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行動開始

 馬車の中で横になっていると日が昇り朝になった。小屋の中からライネスとライネスの部下と一真が出て来る。

 

「起きろ! 魔女様! 作戦開始の時間だ!」


 こちらに近づきライネスが思いっきり蹴る。その衝撃でフィルナルドが目を覚ます。起きたフィルナルドは寝ぼけたままライネスに怒りをぶつけた。


「起こし方って言うのがあるじゃないか! 例えばユヅキに頼んでボクを起こさせるとかさ!」


「どうして俺がユヅキ・サヤマにわざわざ頼み。そんな面倒な事しないといけないんだ?」


「ボクは起こして貰うならユヅキに起こして欲しかったの! だから狭い馬車で寝たの! お前なんかに起こして欲しくはない!!」

 

「おや? 魔女様の身長ではその馬車の椅子は大きすぎると思うのだがな? それに誰が起こしても変わらないだろう?」


「変わるの! 少なくともお前とユヅキじゃ天と地の差があるんだ!」


 そう言いフィルナルドは馬車から降りライネスに殴りかかろうとする。俺は怒るフィルナルドを止めた。


「所で今回の作戦は前回と同じく徒歩で植民地に向かうのか?」


 俺の問いに対しライネスは答える。


「いいや。今回は馬車を使い行く。馬車に乗り先ずお前達二人を東の抜け道の近くに降ろす。その後俺とカズマはそのまま馬車で西に移動する。俺達が西に到着したら、昨日お前に渡したボールを爆破する。ボールは持っているな」


 俺はコートのポケットの中からボールを取り出す。


「ああ、持っている」


「無くさず持っておけよ? そのボールの爆破と同時にお前達は街中に入り能力者を誘き出せ。俺達はその隙に研究所に行き爆破を開始する。爆破したら俺達は馬車でここに戻る。お前達は徒歩でここまで歩け。ユヅキ・サヤマ? ここまでの道は覚えているか?」


 東の植民地からここまでほぼ一本道の様な物だ。俺は二つ返事で答える。


「問題無い。覚えている」


「ならいい。それでは作戦開始と行こうか!」


 ライネスがニヤリと笑い馬車の中に入って来る。それに続き一真も馬車に入る。


「準備は出来た! 馬車を出せ!」


「はい。ライネスさん!!」


 その言葉と同時に馬車は動き出す。これから俺達は帝国の植民地に乗り込む戦闘は避けられないだろう。俺は腰に差している木刀を軽く握り能力の調子を確かめる。能力の調子に問題は無かった。


 三十分程で俺とフィルナルドが馬車から降ろされる。


「ここから西の門まで馬車で一時間程度だ。一時間後にボールを爆破するそれまでここで隠れていろ」


「了解した」


 俺達は馬車を見送る馬車は西に向けて進んで行った。


「やっと二人きりになったね? ユヅキ?」


「……? ああそうだな」


 フィルナルドが下から俺を見つめる。俺は黙って見つめ返す。


「ユヅキは安心してよ! キミに決して傷は付けないと誓うよ。ボクが同盟国の「魔女」の名に懸けて誓おう」


「それは頼もしい限りだ」


「えへへ! もっと褒めても良いんだよ?」


「……フィルナルドが居るととても力強い」


「えへへへ! もっと! もっと!」


「…………かっこいい」


「良いよ! もっとだ! もっと無いかい?」


 フィルナルドが新しいおもちゃをねだる子供の様に俺に褒める言葉を求める作戦開始の合図まで俺はひたすらフィルナルドを褒めたたえた。


 一時間ほどすると外に出して置いたボールが爆発音と共に破裂する。ライネス達は西の門に着いたのかそれを聞き俺とフィルナルドは抜け道に近づく。そこには壁の一部が破壊されまだ修復されていない人が入るのに問題無い大きな穴が開いている。


 それを確認すると俺達は東の植民地に足を踏み入れる。

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