↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エバー・ア・ソード・フォー・ローゼズ  作者: deki
本編2

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/105

第44話

「黙れ! 消え失せろ!!」


 一喝するジークフリートの頭上に、いつのまにか宝玉が出現していた。


 その宝玉から光線が飛び出して、アルベルト王太子と護衛騎士全員の全身にまとわりつき、一気に宝玉の中に引きずり込む。まさに一瞬の出来事であった。


「もう大丈夫だよ。怖い思いをさせてしまったね」


 ジークフリートが優しく語りかけると、ようやく、アイーシャはジークフリートの顔を見た。


 ジークフリートに、ほほ笑みかけられ、顔を真っ赤にするアイーシャ。


「あ、あの、助けてくださって、ありがとうございました」


「いや、礼は不要だよ。

 謝らないといけないのは、むしろこちらだ。

 アビーの親友をこんな怖い目に合わせてしまって。

 不手際をした部下に代わって、お詫びさせてほしい」


「いえ、そんな……、

 助けてくださったので、大丈夫です。

 え?

 でも、アビーって!

 あの、アビーをご存じなのですか?」


「そうだね。

 実は、アビーと一緒に、あなたの公演を聴きにきたんだ。

 先程まで、客席でリハーサルの様子も一緒に見ていたんだよ。

 本当に素晴らしい歌声だったなぁ。

 さて、少しは落ち着いたかな?

 皆、心配していると思うので、無事を知らせて、安心してもらおう」


「はい。本当に、本当に、ありがとうございました……」


 控室の扉周辺には、騒ぎを見た公国の衛兵達がすぐに駆け付けたものの、相手が大国の王太子であり、手を拱《こまね》いていた。程なくして、劇場外で待機していた教皇国から同行してきた護衛騎士達が駆け付けてきた。


 護衛騎士達が、公国の衛兵達を追いやり、扉を破って突入しようとした、ちょうどその時、扉が開き、青年に抱きかかえられた歌姫が出てきた。


「アイーシャ様、よくぞご無事で。貴殿が……、いや、”貴(・)方(・)様(・)”がお助け下さったのですね。感謝申し上げます」


 教皇国の護衛騎士長は、すぐに言葉遣いを改めた。青年の醸し出す高貴な雰囲気が、自然とそうさせたのだろう。


 無言で頷く青年。


「それで……、アドリア王国の方々は?」


「まあ、気にせずともよい。

 こちらに万事任せよ。

 教皇聖下には、近々、”ご(・)挨(・)拶(・)”に行く故、その旨も、合わせて申し伝えるがよい」


「ははっ! 承知いたしました!」


「え!? 教皇聖下って……」


「アイーシャ!!」


「え、ええ!?

 もしかして、アビー?

 すみません、皆様、通してあげて下さい」


 駆け寄ってきたアビゲイルは、ジークフリートに抱えられていたアイーシャに抱き着いた。


「ああ、無事で良かったのだ。

 ジーク、アイーシャを助けてくれて、ありがとうなのだ。

 アイーシャ!

 とてもとても会いたかったのだ!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。