39 どうやらオレは発情してるらしい
ムラムラする…。
ソレはお風呂に入って居る時から感じては居た。
オレの乳房の乳首が何故か勃って居て、下腹の奥に何とも言え無い疼きがある事に気付いて居た。
生理が終わって丁度一週間位なので、オレの体調周期的には確かに性欲が高ぶる時期、ではあるのだが。
ソレにしても些か顕著過ぎると思える、この前のノーパンの時に感じた疼きの残り香なのか…。
オレはパジャマに着替えてベッドに入ったが、身体の奥から湧き上がって来る火照りに、どうにも落ち着かなくて眠れ無い。
オレは遣る瀬無い気持ちで寝返りをうつ、そして一つ溜息を吐いて、パジャマのズボンと下着を下ろして行く。
そうオレは今、所謂…性の欲求を感じてるのだ…原初的な生殖への欲求、敏感なところを愛撫して快感を得たいと云う衝動に駆られて居るんだよな。
ズボンとパンツを脱ぎ捨てて、最早馴れた手つきで疼きを納める行為…オナ“ピーッ”を始める。
女の子だって性欲が有り、性的な快感を得たいと言う欲求がある事を知ったのは、オレが女の子として目覚めてから割と直ぐだった。
意識不明から意識を取り戻して直ぐにオレは、自分の身体が女の子に変体してしまって居る事実を突き付けられた。
しかも更に追い打ちをかけるかの様に、股間から出血すると言う女性の生理現象まで起きて、オレは完全に精神混乱をきたし、再び意識不明になりそうだったのだ。
そしてその女子の生理現象…文字通り“生理”が終わってしばらくした頃に、何やら身体の奥からの疼きを経験した。
当時、まだ精神的には思春期に差し掛かったばかりのDT男子だったオレは、女の子が性欲で悶々とする何て思っても居なかったので、この疼きに困惑したものだった。
当然ながら、女の子がこう云う疼きをどう処理して居るか何んてよくは知らないし、何よりもまだ自分の身体の変化に戸惑って居た時期なので、自分で自分を慰める事も出来ずにその時は、ただひたすら耐えたのだった。
ある程度時間が過ぎてから、オレは思春期のDT男子の性で、イロイロと女体となった自分の身体を興味本意で調べ始め、その際に自分の身体で最も変化した所…つまりはオ“ピーッ”コ…を一人で観察したり触ったりして感触を確かめたりしていた時に、自ずと自分を慰めて快感を得る方法が、何と無く分かったのだった。
以来オレは週に一〜二回、生理の後一週間ほどは特にムラムラする時期なので、ほぼ毎夜自分を慰める様になった。
オレが男子だった時、男同士でそう言う性欲的な事、つまりオナ“ピーッ”に付いて話しをする時は…どんな女の子を妄想して“ピーッ”ニーをするかとか、どんな風に自分がオナ“ピーッ”をするか等のやり方とかを意外と開け透けに話したりして居たが…。
女子同士でそう言う性欲的な話しをする時は、まず自分の性欲を納め慰めるオナ“ピーッ”については話さないのだ。
それなのに彼氏とどんな事をしたのかと言う話は、微に入り細を穿つ様に話したりする…特に明里のヤツが。
そのせいでオレはその方面の耳年増になってしまった。
男子だったらエロマンガやAV等を見ながら、直接的な視覚情報で妄想を膨らませてスルところなのだが。
最近のオレは専ら妄想をおかずにしてる。
しかも相手は女の子では無くて、何時の間にやらオレは男とスル妄想をする様になって居たのだ。
オレの身体はもう相手に突き進むのでは無く、相手を受け入れる様な構造に変わってしまって居るせいなのか…男目線のAVやエロ本では今一つノル事が出来無くなって居るのだ。
代わりに明里のセフレとの仔細な描写入の話を聞かされて居たので、オレはかなりリアルなシチュエーションの妄想をする様になって居たのだ。
但し相手は特定の誰かでは無くて、その辺は曖昧にして居るのだけど。
一頻りの早い吐息の後、オレは身体を硬直させて達っした。
その後は濡れテッシュで手と股間を拭いて始末をした後、下着とパジャマを直してベッドに寝直した。
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次の日の朝、起きてもオレは今一つスッキリとはしなかった。
下腹の奥に熾火の如く、疼く物が残って居るのを感じて居たからだ。
学校に行く支度をして外に出ると、程なくバスが来たのでソレに飛び乗る。
オレは、バスの車窓からボンヤリと外の景色を見て居たが、下腹奥のモヤモヤした疼きがどうにも気になって居た。
バスを降りて学校の校門に向う途中、周りに居る男子達が何故か目に入り妙に気に掛かって来た。
(まいったね…どうやらオレは発情してるらしい…この前のヨナの日と言い、こんな生理的欲求を抱えて今日一日過ごせるのかなぁ)
オレは学校へ行く道すがら、ちょっと不安を覚えた。
オレが教室に入ろうとした時、丁度出ようとしていた俊と鉢合わせしそうになる。
「あっおはよう真琴」
そう言って、俊はニコやかに笑って言った。
オレは間近で俊を見て些か慌てた…だって今日に限って俊が艶っぽく見えるのだ。
どちらかと言うと俊は男ぽくは無いタイプのはずなのに、何故か男を感じてしまう。
細いのに何故かガッチリとした顎、無骨に張り出した喉仏に捲り上げたシャツの袖から見える筋張った腕、それに血管が浮き出てゴツゴツした感じの手。
それらが妙に艶っぽく輝いて見えて、オレを上気させる。
「お…おはよう…」
(ヤバイ、ヤバイ、俊がすごくいい男に見える何て…)
オレは発情してる自分に、戸惑いと焦りを感じた。
オレはそそくさと自分の席に着いた、しかしその時オレは股間に違和感を覚える。
オレは直ぐにカバンから小さなポーチを取り出して、女子手洗いに急いだ。
手洗いの個室で股間を検めると、アソコが少し濡れて居たのだ。
(オイオイ…これじゃあ欲求不満の痴女だよ)
オレは困惑を通り過ぎて、最早絶望してしまいそうだった。
取り敢えず、パンツがあまり濡れ無い様に生理用品等を入れてあるポーチから、膣内分泌物シートを取り出して張り付る、それからパンツを穿いて外に出た。
男子時代、特に興奮する様な事も無いのに、何故か勃起してしまい、オレは人目を気にしてソレの扱いに困った事があるが…女子になってもソレに近い事になるとは思わ無かった。
お手洗いから教室に戻ると、遊馬と明里が来ていた。
普段は凡庸な風貌だと思って居た遊馬の顔が、何故か今のオレには精悍な益荒男に見える。
「よう真琴、おはよう…何だぁ調子でも悪いのか?」
遊馬がオレの牙骨無挙動を見て聞いて来る。
「うん…ちょっとね」
オレは遊馬から目を逸らして誤魔化す。
「う〜んっ…マコちゃん、今日は妙に色っぽくない?」
明里が朝の挨拶もせずにオレを見て、そう言って来る。
「い、色っぽいって、どう言う事だよ」
オレがそう言うと、明里はマジマジと観察する様にオレを見てきた。
「何か今日のマコちゃんは、瞳がウルウルしちゃってるし、唇がプルプルしていてお肌も何時もより張って居る見たいだし…何より全身から女としてのフェロモンが溢れ出ている感じと言うか…兎に角今のマコちゃんは、今直ぐに押し倒したいと思っちゃう感じかなぁ」
明里が首を傾げながらそう言った。
「お…押し倒すって、それにオレが…フ…フェロモンだ何て…」
オレは一応否定はしたが、些か身に覚えがあるので言葉を濁す。
そこで授業開始前の予鈴が鳴ったので、お開きとなりオレは席に着いた。
授業が始まってもオレの中の熾火の様な疼きは残ったままだった。
授業で先生に指されてオレが教科書を朗読をした時、クラス中の男子がオレを見て何故か顔を赤らめて居た。
しかも女子にも、同じ様な反応をして居るのが幾人か居たのだった。
(オレがこのクラスに転入して来て、もう半年近くにもなるのに…今更なにを?)
確かにオレはこのクラスではちょっと浮いた存在ではあったが、隣の席の森谷千秋や俊それに遊馬に明里等が、引っ切り無しにオレの処に来るのでボッチでは無かったけど。
時限と時限の間の休憩時間に、森谷千秋がコッソリ耳打ちする様に、オレに言って来た。
「マーちゃん…今日は何時も以上に目立ってますねぇ、何と言うか元々マーちゃんは綺麗目なのに、特に今日は目が離せないと言うか、ムズムズすると言うか…兎に角スゴイですよ」
(スゴイって何だぁ、ひょっとして明里の言って居たフェロモンのせいか、皆んなそのフェロモンに当てられて居るのか⁉)
千秋の言葉にオレは益益困惑する。
草草する内に昼休みになり、妙な空気になって居るクラスから離れるために、オレは昼食を持って保健室に行く事にした。
俊と遊馬と明里に千秋は、オレに付いて来ようとしたが、保健室の養護教諭に個人的な用事があると言って置いて出て来た。
保健室は実はオレの避難壕なのだ、オレが性転換者だと云う事を学校内で認識して居るのは、校長と教頭と一部の教師に保健室の三十代後半で人が良さそうな女の養護教諭だけなのだから。
オレはその養護教諭に、ちょくちょく身体の事を相談して居たので、今回もオレの下腹奥の疼きと、明里の言うフェロモンに依るのかは分からないけど、周りの変な空気の状態に付いて相談するつもりだったのだが。
保健室の戸を開けた時、オレは固まった。
「あら、いらっしゃい」
そう言って、何処ぞのピンサロかキャバクラのホステスが着る見たいな、露出が多いドレス姿に白衣を羽織ってウエーブのかかった長い黒髪を垂らし、派手目のメイクをした二十代中盤位の女の人が、養護教諭の席に座りながら出迎えてくれた。
「あ…えっ…あの、何時もの養護教諭は?」
オレが困惑しつつ聞くと。
「前任の人は昨日から産休に入ってね、私が後任になったのよ」
オレが、顔見知りの養護教諭が居無い事に不安な顔をしたら、その女の人が席を立ってオレの前に来た。
「貴女…もしかして小鳥遊真琴さんかしら」
「は、はいそうですけど」
オレは一応警戒する様にして答えると。
「貴女の事は前任の人や校長、それに貴女を治療した大学病院の病院長からも性転換の事を聞いているわよ、だから安心してね」
「そうなんですか…」
「まだ自己紹介が未だだったわね、私は久遠寺芽衣子よ、よろしくね」
「は…はい…よろしく」
オレは未だ訝る様にして言った。
久遠寺芽衣子と名乗ったその女の人は、オレを上から下に舐め回す様に見て来る、そして徐ろにオレの胸を鷲掴みにして来た。
「***✕#@!?」
オレは突然の事に、声にならない悲鳴を上げた。
「貴女…今オッパイが張って居るでしょ、乳首も勃って居るわね」
オレの胸を揉みし抱ながらそう言って来た。
「資料によると、一週間前くらいに生理が終わっているはずだから、排卵期の性欲亢進期ね…貴女、無性にSEXがしたい時期じゃあ無いかしら」
「な…な…な、ナゼそれを…」
混乱したオレは素直にそう答えた。
「あら、私だって女なのよ、女の身体の事は女が一番知っているのよね」
久遠寺芽衣子はフッと微笑みをもらして言った。
オレはその微笑みを見て、何故か久遠寺芽衣子と云う人は信頼出来る様な気になり、今日のオレの身体の事を話した。
「ふ~ん、そんなに性欲が亢進するって…何か最近に精神的か肉体的に強い刺激があったりした?」
「強い刺激ですか?」
「そう、例えば処女喪失したとか」
「して無い、して無い、未だオレは処女です!」
オレは慌てて否定した。
「え~っ未だ何だぁ、私が貴女の年の頃には、毎日のようにヤリまくってたけどなぁ」
久遠寺芽衣子さんは何だか残念そうに言う。
「………」
オレは何と答えて良いか分からず黙った。
「兎に角…女の性欲は肉体的な体調や精神的な刺激で随分変わる物なのよね」
久遠寺芽衣子さんのその説明で、オレはやはりあのノーパンでの高揚が原因じゃあ無いかと思った。
「そ、それでどうすれば納まるのですか」
オレがそう問うと。
「SEXするかオナ“ピーッ”をヤリまくる」
久遠寺芽衣子さんは、一方の手の人差し指と親指で輪っかを作り、もう一方の手の指を輪っかの中に出し入れしながら言う。
「え~っ!」
久遠寺芽衣子さんの身も蓋も無い言い様に、オレは呆れた。
「何なら今、ここのベッドで一発ヤッて行く?」
そう言って久遠寺芽衣子さんは、保健室のベッドのカーテンを開ける。
「い、いや遠慮しときます」
オレは後退りながら言った。
「オナ“ピーッ”を良くするための道具も揃っているわよ」
そう言って久遠寺芽衣子さんは、事務机の引き出しから、パールローターやマッサージ機それにディルドー等を出して来た。
「しっ失礼します!」
オレは恐れ慄き、そう言って保健室から飛び出した。
その日オレは、学校を早退して家に帰ると、部屋に籠もって疼きと火照りが解消されるまで、オナ“ピーッ”に耽る事になった。
蛇足を少々、この章で書いてる女の性欲に付いての事は、些か大袈裟だと思われるるかも知れませんが、前半はある女性の体験談が元ネタです。




