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レベルが上がりにくい鬼畜な異世界へ転生してしまった俺は神スキルのお陰で快適&最強ライフを手にしました!  作者: メバル
【オスクリダド編】

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【81】懐に忍び込んでたトゥルントゥルンの友人

 「ロスト、少しいいか?」


 「どしたの?」


 「ケントのレベル上げをしたいから、裏ダンジョン行ってくるけどいいか?」


 「うん。特に今何かあるわけではないからいいわよ」


 「助かる……ずっと突っ込むか悩んだが、耐えれん。

 お前よく人のホームにあるビーチチェアで堂々とトロピカルジュース飲んでくつろいでんな!なんやそのサングラス!くっそ腹立つわ」


 「え?イケてる女子っ感じしない?」


 「だったらせめて人型になれ。それただの腹一杯になってふて寝してる牛にしか見えんから」


 「きゃーザハルってロリコン!?」


 「殺す。もうお前は殺すことに決めた」


 全力で一人を除きオスクリダド全員から制御される俺。


 「天然自爆バカ女なんて相手するだけ無駄よ」


 サラッとぶっ込んだ完全なる悪口に俺は冷静さを取り戻せた。


 流石はキアの姉御。


 「主、お時間は宜しいので?」


 「ん?あ、そうだな。そろそろ行ってくる。キア、マイムが欲しい薬草があるって言ってたリストをくれ」


 「リスト?必要あります?」


 「え?何かお前、突然冷たくない?」


 「いえ、そうじゃなくて……まぁいいでしょう。こちらです」


 「変な奴。じゃあ行ってくる。

 ケント行くぞ」


 「はい!」


 ………………

 …………

 ……


 「主……本当に気付いていないのでしょうか……まぁ主とケントが一緒であれば問題ないでしょう」


 キアは気付いていた。

 ザハルの懐に忍び込むトゥルントゥルンの青い奴に。


 というかザハルはなぜ気付かないのか?

 あんたネックレスの1つだとか思っちゃいませんか?


 今回ザハルとケントが向かうダンジョンは4階層。

 灼熱の階層。


 灼熱と言えども2人にとっては、そこまで苦ではない。

 されど古代ダンジョン。

 魔物は異次元に強く環境もジワジワと体力を削っていくだろう。


 「はぁはぁ」


 「あれれー?おかしいなぁー。もうくたばったのー?」


 「寧ろザハル様はなぜ平気なんですか。

 ジワジワと削って来られるから、結構しんどいですよココ。」


 「いつも言ってるだろ?環境に慣らすんだよ。順応じゅんのうさせる必要があるんだ」


 「にしても汗もかいてないし、サラッとしすぎですよ」


 「確かに全く暑くないな。なぜだ?」


 「知りませんよ!また変態の領域に入ったんじゃないですか!?」


 ″ヒョコ″


 ザハルの胸元からトゥルントゥルンの青い物体が顔を出した。


 「着いて来ちゃった」


 「え!?なんだお前!いつから居たんだよ!」


 「うんとね、ザハルがロストを弄ってるとき」


 「登場の仕方!可愛すぎて滅!かよ!」


 「えへへ」


 「いや、それよりもお前大丈夫か!?身体に負担はないか!?」


 「ザハルにくっついてるから、何も影響を受けてないよ。それどころか少しずつ摘まみ食いをして僕もレベル上げしてたんだよ」


 「そっか。じゃあいいか」


 「いやいやいや!軽すぎますて!マイムさんに何かあったら大問題ですよ!」


 「だってコイツも大丈夫って言ってるし。

 それに俺はコイツが大丈夫と言うならそれを信じるだけだ」


 「うん。大丈夫だよ。ケントも心配しないで」


 「い、いやー……いいのか?この状況……」


 そんな話をしているとキアの声がケントに聞こえてきた。


 「安心していいですよ。主とマイムがそう判断したのなら、2人の結果に2人の決断は覚悟してます。

 貴方は気にせず環境適応スキルを身に付ける事に専念しなさい」


 「わ、わかりました」


 「キアから?」


 「はい」


 「なんて?」


 「お二人の考えを尊重すると」


 「はいよ。良かったなマイム」


 「うん。じゃあ宜しくね」


 「レベルに追い付くまでは俺から絶対リンクを外すなよ」


 「うん!ありがとう」


 「あ、あのー。キアさんってなぜここに居ないのに声を届けれるんですか?

 普通じゃないですよね?

 あの人も変態の部類か……」


 「その説明は本人が直接してくれると思うぜ」


 「え?」


 「丸聞こえだからな。お前リンク切ってないだろ。戻ったらしっかりとお叱りを受けながら説明してもらえ」


 「え?」


 「そういう事です。戻ってきてからも、貴方達時間で今日は長く充実した1日になりますね」


 「えーーー!!?」


 「ご愁傷さま」


 「チーンだね。ケント」


 「何というかこういう所の詰めの甘さは、やっぱりシガレット一族だよな」


 「持ってるからね!色んな意味で」


 「ははは。あ、キア!お前俺達が戻るまでに以前俺が言ったことを進めておけよ!

 戻ってきて何の進展もない。ってのは無しだぞ!」


 「ぎ、御意」


 こうして少しおバカなケントを育成しながら、久しぶりにマイムともガッツリ探検できた。

 最初俺は気が気ではなかった。

 マイムが居るとはいえ、昔とダンジョンの状況も魔物のレベルも違う。でもやっぱり慣れてくるとマイムとの連携はしっくり来る。


 今日のダンジョンで俺は過酷な状況下にありながらも、久しぶりに友との時間を心から楽しめた。


 僕もザハルとの時間を楽しめた。2人でこんなに笑いながら戦ったのは数十年前になるね。

 それにしても懐に入ってることに気付かないなんて、ザハルもケントの事が言えないくらい、しっかりとシガレット一族の血を受け継いでるよ。なんならケントより濃いし!


 ザハルがこんなに楽しそうにしてくれて、僕は本当に嬉しい。これなんだよ。彼の笑顔は。でも……まだ本当の笑顔ではない。

 絶対取り戻させてあげるからね!


 あ、そうだった。

 ケントは結局スキル発動には至りませんでした。


 「ケント!お前ふざけんなよ!」


 「もう喰えんです。お腹壊します」


 「じゃあしゃーねーな。またの機会に持ち越すか。いい加減決めろよ」


 「はい!しかしなぜなんだろう。これだけはとてつもなく時間が掛かる。というか習得できる気がしない」


 「覚醒ってのは特定の状況下で起きるから、そんなに深く考えるな。あーは言ったがチャンスは必ず来る」


 「はい……」


 「お前の場合元々が特殊体質だ。謂わば人間なのに成長の仕方が魔物なんだ。

 俺らにも仕組みは分からねーが、ダンジョンを出たらマイムに適性を見てもらえ。

 もしかしたら条件が違うのかもしれないし」


 「分かりました。マイムさんお願いします」


 「うん!しっかりと調べてみようね。

 大丈夫だよ。打開策は必ずあるから!

 だってザハルがこんなに言ってるんだから」


 「凄い信頼関係ですね」


 「当然だ。俺はキアと同等以上の存在だと思ってる」


 「えへへ。嬉しいな」


 「今人間社会、特にジェンノ王国に関わってる魔物の親たちは始祖と言われてるほどの存在だぞ。その1体がここにいる。

 因みに全部俺が連れて来たんだけどな」


 「そんな凄い存在じゃないけど、ザハルの事は1番分かってると自負してるよ」


 「キアさん嫉妬しそう」


 「別にしませんよ。私もその場に居たので。マイム達と主の絆が強いのは私も知っています。

 特にマイムとは強い絆で結ばれてますよ。

 ね、マイム」


 「うん!キアの事も大切だよ」


 「ありがとうございます。しかし私より主を大切になさって下さい。今後貴方は主にとって、より大きな……いえ、今はやめておきましょう」


 マイムにはキアが何を言おうとしたのか、薄々感付いていた。

 しかしマイムもまた、今ではないと心得ており、それ以上の話を続けなかった。


 ザハル達は当然無事にダンジョンから戻ってくる。

 無事ではなかったのは、その後のケントだったことと、何が起きたのかは伏せておこう。


 伏線とかじゃないからね!

 単純に不毛だからだよ。


 1つ言えることと教訓としては、″リンクは切りなさい″ということだけだね。

 ウケる。ケント。


今後も各キャラの事を書けていければと思います。

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p>無価値と言われた人間が異世界では絶対必須でした
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