表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
6/91

コンビニ脱出

僕と雪乃は、コンビニの店内に段ボールを敷き、その上に毛布を掛けて寄り添うように寝ていた。

以前は少し離れて別々に横たわっていたのだが、今夜は雪乃が「一緒に寝たい」としがみついて離れなかったのだ。僕がその細い身体を抱き締め返すと、彼女は安心したように寝息を立て始めた。

適度なアルコールの火照りと、昨夜遅くまで彩香と激しく身体を重ねていた疲労も手伝って、僕の欲情は心地よく抑え込まれ、すぐに深い眠りへと落ちていった。


「……………………」


「………………」


「……井上さん……バラ……いいのか?」


「………。」


自分を呼ぶ微かな声を夢の中で聞いた気がして、僕はハッと目を覚ました。

隣に手を伸ばすが、そこにあるはずの雪乃の温もりが消えている。


(こんな真夜中に、どこへ行ったんだ……?)


嫌な予感が胸を過る。トイレだろうか。いや、トイレにいるとしても、何かがおかしい。

僕は音を立てずに立ち上がり、バックヤードの奥にあるトイレへと急いだ。このコンビニには男女別のトイレの他に、バリアフリー対応の少し広い多目的トイレがある。そのドアの前まで来ると、表示錠が「赤(使用中)」に変わっていた。

周囲の静寂の中、ドアにそっと耳を押し当てると、中から低く卑猥な男の声が漏れ聞こえてきた。


「ほら雪乃、昨日みたいに咥えろよ」


「嫌です……! 話を聞けば井上さんに黙っているって言うから付いてきただけです。お願い、やめて……っ」


「とかなんとか言っちゃって、ここ、もうこんなに濡れてるじゃねえか。本当は期待してたんだろ?」


「期待なんか…… それに、あなたにじゃ……っ」


「フン、よく言うぜ。昨日は店長に散々舐め回されて、あんなにドロドロになってたくせによぉ」


「それは……っ」


「雪乃、お前さ、この状況でオナニーもできなくて溜まってんだろ? ほら、脱げよ。最後までヤらないで手だけで済ませてやるからさ。俺もお前のこと、気持ちよくしてやるからよ」


「……本当に、手で済ませたら、絶対に終わりにしてくれますか?」


「ああ、もちろんだよ。ほら、早くしろ」


(あのクズどもが……!)

激しい怒りが脳を灼いたが、僕は冷静に思考を巡らせた。

すぐさま足音を消してレジ裏へと向かい、棚の奥の開きに保管されている「トイレの非常用解錠キー」を手にする。不測の事態に備えて常備されているこの鍵の存在に、佐藤くんは気づいていなかった。僕がこの短時間で目を覚ますこと自体、彼にとっては計算外だったのだろう。


カチャリ、と静かに鍵を回し、僕は勢いよくドアを押し開けた。


「――佐藤、雪乃から離れろ」


「っ、井上さん……!? 見ないで、お願い、見ないで……っ!」


上半身の衣服をはだけさせられ、佐藤くんに胸を弄ばれていた雪乃が、恐怖に怯えた顔で僕を見上げた。その手は剥き出しになった醜い肉棒を握らされていた。


「チッ、シクったか……。よく眠ってたから、気づかれないと思ったんだけどな」


「早くそこから離れるんだ」


「ハイハイ、離れますよ。でもね井上さん、これは合意なんですよ? なあ、雪乃もその気だったよな?」


「雪乃、答える必要はない。昨日、僕のいない間にこいつらに酷いことをされて、それを脅しのネタに使われていたんだろう?」


雪乃は涙を拭いながら衣服を乱暴に整え、僕の腕にしがみついてきた。そして、僕の言葉に驚いたように目を見開いた後、悲痛な面持ちで小さく頷いた。


「へえ、バレてたんすか。昨日はチンポをたっぷり舐めてもらったんですよ。お前もオマンコをベトベトにしてたよな。なあ、スケベな雪乃ちゃん?」


「黙れ、佐藤」


佐藤くんは開き直ったように下品な笑みを浮かべ、さらに挑発を続けた。


「僕は大して悪くないんすよ? 最初に言い出したのは店長ですしね。僕が身体を抑えてたら、店長がこいつのパンツを脱がして舐め回して……そしたら雪乃の奴、身体をビクビク震わせて簡単にいっちゃったんですよ?」


「うう、違うの……井上さん、私は嫌だった、本当に嫌だったのに……!」


「雪乃、分かっている。僕は君を信じているから、もう何も言うな」


「いやあ、その後は最高でしたよ。雪乃の奴、目をトロンとさせて、自分から僕のチンポを舐めてくれて――」


「……そうか。良かったな、佐藤くん。それを聞いていたら、僕まで少し興奮してきたよ」


「え……? 井上さん、そんな……嘘、井上さんまでそんな最低な――んむっ、ん……っ!」


絶望に目を見開く雪乃の腰を引き寄せ、僕はその唇を強引に塞いだ。

驚いた彼女は一瞬身を硬くして抵抗しようとしたが、僕が容赦なく舌を滑り込ませて口内を深く蹂躙すると、すぐに観念したように、縋りつくような切なさで舌を絡ませてきた。


「んむ……はぁ、あ……っ。もう、井上さん、突然すぎますよ……」


「雪乃、これからお前を抱く」


「えっ……そんな、急に……。でも、わかりました」


潤んだ瞳で僕を見つめる雪乃の返事を聞き、僕は佐藤くんに冷酷な視線を向けた。


「俺が先、っていう約束だったよな」


「……チッ、まあいいっすよ。その代わり、終わったらちゃんと俺にも回してくださいね?」


「いいだろう。1時間後にここへ来るといい」


「しょうがないっすねえ。じゃあ、俺は店長の部屋で広瀬さんの相手でもしてきますよ。あのババア、ああ見えて底なしの淫乱ですからね」


佐藤くんは下俗な笑いを残し、満足げに奥のバックヤードへと歩き去っていった。その足音が完全に消えたのを確認し、僕は雪乃の肩を優しく掴んだ。


「井上さん……わたし、あの人たちとは絶対に嫌です……っ」


「当然だ。そんなことは絶対にさせない。今から準備をして、ここを脱出する。僕の言う通りに動いてくれ」


「ここを出るんですか? でも、わたしはあの壁を登れません……」


「大丈夫だ、他にも宛てはある。とにかく急ごう。このメモにある商品を、急いでリュックに詰めてくれ」


「はい……っ! わかりました。これからは、ずっと井上さんと一緒ですよね?」


「ああ。僕が必ず雪乃を守るよ」


さっきまでの絶望が嘘のように、雪乃の顔にパッと明るい笑みが咲いた。

時計を確認する。現在は深夜0時10分。佐藤くんには1時間と言ったが、あの様子なら早ければ30分ほどで様子を見に来るだろう。猶予は20分。その間にやれるだけのことをやる。


僕は店内に戻り、陳列棚にある食料や飲料水を次々と買い物カゴに放り込み、多目的トイレの窓から外の敷地へと投げ落としていった。店長も佐藤くんも、外の危険を恐れて自ら出歩く度胸はない。外に隠しておけば、後から回収するのは容易だった。

一心不乱に作業を繰り返し、気づけば15分が経過していた。最後にレジ裏に向かい、店舗やバックヤードのスペアキーが収められたケースを丸ごと掴み取る。


「雪乃、そろそろ出るよ。荷物はまとまったかい?」


「はい、大体大丈夫です。どうぞ!」


雪乃からずっしりと重いリュックを受け取り、中身を素早く確認する。実用的な避難物資に混ざって、なぜか避妊具の箱が紛れ込んでいた。


「あ……その、子供ができたら、今の世界じゃまだ困るから……」


緊迫した状況の中、少し頬を染めて俯く彼女の仕草がひどく愛らしく、張り詰めていた僕の緊張がふっと解けた。


「さあ、行こう」


「はい!」


裏口から脱出するには、店長や佐藤くんが広瀬さんと情事に耽っている部屋の前を通らなければならない。僕たちは気配を完全に消し、息を殺してその前を通り過ぎた

※少し過激な性描写や表現もありますから、ミッドナイトノベルに移行中です

あちらは、ラブシーンに少しづつ挿絵もいれてます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ