奈緒の願望
奈緒の肩を抱きながらメルセデス後部座席のベッドへと移動し、彼女の革のライダースジャケットとパンツを丁寧に脱がせていく。
全裸になった奈緒は、羞恥心からか、しなやかな両手で豊かな胸と秘部を隠そうとした。重い米袋を運んだ労働の後だったせいか、ほんのりと汗ばんだ彼女の体温と、蒸れた若い女特有の甘く濃厚な匂いが車内に立ち込める。
「そんなにじっくり見ないでください……。私、他の女の子みたいに細くないし、筋肉質でスタイルが良くないから、恥ずかしいです」
「そんなことは絶対にない。もっと自分の身体に自信を持ちなさい。男というのはね、誰もが君のような健康的で、弾力のある引き締まった身体をした女の子が大好きなんだ。だから、その手を離して、君の美しい身体を私に見せておくれ」
お世辞などではなく、水泳選手らしい鍛えられた筋肉の上に脂肪が綺麗に乗った、柔らかそうな肉付きのいい身体は美しく魅力的だった。
「私……実は、男性との経験が元カレだけで、ほとんどないんです。彩香さんや、冬子ちゃん、雪乃ちゃんも、みんなすごく可愛くて女の子らしくて魅力的だから……。私だけ、いつかマサキさんに見向きもされなくなっちゃうんじゃないかって、凄く不安で……」
「そんな心配は無用さ。奈緒は、誰よりも僕を興奮させる魅力を持っているよ」
「……そう言ってもらえると、本当に嬉しいです。でも、それだけじゃ嫌なんです。私、もっともっとマサキさんに気に入られたい。だから――」
奈緒はアスリートとしての本能なのか、極めて真面目で向上心が強く、一度決めた目標に対してはどんなに苦しくても血の滲むような努力で乗り越えてきたのだろう。今、この極限の世界を生き抜くために、彼女の「努力の対象」は、私に気に入られ、私の所有物として定着することに向いているのだ。
「だから……どうしたいんだ?」
「私を……ちょうきょ……マサキさんの好みの女にしてください」
「奈緒は本当に可愛いな。だが、本当にいいのかい? 僕はかなりのサディストだよ?」
「あは、そんなの、最初から知ってます。普段はとってもお優しいのに、ベッドの上では容赦のないドSになることくらい。……その、だから、あの……。やっぱり、恥ずかしくて言えないっ」
何かを必死に伝えようとしながらも、奈緒は顔を耳の裏まで真っ赤に染めて言い淀んでしまった。
「ここには、君と私しかいないんだ。恥ずかしがらずに、全てを私に委ねて言ってごらん」
「……私に、もっとたくさんの破廉恥なことを教えてください。マサキさんの好みの形になりたいんです。だから、好きなように……私を、調教してください」
「好みに調教してほしい、か。構わないが、僕の調教は厳しいぞ。時には心にも身体にも痛みを与えるし、拒否権は一切認めない。それでもいいのか?」
「はい、喜んで。私はずっと、吐くほどの厳しい練習に耐えてきましたから……。マサキさんのためなら、苦痛すらきっと、快感に変えられます」
「よし。それなら、まずは汗をかいた僕の身体を舐め回して、綺麗に掃除しなさい」
「はい。喜んで、ご奉仕します」
僕は服を全て脱ぎ捨て、ショーツ一枚の姿で後部座席のベッドの上に大の字に寝転がった。奈緒は僕の顔を両手で優しく包み込むと、深いキスを交わし、そこから舌を這わせて耳元、首筋、そして胸元へと舐め進めていった。
彼女の濡れた舌先が肌を滑るたびに、身体がムズムズとくすぐったい快感に震え、極上の気分に満たされる。舌が乳首に到達し、そこを強めに吸い上げられた瞬間、下半身へとダイレクトに電流のような快感が走り、私の身体はビクンと跳ね上がった。
奈緒はその反応を見逃さず、嬉しそうに何度も乳首をしつこく舐め回した。そして、ショーツ越しに猛り狂うペニスにそっと手を伸ばし、「こんなに大きくなってる……」と、熱い吐息を漏らしながら呟いた。
「どうですか、マサキさん? 気持ちいいですか?」
「ああ……最高だ。君は、男の汗を舐めさせられて、嫌だとは思わないのか?」
「全然嫌じゃないです……。私、おかしくなっちゃったのかな。なんだか、マサキさんの汗、すごく甘くて感じて、良い匂いがするんです。……それよりも、これ……口に入れてもいいですか?」
「もちろん。だけど、奈緒はフェラチオがあまり上手くないから、もっと特訓が必要だな」
「だって、あの時は……本当に、私にとって初めてのことだったんです。一生懸命頑張りますから、どうすれば気持ちよくなってもらえるか、教えてください」
会話をしていると、まるで自分が鬼コーチとして、真面目な教え子に高度なスポーツの技術を指導しているかのような錯覚に陥る。彼女の、体育会系特有の素直で前向きな受け答えが、そう思わせるのだろう。
「……いきますね。あぐぅ……っ、やっぱり、すごく大きいです……」
「どうだ? 匂いは嫌いかい?」
「匂い、ですか……? スンスン……っ。はぁ、はぁ……ダメ、頭が、クラクラします……っ」
奈緒は「ヤバい、これヤバい……」とうわ言のように口走りながら、取り憑かれたようにペニスを舐め狂い始めた。私が「ただ咥えるだけでなく、口の中でも常に舌を動かして刺激しろ」と指導を口にすると、彼女は従順にその通りに実践する。
舐め始めてから数分と経たないうちに、早くも肉棒に塗られた媚薬の効果が彼女の粘膜から吸収され、効果が現れ始めたようだった。奈緒はトロンとした虚ろな目つきになり、自らの股間へと無意識に手を伸ばし、割れ目を弄り始めた。
「君は、本当に相当なスケベだな。男のモノを舐めただけで、そこまで発情するなんて」
「ち、違うんです……。なんで、こんなに身体が熱くて、おかしくなっちゃうんだろ。マサキさんだから……? 私たちの、相性が良すぎるから、ですか……っ?」
自分が媚薬を盛られているなどとは夢にも思っていない彼女は、自身の身体が勝手に暴走し、異常なほどに濡れそぼっていく現象に激しい戸惑いを隠せない様子だった。
それにしても、これほど少量の塗布で劇的な効果が現れるとは、僕自身も驚きだった。前回は嫌がる彼女に無理矢理強いたが、今回は彼女が「調教されたい」と自ら進んで行為を受け入れているため、心理的な相乗効果で媚薬の作用が何倍にも膨れ上がっているのかもしれない。
(この媚薬のポテンシャルを完全に引き出すためには、さらに多様な状況で試してみる必要がありそうだ)
「次は、僕が君を気持ちよくしてあげる番だ。そこに四つん這いになり、お尻をこちらに向けなさい」
「はい……こう、ですか? ――あっ、ダメッ! それ、振動がすご……ッ、あああああ!」
四つん這いになった奈緒の背後に回り込み、車載冷蔵庫から、電動バイブレーターを取り出し、ショーツの上から彼女のデリケートゾーンへと押し当てた。
クリトリスの周辺を軽く撫でるようになぞるだけで、奈緒はまるで電流を流されたかのように激しく身体を悶えさせ、大音量で喘ぎ声を上げた。さらにバイブの出力を最大にし、刺激を続けると、彼女の引き締まった身体が激しく痙攣し、挿入前だというのに一瞬で達してしまった。
激しく息を乱して身悶える奈緒のショーツを強引にずらし、濡れそぼる膣内へと、容赦なくペニスを模したバイブを深く挿し込んだ。
「あっ、そんな、いきなり……はあああん! すごい、凄いんです! ダメ、動かさないで、はあああ! 何これ、何これヤバい! 頭がおかしくなる、あああああ!」
バイブの振動レベルを最強に設定し、膣内を激しくピストン運動させると、彼女はもはや耐えきれないといった様子で、野性的な金切り声を上げて喘ぎ、そのままガクガクと震えながらベッドへとうつ伏せに崩れ落ちた。
そのバイブを挿入したまま、再び彼女のショーツを履かせてみた。薄いピンクの布地の内側で、ウネウネと不気味に、かつ淫らにバイブが自律振動を続けている光景は、極めて陵辱的で興奮を誘った。
「気持ちよかっただろう。ほら、起きて、もう一度ペニスを舐めなさい」
「はぁ、はぁ……っ。あ、あの……それを抜いてくれないと、体に力が入らなくて……ひぃ、はあん! ぶ、ぶたないでっ!あっつ……きもちい」
あまりにも強い絶頂を何度も迎えた後も、容赦なく膣内を直撃し続ける機械的な刺激のせいで、彼女の身体はグッタリと弛緩しながらも、時折ビクンと小刻みに跳ね上がっていた。
僕はベッドで身もだえる奈緒の肉感的な尻をペチンと軽く打った、彼女は痛みさえも快感を覚えるほど発情しているようで、ショーツを乱暴に剥ぎ取り、バイブを引き抜くと、彼女のそこからは白濁した愛液がドロリと溢れ出し、ベッドに糸を引いた。
「いやぁ……恥ずかしい、そんなに見つめないで、閉じさせてください……」
「外でするぞ。車から降りなさい」
「痛いっ……! 行きます、行きますから、髪を引っ張らないで……っ!」
僕はメルセデスの頑丈なスライドドアを全開にすると、疲弊して動けない奈緒の黒髪を掴み、そのまま車外へと力任せに引きずり出した。痛みに涙目を浮かべる彼女を無視し、全裸のままの彼女を、先ほど景色を眺めていたフェンスの際まで強引に連行する。
「やめて……お願い、暴力はやめてください……!」
「うるさい。そこに両手を突いて、お尻を突き出しなさい」
「言うことは、何でも聞きますから……優しく、あっ……はああん!」
僕は奈緒の訴えを無視して、突き出された肉感的なお尻を手のひらで数回強く叩いた。パチン、パチンと乾燥した音が響く。そんな暴力的な刺激さえも、媚薬に脳を焼かれた彼女にとっては、耐え難い官能のスイッチへと変換されるようだった。
その淫らな雌の姿を目の当たりにし、私の理性も限界に達した。猛り立つ肉棒を、彼女の最奥へとズブズブと、一気に根元まで挿入する。
やはり、遮るもののない大自然の解放感と、いつ誰に見つかるか分からないという極限の背徳感が、脳内麻薬を異常なほどに分泌させる。
「あっ、いい……すごく、気持ちいいです! もっと、激しく……あああっ、好き、マサキさん、大好きぃぃい!」
「うっ、凄まじい締め付けだ……! 中に出すぞ!」
「はい、欲しい、マサキさんの熱いのが欲しいです! はあああ……好き……っ!」
奈緒の名器たる強烈な膣圧に抗うことができず、彼女の膣の最奥に向けて勢いよく射精した。射精の瞬間、彼女は「マサキさん大好き」と何度も叫び、全身の筋肉を硬直させていた。
ブォン、ブォン、ブォン――。
その時だった。静まり返った山間に、突如として不吉な重低音の排気音が木霊した。
奈緒の肉厚なお尻にしがみつき、余韻に浸りながら精子を注ぎ込んでいる最中、ショッピングモールがある方向から、一台のバイクが凄まじい爆音を轟かせながら、こちらに向かって猛スピードで坂を登ってくるのが見えた。
(嘘だろ……まさか、この公園に来るのか?)
この無法地帯と化した世界で、不用意に他人と接触することは自殺行為に等しい。今すぐメルセデスに飛び乗って発進させたとしても、この一本道では敵に視認され、追跡されるのは目に見えていた。
(どうする……どこに隠れる?)
公園の駐車場には、小さな売店と、公衆トイレが設置されている。
売店の脇に目をやると、草木の生い茂る獣道のような小道が上へと伸びていた。その先には、展望台のある小高い丘が続いている。
「奈緒、隠れるぞ!」
「はぁい……えっ、でも、私、裸です……! 服を、服を着させて――」
「駄目だ、時間がない! 早く来い!」
まだ絶頂の余韻で息を乱し、混乱している奈緒の手を乱暴に引き、僕たちは売店の影へとダッシュした。メルセデスのスライドドアはスマートキーのリモコンで遠隔ロックし、厳重に施錠する。
ブォン、ブォン、ブォン!
売店の陰に滑り込んだ瞬間には、バイクの排気音は鼓膜を圧するほどに大きくなっており、やはりそのバイクは公園の駐車場へと滑り込んできた。
(売店の陰でやり過ごせるか……? いや、バイクを停めて周囲を探索されたら、一発で見つかる)
「あの丘の藪に入るぞ。君もその姿を他人の男に見られたくはないだろう?」
「……絶対、嫌ですっ!」
展望台へと続く小道を駆け上がった。しかし、半分ほど登ったところで、駐車場に別の複数の車両が次々と滑り込んでくる不穏な気配が漂ってきた。これ以上進むのは危険だと判断し、小道を外れ生い茂る藪の中に身を屈めて息を潜めた。
最初に来たバイクの男は、どうやら単に尿意を催していただけのようで、バイクを乗り捨てると急ぎ足で公衆トイレへと駆け込んでいった。
「……何が、おかしいんですか……?」
奈緒が、僕の顔を覗き込んで不思議そうに囁く。思わず笑みが溢れてしまっていたのだ。
「すまない。君とこうして、全裸のまま生い茂る藪の中に隠れているこの状況が、あまりにも滑稽でさ」
「あはは……確かに、おかしいですね」
バイクの男がただの通りすがりだったことで、張り詰めていた緊張が緩み、軽い冗談を交わす余裕が生まれた。
しかし、その安堵は一瞬にして打ち砕かれた。
駐車場に、予想以上に続々と他の車両が滑り込んできたのだ。乗用車、ワゴン車、ワンボックスカー。その数、実に数十台。僕の直感は正しかった。もしあのまま車で逃げ出そうとしていれば、この大部隊と遭遇していたに違いない。
「静かに。息を殺すんだ」
藪の隙間から、下の駐車場の様子を凝視した。
車から降りてきた者たちの姿を見て、大きな衝撃を覚えた。
中心にいる大型ワゴン車のボディには、黒いスプレーで不気味な『XXX』というマークが無造作に描かれている。
そのワゴン車のスライドドアが開き、中から数人の女性が引きずり出された。彼女たちの首には、犬用のような分厚い革の『首輪』がはめられており、そこから伸びる金属製のリードを、黒いライダースや特攻服を着た獰猛そうな男たちが乱暴に引っ張っている。
「ほら、早く歩け、この雌豚が!」
怒号が、高台の僕たちの耳にまで生々しく届く。
黒服の集団は、一様に派手な金髪やタトゥーを晒し、金属バットや鉄パイプ、あるいは改造された猟銃のような武器を手にしていた。平時の日本であれば半グレや武闘派暴走族と呼ばれるような、社会にうごめく凶悪な犯罪者集団だ。
警察も司法も完全に崩壊したこの世界において、最も関わってはならない、最悪の奴らだった。
彼らは他にも数人の若い男女をリードで引きずり回し、公衆トイレへと連行していく。
「首輪なんて……酷すぎる。あの人たち、本当に悪魔です……」
「静かに。奴らは、生存者を組織的に拉致して奴隷として使役しているんだろう。見つかれば、僕たちも一巻の終わりだ」
「奴隷……ですか……」
奈緒は下唇を血がにじむほど強く噛み締め、悔しさと怒りに満ちた瞳で、下の様子を睨みつけていた。
「あっ、マサキさん、私たちの車が……!」
一人の大柄な男が、ポツンと停められた僕たちのメルセデスに気づき、近づいていった。男はドアノブを乱暴に引いたが、強固なロックがかかっていると知るや、罵声を上げながらサイドドアを思い切り蹴り飛ばした。さらに、男たちの仲間が次々と集まり、フロントガラス越しに車内を覗き込み始めた。
「おい! 誰かいるんだろ! 出てこい、コラァ!!」
凄まじい怒号が響き渡る。
出ていって、無事で済むはずがない。
ましてや、今の僕たちは二人とも完全な全裸だ。見つかれば、僕はその場でなぶり殺され、奈緒は彼ら全員の慰み物にされ、一生消えない地獄を味わうことになる。
ただお互いの肌を密着させ、恐怖に震えながら藪の中で嵐が過ぎ去るのを待つしかなかった。
しばらく大声で喚いていた男たちだったが、やがて首輪をつけられた奴隷たちを引きずりながら、再び自分たちの車へと押し込んでいた。各車両のエンジンが一斉に始動する。
(助かった……これで、行ってくれる……)
そう安堵したのも束の間だった。
メルセデスの前に立っていた、金属バットを持ったリーダー格の男が、去り際に邪悪な笑みを浮かべた。
「けっ、いけ好かねえ高級車がよォ!」
男はバットを両手でフルスイングし、メルセデスの洗練されたフロントボンネットへと激しく叩きつけた。
ガツォンッ!! 鋭い金属音が静寂を切り裂く。
「やめて……! 車が壊されちゃう……!」
「動くな! 奈緒、騒ぎ立てるな!」
今にも飛び出していきそうな奈緒の腕を、私は全力で組み伏せて止めた。
確かに、あの車を破壊されれば、ここからの移動はおろか、マンションへの帰還すら致命的に困難になる。しかし、それ以上に、ここで見つかることの危険性は計り知れない。
ガンッ! ボコッ! バキンッ!!
男たちの笑い声と共に、執拗にメルセデスが蹂躙される音が響き渡る。車が損壊していくたびに心が削り取られるような激しい痛みを覚えた。
美しい流線型を誇っていたボディは無惨に凹み、頑丈なフロントガラスには、クモの巣のような無数の亀裂が広がっていく。
やがて、他の車両が次々と駐車場を後にし始めると、男は満足したように唾を吐き捨て、自らの車へと乗り込んで去っていった。
爆音の余韻が消え去った駐車場には、無惨にもスクラップ同然に変わり果てたメルセデスだけが、ポツンと取り残されていた。
※少し過激な性描写や表現もありますから、ミッドナイトノベルに移行中です




