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報告

 城の中に入りいつもの会議室の中に入るとそこにはクリシュとライネス、そして一真が居た。


「よお! 久しぶりだなユヅキ・サヤマ! 四日ぶりか? お前は寝ていたから、ついさっきの事の様に思い出せるよな」


 俺が室内に入ると同時にライネスが俺に話しかけてくる。


「お前が作戦中に倒れたせいでこっちは大変だったんだぜ」


「ライネス、俺が倒れた後何が有った?」


「取り合えず座れよ。お前の無能っぷりは嫌と言う程教えてやるからさ」


 ライネスが笑いながら俺に席に座る様に言う。俺は黙ってそれに従い席に着く。


「さて、今回の作戦について説明して貰おうか? ライネス?」


 クリシュが作戦がどうなったかライネスに尋ねる。ライネスは笑いながらそれに答えた。


「先に結果から言おうか。今回の作戦は半分成功、半分失敗だ」


「半分成功で半分失敗? どういう意味だ?」


 ライネスから笑みが消える事なく続けて話す。


「今回の作戦は異世界転移者の殺害と十刀聖騎士アルガスタ・オーズリーと十刀聖騎士サンク・アーチの殺害だった」


「おい待て! 今回の作戦は異世界転移者の殺害だけでは無かったのか? 十刀聖騎士は関係無いはずだ!」


「慌てないで欲しいな王様! 敵の頭を叩くのは戦術の基本だろ?」


 それを聞きクリシュは少し黙る。その後ライネスに尋ねた。


「…………そして結果はどうなったんだ?」


「先ず十刀聖騎士アルガスタ・オーズリーの殺害には成功した」


「…………十刀聖騎士を!?」


「簡単な物だったさ。婚約者の首を見せてやれば泣きながら直ぐにドカンッ! あの世に直行さ!」


 ライネスは心底嬉しそうに話す。


「待ちなさい! ライネス! 今回の作戦では一般人の犠牲者は──」


「わかっていますよ。王女様! ですがこの婚約者は拷問に掛けた所、帝国の機密情報を持っていましてね。これが一般人だと?」


 アーチェを小馬鹿にする口調でライネスは話す。それに対しアーチェは言葉を無くし黙る。ライネスの事だ。本当はアルガスタの婚約者が情報を持っているとは知らずに取り合えず攫い、拷問に掛けてそこで初めて情報を得たのだろう。


「王女様のせいで話がそれたな。もう一人の十刀聖騎士サンク・アーチについてだが未だ居場所が解らないため殺害は出来ていない。部下に屋敷を見張らせて居るが特に効果なしだ」


 首を横に振りながらライネスは話す。


「それで問題の異世界転移者の方はどうなんだ? 今回の作戦は俺のクラスメイトを殺すのが目的何だろ?」


 今まで黙っていた一真が口を開ける。俺には異世界転移してからの一真が何を考えているのか解らない。情報の無い中、帝国を裏切りライネスと共に行動しクラスメイトを殺そうとしたり、同盟国内で自身を二つ名候補になりクラスメイトの殺害に好意的な様に見える。


 一真と俺の付き合いは長いがこんな性格では無かったはずだ。異世界に来てから様子が可笑しい。何か企んでいるみたいだ。


 そんな事を俺が考えているとライネスが話す。


「異世界転移者についてだが、二人殺害に十成功した。更に三人爆弾化している。俺の好きなタイミングで何時でも殺せる。残りは三十二人だな」


「もう二人も殺したのか!?」


「まあ簡単な物でしたよ。そこのユヅキ・サヤマが働いてくれていたらもっと殺せましたがね!」


 ライネスが俺を見て馬鹿にする様に笑う。


「十刀聖騎士アルガスタ・オーズリーの殺害、異世界転移者二人殺害、三人無力化! これの何処が失敗なんだ?」


「俺の雇い主様は異世界転移者全員の殺害がお望みでしてね。十刀聖騎士の殺害でギリギリ成功で許してくれるかどうかって所ですかね」


「それで一度戻ってきたがこれからの作戦は有るのか?」


「ユヅキ・サヤマが戦闘不能になったんで一度下がりましたが失敗時の為の作戦が一つ用意してます」


 ライネスが笑みを消さずにクリシュに言い放つ。


「その作戦と言うのはどのような物だ?」


ライネスを口を開ける。その作戦の内容はとてもライネスらしい作戦だった。非道で残虐な物、多くの犠牲者を出すそんな作戦だった。

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