姉妹
日が傾いて急速に辺りが薄暗くなってきたため、僕は彩香に明日もまた来ると告げて、再び雪乃の家へと車を走らせた。
マンション一帯も電力が切れており、彩香を一人残すのは不安だったが、実家に残してきた雪乃のことも気がかりだったのだ。
「おかえりなさい、井上さん! 戻ってきてくれて本当に良かった……。すごく心配してたんだよ?」
玄関のノックと同時にドアが開き、待ち構えていたらしい雪乃が飛び出すように出迎えてくれた。
「おかえりなさい……随分と上質な革製のジャケットを手に入れたようですね。外の状況と合わせて、詳しくお話を聞かせていただけますか?」
リビングに入ると冬子も姿を現したが、彼女の関心は僕自身の安否よりも、もっぱら外のデータ収集にあるようだった。僕はソファに腰掛け、バイクショップやワークショップが全滅だったこと、そして401号室の住人がゾンビ化していたため、それを排除して鍵と革ジャンを奪取した経緯をかいつまんで話した。
「なるほど、住人が室内でゾンビに……。その個体には、明確な外傷や噛み傷はありましたか?」
「いや、僕が見た限りでは見当たらなかったな」
「ふむふむ……。それともう一つ、雪乃から『ここへ来る道中に遺体を見た』と聞きましたが、帰りのルートでもそれは同じ場所にありましたか?」
「あ……そう言えば、帰りは見かけなかったな。化け物が移動させた形跡もなかった」
「貴重な情報をありがとうございます」
何か確信めいたものを得たのか、冬子はメガネの奥の瞳を光らせ、深く頷いていた。
「……ねえ、お姉ちゃん。お姉ちゃんって、井上さん相手なら触れられても平気なんだね」
姉の様子をじっと観察していた雪乃が、ふと悪戯っぽく微笑んだ。
「なっ……何を言っているの、雪乃!?」
「だって、さっきからすっごく自然にソファに並んで座ってるし。足とかたまに触れてるよ?」
「い、井上さんは『オジサン』だから、ノーカウントなの! 変な邪推はよしなさい!」
またしても直球でオジサンと言われ、僕は内心少し凹んだ。しかし当の冬子を見ると、耳まで真っ赤にして必死に視線を泳がせている。
「あ、井上さん。お風呂が沸いてるから、一緒に入ろうよ」
「それはありがたいな。今日はハードに動いたから、お風呂は嬉しいよ」
「ちょっと待ちなさい、雪乃!!」
冬子が弾かれたように立ち上がり、声を荒らげた。
「あなたは何を破廉恥なことを言っているの!? 一緒に入浴なんて絶対にダメ、許可できません! ついでに言っておきますが、今夜一緒に寝ることも、ましてやその……み、淫らな行為に及ぶことも、この私が一切許しませんからね!?」
「むぅ……一緒には寝るもん。お姉ちゃんには関係ないじゃん、勝手に決めないでよ!」
「ダメなものはダメです! 姉の言いつけに従いなさい! 井上さんには客間で休んでいただきますから!」
冬子の頑なな態度に、雪乃は不満げに口を尖らせていた。しかし、昼間に車内で雪乃から濃密な奉仕を受け、すでに射精を済ませていた僕としては、性欲も落ち着いている。今夜は一人で静かに身体を休めるのも悪くないと思えた。
案内された客間は懐かしい畳の香りが漂う和室だった。僕は差し出された布団に潜り込むと、心地よい疲労感に包まれながら、すぐに深い眠りへと落ちていった。
――ピチャ……、ピチャ……。んむ……、ちゅ、ぷ……。
どれほどの時間が経過しただろうか。
微かな水音と、下半身を包み込む得も言われぬ生暖かい快感に、僕は意識を浮上させた。
薄暗い視界の中、布団をめくって僕の肉棒を熱心に口内に含んでいるのは、やはり雪乃だった。
「……雪乃、ダメじゃないか。お姉さんに怒られるぞ」
「エヘヘ……起こしちゃった? だって、同じ家にいるのに別々に寝るなんて絶対に嫌だったんだもん……」
「仕方ないな。ほら、隣に入りなさい。朝まで抱っこしてあげるから」
「えー……それだけ? わたし……さっきまでずっと舐めてたら、もう我慢できなくなっちゃって。……ねえ、井上さんの上に、乗ってもいい?」
「盛りのついた子猫みたいだな。好きにしなさい」
「う……っ、ぐすん……。もしかして、嫌いになっちゃった……? エッチで生意気な女の子は、嫌い……?」
涙目を浮かべて縋るような視線を向けてくる彼女の頭を、僕は優しく撫でた。
「バカだな。嫌いになるわけないだろう。好きに決まっている」
「エヘヘ、良かったぁ……!」
雪乃はガバッと掛け布団を跳ね除けると、僕の身体を跨ぐようにして上に乗った。小さな手で僕の昂ぶりをしっかりと握り締めると、自らの濡れそぼる割れ目へとあてがい、重力に身を任せるようにしてズブズブと最奥まで挿入していった。
「あっ……! はぁああ、あん……っ! ヤバい、すごく、気持ちいい……っ!」
「痛くはないかい?」
「全然、痛くない……っ。気持ちいいことしか分からないよ……。あっ、そこ……そこが、すごくいいかも……っ!」
まるで僕のペニスを自分専用の玩具であるかのように使い、腰を揺らす雪乃。純粋に快楽だけを貪る彼女の無邪気なまでの肉欲に、僕は暗い悦びを覚えながら苦笑した。
「雪乃。そこから降りて、四つん這いになりなさい」
「えっ……? は、はい……っ」
冷徹に命令を意識した口調で告げると、彼女は頬を染めながらも素直に指示に従った。その従順さが愛おしい。
肉付きの良い豊かな臀部を見つめながら、僕は背後から再び彼女の最奥を貫いた。しばらくそのまま停止していると、彼女は焦れたように自らフリフリと淫らに尻を振り始めた。
「ねえ……っ、なんで、止めるの……? お願い、もっと……頭がおかしくなっちゃう……っ」
「どうして欲しいんだい? 言わなければ分からないよ」
「もお……意地悪……っ。恥ずかしいのに……っ!」
「じゃあ、止めてもいいんだね?」
「嫌っ……! ……わかった、わかりましたっ。……雪乃のおマンコに、井上さんのでっかいの、いっぱいください……! お願いします……っ! あッ、ああん! 凄い……奥まで響くの……っ!」
肉厚な臀部に指を食い込ませ、その感触を存分に味わいながら、僕は容赦のないピストンを再開した。肉がぶつかり合う激しい音が和室に響き渡る。
雪乃は完全に理性を消し飛ばし、大きな喘ぎ声を上げて激しく腰をくねらせた。
「あっ、あッ、熱い……っ! ああああ! ヤバい、凄く気持ちいい……っ!」
その絶頂の瞬間、僕は視界の端で、和室の襖がススーッと数センチだけ静かに開いたのを見逃さなかった。暗がりの隙間から、誰かの視線が確実にこちらを凝視している。
(――やはり、見に来たか)
僕は密かに冷酷な笑みを浮かべた。雪乃は完全に頭が肉欲に支配され、激しい衝撃さえも快感に変換されている。その淫らな姿を、覗き見ている「誰か」にこれ見よがしに見せつけるため、僕はさらに責め立てた。
「気持ちいいかい、雪乃。君はもう、僕の言うことなら何でも聞く性奴隷だ。いいな?」
「嫌……奴隷なんて、そんなの……っ」
本能的な羞恥心からか、一瞬だけ拒絶を見せる雪乃。僕は彼女の豊かな胸を後ろから激しく揉みしだき、その敏感な乳首を指先で強く弾いた。そして、優しく、しかし逆らえない重圧を込めて耳元で囁く。
「僕の奴隷になると言いなさい。約束するなら、もっと頭が真っ白になるくらい気持ち良くしてあげるよ」
「えっ……本当、に……? もっと……気持ちよく……っ、あッ……! はい……っ、約束、します……! 井上さんの、奴隷になりますからぁ……っ!」
「よく言えたね、良い子だ」
そう褒めてあげながら、僕は右手を彼女の股間へと滑らせ、完全に露わになったクリトリスを指の腹で強烈に擦り上げた。
ひときわ高い悲鳴のような喘ぎ声が響き、雪乃の身体がビクビクと激しく痙攣する。さらにピンポイントでその尖端を強く爪で強めに刺激すると、雪乃は過剰な快感に耐えきれず、バタンと布団の上に突っ伏したまま、ピクリとも動かなくなった。刺激が強すぎて、そのまま意識を飛ばしてしまったのだ。
「雪乃は、本当に感度が良すぎるな……」
僕は愛おしい玩具を片付けるように、彼女の身体に優しく掛け布団をかけて眠らせてあげた。
いつの間にか外は白み始めていた。僕は下着だけを身につけ、喉の渇きを癒すためにLDKへと向かった。
リビングに入るなり、ソファに座っていた冬子が、僕の姿を認めて弾かれたように飛び起きた。ひどく動転し、挙動不審になっている。
「い、井上さん……っ!? どうされたんですか、こんな朝早くに……っ」
「少し喉が渇いてしまってね。飲み物が欲しいんだ。何か出してくれるかい?」
「……は、はい。少し、お待ちください……っ」
一瞬、妙な間があった。冬子は焦った様子で返事をすると、逃げるようにキッチンへと駆け込んでいく。
不審に思った僕は、彼女が今しがたまで座っていたソファに目を向けた。クッションを少し持ち上げてみると、その下には大人の玩具が隠されていた。しかも、すでに使用されたような痕跡がある。
僕はそれを片手で拾い上げ、足音を殺してキッチンの彼女の背後へと近づいた。
「あっ、井上さん……っ! その……裸で近づかないでください! 飲み物は今出しますから、そこで待って……っ」
冬子の焦燥に満ちた言葉を完全に無視し、僕は間詰めを完了させる。
「嫌、はぁ……っ、ダメです! 今はダメなんです……っ!」
「待てよ、冬子さん」
逃げようと身を翻した冬子の細い手首を掴み、僕は強引にその身体を自分の胸の中へと引き寄せた。
――パチンッ!
頬を平手打ちされたが、そんなものは痛みのうちに入らない。僕は構わず彼女の華奢な身体を抱きしめ、その薄い唇を強引に塞いで深くキスをした。
「んぐっ……!? はぁ、嫌、あ……っ、む、ちゅ……っ」
呼吸が整うのを待たずに、僕はキッチンのカウンターの上に、ゴロンと先ほどのバイブを転がした。
「――こんなものを見つけてしまってね。冬子さんの、だろう?」
冬子は大きく目と口を見開き、フガフガと声にならない音を漏らした。みるみるうちに耳の裏から首筋までが真っ赤に染まっていく。
「こんなプラスチックの玩具で寂しさを紛らわせるくらいなら、僕が直接、気持ち良くしてあげるよ。……僕と雪乃の営みを、襖の隙間からずっと見ていたんだろう? 妹が激しく貪られている姿を見ながら、自分もそこでオナニーをしていたんじゃないか?」
「ち、違うんです……! 私はただ、妹が心配で……っ!」
「言い訳は聞きたくないな。……カウンターに手を突いて、お尻をこちらに向けなさい」
「ぅぅ……っ」
完全にキャパシティをオーバーし、動転している冬子は、僕の冷徹な命令に逆らう知性を失っていた。言われるがまま、力なくキッチンカウンターに両手を突き、臀部を突き出す姿勢を取る。
改めて後ろから見つめる冬子のスレンダーな肢体は、非常に魅力的だった。骨格が細いのだろう、そのウエストは僕の太ももよりも細く見える。ピッチリとした部屋着のシャツとスパッツが、その線の細さをより一層際立たせていた。
しかし、背後からその背中や腰に触れると肉付きは驚くほど良く、柔らかで極上の質感を持っていた。
「あっ……そんな、ところ……っ」
僕は躊躇なく、スパッツとショーツの両端をまとめて掴み、膝の辺りまで一気に引き下ろした。
昨夜の興奮が冷めやらぬままだったのだろう、彼女の秘所はすでに信じられないほど濡れそぼっており、下着との間にネッチョリと濃密な糸を引いていた。
「冬子さん、ベトベトじゃないか。……僕が綺麗に、舐めとってあげるよ」
「そんなところ、汚いです……っ、ダメ……っ! はぁっ、らめ、あんっ……!」
拒絶の言葉とは裏腹に、彼女の身体は実におとなしかった。僕の舌が与える強烈な快感に処女の肉体はなす術もなく屈服していく。
「はぁ、あ、ダメぇ……っ! 凄い……何これ、はぁ、ああああんっ……!!」
「もうイってしまったのかい? 随分と真面目なフリをして、身体はとびきりスケベなんだね」
「嫌……っ、言わないで……! あっ、熱い、それは……それはダメです……っ!」
冬子の華奢な背中に自分の胸をぴったりと押し当て、股間の間に僕の昂ぶりを滑り込ませて割れ目を強く擦り上げると、彼女はもどかしそうに、小さな臀部をキュンとくねらせて僕を求めてきた。
「入れるよ。いいだろう?」
「ダメ……ダメです……っ」
「こんなにヌルヌルじゃないか。本当は、僕のこれが欲しいんだろう?」
「はぁ、はぁ……っ! ハッ、あああ……っ、だめぇ……っ!」
挿入する寸前で動きをピタリと止め、焦らしてみせる。すると、冬子は明らかに落胆したように、かすかに身体を震わせた。そこへ、僕は最後の一押しとなる現実を囁いた。
「冬子さん。世界がこんな風に壊れてしまったんだ。このまま引きこもっていたら、君は一生、男を知ることもセックスを経験することもなく死んでいくかもしれない。……本当に、それでいいのかい?」
「嫌っ……! それは、絶対に嫌……っ!」
「それなら……いいよね。入れても」
「……っ」
コクり、と冬子が小さく頷いたのを見逃さず、僕は彼女の最奥へと一気に僕の質量を突き刺した。処女膜の抵抗を微かに感じたものの、溢れんばかりの愛液のおかげで、スムーズに根元までズブりと挿入が完了した。
「ああああんっ……!! 凄い……中で、井上さんを、感じる……っ! 気持ちいい……っ!」
身体の線が細い分、内壁の締め付けは格段に強烈だった。しかし、ブシュブシュと音を立てて溢れ出る愛液のおかげで、ピストンは驚くほど滑らかに進む。
知的で気品のある、か細き処女を、背後から徹底的に蹂躙していく支配の快楽に、僕は深く酔いしれた。
「ほら、上の服も脱いで、君のその綺麗な身体を僕に見せておくれよ」
冬子は羞恥に顔を歪めて嫌がったが、僕はそのシャツを強引に引っ張り上げて剥ぎ取っていった。腰を激しく振りながら、白く繊細な背中のラインを指先でなぞると、彼女のナカがヒクヒクと狂ったように僕のペニスを締め付けてくる。
僕は一度彼女から引き抜くと、今度は前を向かせ、対面で再びその結合部を深く繋ぎ直した。
彼女の顔を正面から眺める。冬子は恥ずかしさのあまり固く目を閉じ、嫌いやと首を振っていたが、そのウブな仕草のすべてが僕の興奮を限界へと押し上げた。
「ダメ……動かないで……っ、落ちちゃう、から……ひぃあぁっ!」
向かい合わせで深く繋がったまま、僕は彼女の身体を持ち上げ、ソファに向かって歩き出した。冬子は床に落ちまいと、必死に僕の首へ両腕を回し、細い足を僕の腰に絡みつけて必死にしがみついてきた。
その後はソファへと押し倒し、彼女を何度も絶頂へと導いた。最後は、彼女が嫌がる声をあげるのも無視して、そのナカの最奥へ、熱い精液を限界まで叩き込んだ。
「酷いです……っ、こんな、中で出すなんて……っ」
「ほら、もう一回してあげるから。君の口で、ここを綺麗に舐めなさい」
「嫌……汚い……っ、ん、あぐぅ……っ、ん、うぅ……」
「おお、いいよ……上手いじゃないか、冬子さん」
口元に再び硬度を取り戻した肉棒を突きつけると、彼女は涙目で嫌がりながらも、パクリとそれを咥え、繊細な舌使いで僕の先端を愛撫し始めた。
その後は彼女を僕の上に跨がらせ、僕の目を真っ直ぐに見つめ合うよう命令し、その支配感を存分に楽しんだ。
二度目の射精をやはりその胎内へと注ぎ込むと、急激に強い眠気が僕を襲ってきた。僕は満足感に包まれながら、再び客間の布団へと戻り、まだすやすやと眠っている雪乃の身体を優しく抱きしめながら、深い眠りへと落ちていった。
※少し過激な性描写や表現もありますから、ミッドナイトノベルに移行中です




