↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベルが上がりにくい鬼畜な異世界へ転生してしまった俺は神スキルのお陰で快適&最強ライフを手にしました!  作者: メバル
【オスクリダド編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
89/91

【89】崩壊・重責《じゅうせき》・覚悟と真実

 俺とセリーナの結婚はオスクリダドのメンバー全員の耳に入る。

 全員が安堵し、喜んでくれたことには深く感謝している。


 俺とセリーナは簡易的な挙式を終え、セリーナの希望通りレーニアの墓へ報告に行った。


「ここだよ」


「綺麗ね。丘の上から見る景色も素晴らしいし、辺り一面花畑。貴方が選んだの?

 希望だけね。元々彼女は女王だからね。ここは王墓の1つでもあるんだよ。

 レーニア、さっきぶり。この子が妻のセリーナ・ノクターンだよ。

 レーニアに会いたいって言ってくれたからね、連れて来たんだ」


「初めましてレーニア・ジェンノさん。

 ご紹介に預かりました、セリーナ・ノクターンと申します。

 その、貴方が生きていればとか、貴方の代わりにとか……そんなつもりでザハルと一緒に居ようとは考えてません。

 今のザハルを1番近くで支えたい。

 それが出来るのは私以外にいないと思ってます。

 それでも彼の心の支えにはレーニアさん、貴方の存在も不可欠です。

 これからは私もザハルを支える協力をさせて頂きますね」


「セリーナ……ありがとな。

 レーニアは絶対喜んでると思うよ」


「それだったら嬉しいわ」


 そよ風に舞い一瞬だけレーニアの香りがしたように思えた。

 その風は確実に俺とセリーナの背中を優しく押してくれた。

 俺は少し微笑み、振り返らずセリーナとその場を後にしたのだった。


 また会いに来るその日まで振り返らず。


 このまま拠点に戻りたかったのだが、残念ながら力の制御がまだできていなかった俺にはヴァンパイアの里に定住する必要があった。

 それに俺って婿養子だからね……

 奥さんであり、里長の厳命には従うしかないよね……。


 俺の元へオスクリダドから伝令が来た。

 エコーとケント、キアにロウガンまでも。


「えらい仰々《ぎょうぎょう》しいメンツじゃないの。どしたよ?」


「兄上少し話せますか?宜しければ義姉上も」


「俺は大丈夫だけど、セリーナもか?」


「はい。寧ろ義姉上が重要になってきます」


「だってよ。セリーナ」


「これは長としての対応を求めるという事だな。……あいわかった。場所を変えよう、皆着いて参れ」


 ヴァンパイア族からは姉のエリンと前里長や重鎮たち、オスクリダドからはエコー、ケント、マイム、キア、ロウガン。そして俺である。


 大樹の一番上にある1室へ皆が入っていく。

 中々張り詰めた空気感の中で1番に開口したのはエコーであった。


「皆様お集まり頂き感謝致す。

 以前兄上にもお話し致しましたが、今後のオスクリダドについての展開と方針をこのメンバーだけで決定したく存じます」


「俺達だけ?ロストは放置でいいのか?

 まぁどうせノープラン3人組だけど」


「ええ、全く問題ありません。

 と言いますか……ぶっちゃけた話ですね、あの3人必要ですか?

 能力も過去も実態も本音で語ることのない3人。

 アサドは話をすればこちら側に来るでしょうが特にベールとロストは、悪い意味で底が知れません」


「んーまぁそれはアイツと出会ったとき、師匠の話を聞いたときに違和感しかなかったが、別行動するにもなぁ。

 ベールとロストは共に行動しないぞ多分」


「兄上、間違えないで下さい。別行動ではありません。

 我々はオスクリダドから離散するという話をしているのです。

 その過程で敵になるならば戦うつもりである。こう捉えて頂いても構いません」


「マジっすか!?いやそうなるとは思ってたものの、早すぎじゃね!?何があったよ!」


「驚かれるのも無理はないと思います。

 なぜベールとロストを切り離すかという話の前に、なぜ2人はいつも別行動をしているのか。という疑問から紐解きます。

 これはずっとロウガン殿に探って頂いた結果の答えに、キア殿の演算領域で計算した結果に基づき出した答えは、ベールはロストの分身体である。ということでした」


「なーにー!?中々やっちまったな!

 え!なに!?皆知ってんの?」


 里組以外の全員が頷く。


「いやいや、たまには情報よこせよ!」


「それどころじゃなかったでしょ兄上は。

 それにこの件を一任してくれたので、ここまで大胆に動けました」


「動けました。は、いいんだけどね。

 肝心の疑惑は?」


「ええ、残念ながら十中八九アレと因果関係がある。それが私とキア殿の答えになります」


「ケント、メストは似てたか?」


「……はい」


「はぁーもう次から次へと、面倒くさいねー!全然ノンビリ暮らせねーじゃん!

 じゃあ何か?拠点を手放してこの里に居候しようって魂胆か?」


「いえ、そこで義姉上に相談なのですが、我々の拠点と里を直通で繋ぎ、同種結界で保護することは可能でしょうか?」


「可能か不可能かと言われたら可能だ。

 しかし私としては居候でも構わないのだが、何故地上の拠点に拘る?」


「セリーナ、それは俺から話すよ。

 ここにいる連中で俺とキア、ロウガン以外は地上に家族や妻を残してきているんだ。恐らくエコーの考えは地上の拠点を古代結界で守ることにより、万が一の時は最終の砦にしたいのだろう」


「流石は兄上、全てお見通しでしたか」


「当然だ。確かにここの最終砦があると無いでは動きの幅が変わる。俺達と敵対するなら確実に親族を狙ってくるだろうしな。アイツらならまず間違いなくそうする」


「なるほどね。いいわよ。ちなみに今はその拠点に3人は居るの?」


「アサドは狩りに行きロストとベールは魔王の動向や魔王軍の視察に行ってるから誰もいない」


「分かったわ。ちょっと待ってね」


 セリーナはブツブツと呪文のようなものを唱え結界術を展開。

 地上の拠点とバスを繋ぎ、地上の拠点は地上にありながら古代遺跡の恩恵を受けれることにもなった。

 勿論時空間に歪みがあるため、時間の経過は変えられないが。


「おいエコー。お前本気でアサドをどうするつもりだよ。殺るのか殺らないのか。

 俺は居ても居なくても良いと思うが、別に裏表もないし、ケントを救ってくれた事には間違いないし、仲間にしてもいいとは思ってるのだけどな。

 ただ軍師はお前だからさ、お前の判断で俺は動くぞ」


「感謝します。そして兄上。

 兄上には我ら新組織の長をお願いします」


「えー!?やだよ!セリーナでいいじゃんよ」


「えー!?何であたし!?」


「だって俺婿養子だし」


「それとこれは違うくない!?

 ねぇエコーちゃん!」


「兄上、シガレットの当主も弟に任せジェンノ王国も子供達に任せ、今回もですか?

 貴方しか出来ないことが沢山あります。

 そしてそんな貴方だから着いて行きたいと考えるものが沢山おります。

 兄上……そろそろお覚悟をお決めになられては如何でしょうか?」


「真剣に聞くけどさ、取り敢えずここに居る全員の総意か?」


 ザハルの言葉に跪《ひざまず》き答えを同じくする旧オスクリダドのメンツ。


 ザハルがセリーナの顔を見ると、セリーナは笑顔で頷いた。

 ザハルは思った。


 バチクソ面倒くせー!はい!終わりました!俺のスローライフ目標は終わりました!やりたいことなーんもしとらん!

 クソが!でももう仕方ないか。

 やるか……徹底的に!


「お前達の希望は分かった。

 今から指示を出す。速攻で動いて対策室を地上で作って待機しろ。

 エコーとマイムは念のために一族を全員拠点へ避難させろ。マイム、シガレット家と拠点のバスを繋げ」


「承知!」


「ケントはアサドに話をして引き込め。

 抵抗したら殺せ」


「はっ!しかし私で勝てますでしょうか?」


「問題ない。お前のスキルは異常だ。真面にやっても勝てる」


「キアとロウガンはキアの結界とロウガンの結界も合わせて三十結界を作っててくれ」


「承知しました」


「任せろよ」


「兄上、ジェンノ王国にはどうしますか?」


「放置でいい。いつまでも手を差し伸べられない。ゆえに試練の間や眷属を置いてるのだ。守れなければそこまでという話だ。

 それに超越者がヒューマンの国を滅ぼす理由に、今回の議題は関係ない。

 もし触れたならば逆に我々が大義名分を得るだけだ」


「確かにそうですね」


「ちょっと待って!

 ザハルあの場所を失ってはいけない。

 良くも悪くも世界はジェンノを中心として動いた方がいい。

 ジェンノには我が種族から斥候と数人の兵士を配置するわ。勿論何もなければ何もしない」


「いいのか?」


「いいも何も、ヒューマンにはヒューマンの歴史と文化があって、今この状況は誰かが介入しないと滅びるかもしれない。

 であれば介入する。それだけの事よ。

 貴方も無理に縁切りする必要ないんだからね。分身でも置いてたら?」


「そうだね。うん、ありがとう」


「よし、皆はそれぞれの役目を全うする為に即動け」


「兄上、ロストは誰が?」


「俺しかいないでしょうよ。でもあれかな、キアとロウガンも同行してくれる?」


「承知」


「おういいぜ」


「さて、アイツに真意を問うときが来たみたいだな。大方の予想通りではあるがね」


「ええ、しかしながら厄介です。

 それに本当にその者が、我々の考える敵ならば……とてつもなく厄介です」


「だね。というかお前の策なんだ。皆に説明しなっせ」


「はい。ロストは我々と離散した後は必ず超越者を探そうとします。そしてロストの選択は毎回必ず人柱として話を進めるでしょう。まぁ実際そうするつもりで連れて来てるのですから。

 今回ロストが意味のない行動を取り続けたのには理由があります。

 想定外に人が増え、想定外に転生者が多かった。ゆえに騙せなかった。

 今まではロストが何かしらの仲介役をしていたのでしょう。つまり人柱、これは養分として利用された。これが私の見解です。

 ですが、今回ロストと対峙する上で敢えて逃がします。逃がさなければ、その裏に居る者を引きずり出せませんからね」


「そう簡単にロストが口を割るかね?」


「実は割る必要もないんですよ。

 行動で足が付きます。とにかくアレは今だけ放置で泳がせれば大丈夫です。

 ああ見えて従順で性格もビビり。少し威圧すれば必ず逃げます」


「わかった。お前の言うとおりにしよう。お前は戻らなくていいのか?」


「我が家には未来永劫信頼の出来る妻が居ますからね。シガレットの事は任せておいて大丈夫です」


「はいはい。ごちそうさま」


 各自が任務に散る中、拠点にアサドが戻って来た。

 ケントが最終交渉のために動く。


「ケントよ、入れないのだが、どうなってるのだ?」


「アサドさんが気付いていたのか知らないですが、ロストの企みと同時にロストが僕達全員を騙していたことも解りました」


「そうだね。ロストが何か企んでいたのは知ってたけど、俺の力だけではどうにも出来なかった。ケントたちは何か行動を起こすのだな?」


「袂を分かちます。

 アサドさんはどうされますか?

 選択肢としては……

 1)自由に生きる

 2)僕達に合流する

 3)ロストと生き僕達の敵となる

 どれでも好きな物を選ばれて下さい」


「即答で言うがね、君達と共に歩みたい。

 君達と共に居るのは楽しい。それに全ての行動に意味があり充実している。

 俺は君達と居たい」


「そう言ってくれると思ってました。

 どうぞお通り下さい。

 ザハルさん、アサドさん通過です!」


「オッケー。じゃっ!あとは俺だな。

 キアとロウガンも行きますか」


「でもよ、例えばだぞ。ロストが抵抗したらどうするんだ?」


「全くロウガンは相変わらずバカですね。

 この場合抵抗するパターンは考察に要らないのですよ」


「要らないとは?」


「いいですか?主やセリーナ様など既にロストを遥かに凌駕する力を持つ者達が全員敵に回ってるのです。

 ここで無駄に争うより、本来自分が与えられた責務を全うする方がリスクが大違いだからですよ」


「そうか。確かにそう言われればそうだな」


「あなたも元魔王なら少しは腹芸を覚えて下さいね。説明が面倒なので」


「あ、はい。すみません」


 元魔王の威厳とはいったい……


「主、来ましたね」


「だね。よう!ロスト。事は順調に進んでるつもりだったか?」


「え?どゆこと?」


「いやいやいや、もう今更しらばっくれなくていいよ。もう全部解っちゃったんだよね。お前の悪行とお前の異変とかね」


「何言ってんのよ。もう冗談はやめてよ」


「いいだろう。ならば俺達がお前が敵だと確信を持ったお前のミスを教えてやろう」


「いいわよ。言ってみなさい」


「なぜケントの初任務でとんでもない敵がご都合良く出て来た?

 おまけに絶妙に間に合わないかもしれない距離感で。

 内通者が居るから、それしかないんだよ。

 そして任務を与えたお前が犯人特定なんだよねー。

 誤算は俺がケントを助けないと本気で思ってしまったこと。まぁそうだろう、お前とベール、アサドの目があるところでは一貫してケントを突き放したからな。

 全ての行動が無意味に見えてチームの誰かが孤立する瞬間を狙って動いていたよな。

 ちなみに罰でケントを連れて帰ってきたときから、エコーにお前の陰謀はバレてたぞ」


「全部お見通しって訳ね。

 でも仕方ないのよ。私は師匠の弟子。師匠の恩を仇には返せない。私はやるべき事を淡々と任務を遂行するのみ。他人の事なんて私には関係ないわ」


「やっと化けの皮が剥がれたな。お前の言う任務とは人の命を犠牲にしてもなのか?」


「命も世界も全てよ。命なんてこの世界の数は一定数以上は減らない仕組みになってる。増えた分を間引いてるだけに過ぎないわ」


「神にでもなったつもりか?」


「神?ハハハ……神なんてゴミ以下よ。存在しない妄言。あるのは事実。師匠が何を望み世界に何を突きつけるか。私はそのサポート件、命の釜へ続く片道切符の案内人ってだけ」


「意味不明すぎてどうでもいいが。

 これだけはよく分かった。お前らがどうしようもないクズで絶対に止めなければならない相手になったという事は、骨身にしみてよく分かった。

 頼むロスト、今すぐ俺の前から消えてくれ。じゃねーと……お前をぶち殺してしまいそうだ」


「止める?殺すではなくて?

 言っとくけど敵対するというならば、私と師匠は立ち向かう愚か者は全て殺すわよ」


「もう……口を開くな。最後のよしみだ、消えてくれ」


 湧き上がる怒りをザハルはまだ制御できていない。

 ヴァンパイアの力が暴走寸前。

 あまりにとてつもないメストを放ち、ロストは大きなダメージを負いながら逃げていった。


「ぐっ……!コイツは危険、危険すぎる。この場は引くしかないわね」


 ロストが逃亡した直後にキアは伝達でセリーナを呼び、ザハルの力を押さえ込むことに成功する。それにより味方側には大きな被害は出なかった。


 ザハルはセリーナに正座させられ、こっぴどく怒られていた。残念ながらこれに関しては100%ザハルが悪いからどうしようもないよね。


「終わりましたか?兄上」


「少し待ってもらえる?今あまり話せないかなー」


「兄上……はぁ。義姉上、軍議を開きたいので兄上への愛ある指導は後ほどでも宜しいですか?」


「酷い!止めろよ!」


「無理でしょ!」


「あれぇ?ザハル……何か思うところでもあるのかな?」


「いえ……ないっす。すんません」


「エコーちゃん、では軍議を始めましょうか」


「ありがとうございます。義姉上。

 それでは皆様お揃いですね。

 当初の予想通り、ロストは怪しい存在と繋がりがありました。

 ロストは昔、師匠とは離ればなれになり師を慕い探しているとも言っていました。

 しかしロストが思い描く師の像と我々が思い描く師の像には、善悪が大きくかけ離れていることもロストの今までの行動よりある程度の予測が立てられます。

 それらの全てを加味して、私が導き出した1つの仮説をお伝えできればと思います」


「仮説?仮説も何もそれしかねーと俺は思ってるんだが」


「ええ、仰るとおりです兄上。

 ケントを襲い、歪んだ世界に作り替えてしまった今の創造主。

 つまり世界の真理を牛耳る者はロストの師で間違いないと確信しています」


 エコーの発言に驚きを隠せない魔物たち。


「え?ちょっと待って。僕達は、そんな変なのから作られたって事?」


 ロウガンがマイムを落ち着かせる。


「それは違うぞマイム。元来魔物とは魔王の配下として産まれてくるものだ。つまり創造主とは別物だ」


「エコーちゃん、ここ千年近くの世界が急に差別的や理不尽な世界になったと、私も聞かされてるのね。

 という事は、この千年近くの間に真理を根底から変えられたと?

 でもそんなこと可能なの?」


「普通はあり得ませんよね。

 ただし、とあるスキルを持つことで真理を書き換えることが容易とも聞きます。

 スキル名:神殺し」


「神殺し!?実在したの!?」


「恐らく、いえ間違いなくソイツは持っています。どうやって手にしたか?それまでは解りませんが」


「そんなの対処のしようもないじゃない」


「いえ、それが1つだけ実はあるのです」


「え!?」


 全員が全く同じ反応をする。


「なぜロストが超越者を探し集めたのか。

 ちゃんと理由があるのです。

 超越者から唯一生まれる可能性のあるスキルが2つあります。

 1つ目の名は改変者《かいへんしゃ》。

 このスキルはその名の通り世界の真理を書き換えることができます。

 2つ目の名は調律者《ちょうりつしゃ》」


「あ!」


「はい。そうです。兄上と義姉上の事ですよ。

 兄上は改変者を既に持ってます。ロストは最後まで見つけることができませんでしたがね。

 義姉上も初めてお会いした時には既にお持ちでしたね」


「ちょっと待って。私もザハルも、そこに居るキアちゃんもスキルボードを隠すことが出来るのよ。なぜ分かったの?」


「エコーはさ、暴く者《あばくもの》ってスキルがあるんだよ。

 だからロストの事も一瞬で思惑を悟り、悟った瞬間から対策を練り始め機を待ってた。

 コイツはこういう奴なんだ。

 半端ないだろ?」


「半端ないどころか、ある意味一番チートじゃない」


「ははは。だな。そしてまた1つ俺の中で確信が持てたのだがね。

 セリーナ、君も転生者だね」


「そうよ。時間軸はよく分からないけど、私も元日本人。ルーズソックス全盛期時代の女子高生だったのよ」


「って事は俺よりちょい上の世代だから、2人とも生前ならセリーナはちょいおばちゃんになるな」


 思いっきりゲンコツを喰らうザハル。


「お・ね・え・さ・ん。の、間違いでは?ザハル?」


「チョベリバ!」


「あんたそれ知ってんの!?懐かしいわーその言葉」


「小学生くらいの時に流行った」


「兄上と義姉上、話を戻しても?」


「あ、すまんすまん」


「ごめんねエコーちゃん」


「話を戻すも何も、後はアイツを泳がせ背後関係と思惑を全て潰していく作業だろ?

 実質俺らは戦闘員として稼働できるのは5人。

 俺、セリーナ、キア、ロウガン、ケント、アサド。

 お前は軍師でマイムは医者だから、配置は6人で動向確認しながら皆で情報共有していく。積み重なったデータや弱体化などが出来たら、それを元に攻める。

 そういう事だろ?」


「仰るとおりです」


「よし皆。だとしたら今考えられることは特にない。まずはロストの事は泳がず。ロストは隠密など下手くそで出来ないから直ぐにバレる。その行為に介入する必要があれば俺達は介入する。

 ただし、ロストの師という奴もロストのアホさは既に知っているだろう。

 なのでロストの行動が罠という可能性もあるだけに、単独判断と単独行動は絶対に禁ずる。

 情報は必ずエコーを通せ。

 エコーだけが見破れる。ここは絶対に間違えるなよ」


 ここに軍議は終了。

 勝手にザハルを中心とされた新チームも発足。

 チーム名はまだ決まってはいないが、この最強且つ結束が強い者達に世界の命運は委ねられたと言っていい。

 元凶も見えた。共犯も分かった。

 ここからザハルたちは慎重且つ大胆に歩みを進めていく事になる。


 ザハルに関してはまさかの鬼嫁も少しばかりのスパイスとして……。


めっちゃ長くなってしまった笑

これにて三章オスクリダド編は完結です。

次回から四章になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
p>無価値と言われた人間が異世界では絶対必須でした
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。