生存欲求
まだ見ぬ脅威に不安を感じ重い雰囲気に二人とも口を閉ざしていた
「……それにしても、あの道の駅」
そんな沈黙を破った奈緒が、まだ少し上気した顔のまま、バックミラーの外を見つめながらぽつりと言った。
「なんだか、あの公園によく似ていますね」
「どこの公園だい?」
ハンドルを握る僕が問いかけると、奈緒は急に視線を泳がせ、白い頬をみるみるうちに林檎のように真っ赤に染めた。
「その……以前に、マサキさんと……あ、青空の下で、その……エッチなことをした、あの公園です……っ」
蚊の鳴くような声で、両手の指先をモジモジと絡ませながら恥ずかしそうに白状する奈緒。その仕草があまりにも健気で、僕の胸の奥が不意にズキリと疼いた。
「ああ、なるほどね。確かにあそこも高台にあって、眼下の見晴らしが良いところがよく似ているかもしれないな」
笑いながら答えると、奈緒は助手席のシートに深く背中を預け、はぁ、と熱い吐息を漏らした。その潤んだ瞳、落ち着きなく組み替えられる太ももの動き、そして不自然なほどに波打つ胸元――彼女の全身から、隠しきれない濃密な欲情の香りが漂ってくるのを、僕は敏感に察知していた。
「……また、僕が君を強引に襲うとでも思ったのかい?」
車を完全に安全な路肩に止め、ギアをパーキングに入れる。奈緒の顔を覗き込むようにして尋ねた。
「……っ。はい。実は、車が止まった時から……ずっと、心臓がドキドキしていました……」
コクン、と健気に首を縦に振る奈緒。だが、その怯えるような言葉とは裏腹に、上目遣いに見つめる彼女の瞳には、明らかに期待の色が妖しく浮かんでいた。
その歪んだ熱量がストレートに伝わってきて、僕の股間の肉棒もまた、ズボンの下で一気に熱く硬くなっていく。
「人間ってさ、死ぬかもしれないっていう極限の窮地を乗り越えると、なぜか性的欲求が跳ね上がるよね」
「……それ、凄くわかります。不思議ですよね。生きて戻れたお祝いっていうか……死への恐怖の裏返しなのかな。身体が、すごく熱いんです……」
奈緒は自分の胸元をきつく握りしめ、ジッと僕の目を強く見つめ返してきた。その視線は、もう限界だと告げていた。
「欲しいのかい?」
「……っ、はい。すごく……ほしいです……」
「よし、外に出よう」
それだけ言うと、運転席のドアを開けて外に出た。山間の静まり返った一本道。周囲にゾンビの気配も、他人の気配も一切ない。
助手席から降りてきた奈緒の元へ歩み寄ると、彼女の艶やかな髪に優しく手を乗せ、そのまま下へと圧力をかけた。
「……んっ」
僕の意図を瞬時に察した奈緒は、嬉しそうに吐息を漏らしながら、その場に膝を突いてしゃがみ込んだ。ちょうど、僕の股間の目の前に彼女の顔がくる。
奈緒は慣れた手つきで僕のベルトを外し、ズボンの前ジッパーを引き下げると、下着の隙間からすでに我慢汁で先端を濡らし、猛り狂っている太い肉棒を両手で丁寧に引っ張り出した。
「はぁ……マサキさんの匂い……すごい……っ」
凶暴な肉棒を前にして、奈緒の瞳がトロンと完全に蕩ける。彼女は小さく舌を覗かせると、亀頭の先端から貪るように、熱心に舌での奉仕を始めた。
「ん、むぅ……っ、レろ……んぐ、ちゅぱ……むぐっ……!」
喉の奥まで一気に突き刺さる巨根に、奈緒は何度も涙目を浮かべて噎せ返りそうになりながらも、僕を喜ばせたい一心で激しく頭を前後に動かし続ける。野外という解放的なシチュエーションが、彼女の淫らな本能を限界まで刺激しているようだった。
「ふぅ……いいぞ、奈緒。上手だ……」
頭を優しく撫で回してやると、彼女はますます興奮したようにジュポジュポと卑猥な水音を周囲に響かせた。
僕は十分に硬くなりきった肉棒を彼女の口から引き抜くと、まだ物足りなさそうに顔を上げる奈緒の細い腕を掴み、強引に立ち上がらせた。
「マサキさん……?」
「あっちを向け」
僕は彼女をフォードのフロントへと連れて行き、大きなボンネットの上に両手を突かせた。
「あ、あっ……! また、お外でするんですね……っ」
奈緒の声が興奮で激しく震える。
僕は知っていた。奈緒が、こうして誰に見られるか分からない屋外で、肉体を露出して愛し合うことに、言葉では言い表せないほどの強烈な快感を覚えるタイプの女の子だということを。
フォードの頑丈なボンネットに両手を預け、僕の方へと無防備にお尻を突き出す奈緒の姿勢は、すでにいつでも受け入れられる準備が整っているように見えた。




