ」


 少年は大和に指をさす。


「あんた。魔王だろ。正体は分かっているんだよ?」


「なんだと……」


 黒い召喚板を構え「勝負だ」と言う。大和は彼に何者かを問う。


「そういうあんたは何者だ?」


「僕は、あなたと同じでカードで魔王になろうとする男だ」


 大和は召喚板を左手に装着すると40枚のデッキを装填した。


「そうか。悪いが同じではないかもな。名前は? 俺は倉間大和」


 少年は「知っているよ」と言い質問に答えた。


「僕の名前はリーシェル・エンダー。よろしくお願いする」


 大和は思った。……いったいどこで自分の正体がばれたのか。

 黒い召喚板を装着したリーシェルという少年が召喚板に配置していたカードを外すと後ろの黒いドラゴンの姿が消えた。黒いドラゴンはカードで召喚されていたのだった。


 お互いにデッキが召喚板にてシャッフルされると4枚のカードを引き抜いて宣言する。


「「デュエル!!」」


※デッキ枚数。リーシェルのデッキ枚数36。大和のデッキ枚数36。

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