第27話
別邸の正面門の前に転移。別邸といっても、規模は大きく、むしろ城といった方が良いかもしれない。突然現れた3人に驚く門番に来訪を告げると、すぐに邸内に案内される。
「おお、殿下! また、こちらに足をお運びくださり、ありがとうございます。
それにしても、このわずかな期間に、急に少年から青年にご成長になられるとは、大変驚きました。
ところで、殿下はブラウンシュヴァイク大公領にお戻りではなかったですかな」
「ああ、爺。突然で済まない。
俺の大事なこの子達に、ここの景色を観せたくて、さっき飛んできたんだ」
「ええ?! 飛んで?
爺には、よくわからないですが、まあ、殿下なら……」
「ちょっとだけ、俺の部屋で休憩したら帰るから。
すまないが、この子達にお茶でも出してくれないか」
「承知いたしました。
メイド達にすぐに準備させます。
メイド達も殿下に会えて喜ぶでしょう」
「え? 彼女達も居るのか?
バーデンのところに戻ったかと思っていたが……」
「閣下より、いつお戻りになられても大丈夫なように備えておけと、命じられておりますので。
さすがに、いつものご滞在時よりはメイド達の人数は少ないのですが、
ご不便を感じさせないよう、上位のメイドが常時おりますので、
今後も気兼ねなく、いつでもお越し頂ければ幸いでございます。
それにしても、殿下が女性を伴われていらっしゃるのは初めてですね。
爺は、未来のお妃様にお会いできて、感激でございます」
「「「!!!」」」
「いやいや、お妃って?」
「そのとおりよ。間違っていないわ」
「な、なにを言っているのだ、シャル!
そんな訳がないだろう。私たちは家族のようなものだが……」
「アビーの言うとおりだ、爺。俺達はそんな関係ではない……」
「殿下、お顔を真っ赤にしておっしゃられても……」
「さっきまで海岸に居たから、日焼けしただけだ」




