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僕がこの世界で生きるワケ  作者: 京衛武百十
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それぞれの思惑

騎士としては尊敬されつつも、女性としては必ずしも人気は高くなかったライラだったが、その一方で、密かに彼女に憧れる女性は実は結構いたりする。


なので、アムギフ討伐後の休養中にも、女性からのお見舞いは毎日のようにあったし、彼女の代わりに洗濯をしてくれたり、食堂に食事を取りにいってくれたりした女性もいた。


が、ライラはそういう女性達のことはあくまで、<従者希望>だとしか思っていなかった。実際、騎士には従者を希望する者が少なからず現れる。


これは、騎士に弟子入りを希望する少年だったりする場合もあるが、それ以上に多いのが、すでに結婚していることの多い騎士に対して、結婚は叶わなくともせめてお傍に、あわよくば一時(いっとき)でも愛してもらえればという下心を持った女性だったりもする。


一応、平民は一夫一妻、騎士も原則はそういうことになっているものの、<魔王>や<魔獣>といった強大な外敵がいる世界でもあるので、


<優秀な騎士の血を引く者>


はやはり求められているというのもあり、騎士が複数の女性を囲うということについては、大目に見られているというのもある。


こればっかりは命もかかっている<社会的な背景>もあってのことなので、騎士の妻達も、ある程度は納得はしているらしい。


まあ、中には『絶対認めません!』という妻もいるらしいが、これはさすがに個人の家庭の事情であり、あまり余人が口出しすることでもないため、ここでは詳しくは触れない。


と、話は少し逸れたが、ライラの場合は彼女自身が女性なので子供云々は関係ないこともあり、とにかくただの従者希望だと考えていた。


が、実は話はそう単純でもなく、ライラの従者のように振舞う女性達にもいろいろと思うところがあるようだ。


その一番はやはり、


『ライラ様の子供を……!』


という部分だった。


さりとて、ライラも自分達も女性である以上、子供は望むべくもない。かといって変な男が彼女に言い寄るのも許せない。


「どうしたらいいんでしょう……」


などと、連日、密かに集まっては頭を悩ましていたところに現れた一人の少年。


最初は、可愛いのは可愛いけれど見た目にも頼りなくて『論外!』と思っていたのがみるみる逞しくなって、しかもそれでいて可愛さも失われてないとなったことで、


「ライラ様の幸せのために!!」


と思うようになったようだ。


が、ライラの見ている前で変なアプローチをしてあらぬ誤解を与えてはいけないとここまでは陰ながら応援するだけにとどまっていた。


しかし、当のライラが剣の腕ほどは鋭く攻められないのを見るにつけ、


「今こそ、私達がお役に立つ時!」


とも思ったようである。



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