↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/82

幕間 『遥のお宅訪問』

それは私のちょっとした好奇心から始まった。


「そういえば遥って神無月家に住んでるんだよね?遥の部屋ってどこなの」


「え?無いけど?」



―――



私は全力で走り、彼方の部屋に飛び込む。


「彼方あー!遥の部屋ないってどういうことだあー!」


「うわっ。なんだお前。ノックもなしに飛び込んでくるな」


「そんなことどうでもいいのよ!遥の部屋無いってどういうことなの!遥は神無月家のどこで寝てんの!同衾?同衾してんの!?」


私は彼方の胸ぐらをつかんでガタガタと揺らす。


「してないしてない。寝るときは客間か仮眠室だろ」


「雑じゃない!?遥の献身考えたら本人の部屋くらい」


「そのへんにしときなさいよあさひ。多分勘違いしてるから」


そう言いながら、遥は彼方の部屋に入ってきた。


「遥、こいつどうしたんだ?急に胸ぐら掴んてきて」


「多分私が神無月家に住んでると勘違いしてるわ」


「……住んでないの?」


「泊まりになることは多いが住んではいないぞ」


なんだ住んでないのか。

突撃して損した。


「じゃあ遥どこ住んでるの」


「神無月家が手配したマンションだな。そこに1人で住んでいる」


「へー一人暮らしかぁ。遊び行っていい?」


「嫌だけど?なんであんたのこと家に上げなきゃいけないのよ」


断られてしまった、何か交渉材料はないか。


「いつまで胸ぐら掴んでんだあさひ」


「……こいつがどうなってもいいのか!」


「通用すると思ってんの?」


彼方を人質にしようとするが遥にスルーされてしまう。

さすがに無理があったか。まあ私いい子だもんね。

とりあえず胸ぐらは離しておいた。


「彼方は遥の部屋遊びに行きたくないのー?」


「んー?そうだな……近いうちに行っといても良いかもな」


彼方の言葉に遥の表情が変わる。


「え……彼方来るの……?どうしよう今ちょっと散らかってるけど……」


遥がいつもの感じになっている。

その好機を逃す私ではない。


「よかったら掃除手伝いに行こうか?」


こうして私は遥の家に招待されたのだった。



―――


その日の仕事が終わったあと、私は遥の家の前にいた。

遥の家は5階建てマンションの3階。近くにやたらと高いタワーマンションがあること以外は、本当に普通のマンションの一室といった感じだ。


「はぁ……まあ、早めに片付けなきゃいけないと思ってたところだし、二人いれば効率も2倍になるか」


観念した遥が部屋のドアを開け、中に入ると確かにほんの少し物が散らかっており、奥の方に段ボール箱がいくつか積み重ねられていた。


「あれ?まだ荷解き終わってないの?来たのもう結構前だよね?」


「結構時間がかかるやつでね。はいこれカバンに入れて」


そう言って遥は箱を開け、中に入っていたケースに入った何かの部品を取り出した。


「なにこれ?なんの部品?」


「弾薬持たせるのは不安だからパーツをお願いするわ。壊さないでよ」


そう言って遥は銃弾をケースに入れ、自分の荷物の中に入れた。


「……ねえ遥?これからするのってもしかして、銃の密輸?」


「そうよ」


「そうよじゃないよ!何してんの!?というか何させてんの!?」


私の言葉を気にすることもなく、遥は説明を続ける。


「あそこのタワマンの最上階。神無月家の狙撃ポイントなの。私が手が空いたときに住人として銃のパーツを持ち込んで」


「聞いてないよ!絶対やらないからね!」


「あさひあんた何しに来たのよ」


「掃除だよ!」


「はぁ……じゃあまあ今日は適当に掃除しましょうか」


そうして私は雑談しながら遥の部屋の掃除を始めた。


「そういやさ、遥って狙撃が専門なの?」


「できるよう練習したけど専門ではないわね。メインは拳銃でのショートレンジ戦闘」


「あのゴツいライフルで吹き飛ばす感じがメインじゃないんだ」


「対物ライフルなんて海坊主《うみぼうず》クラス相手じゃないと使えるわけないでしょ。隠蔽どんだけ大変だと思ってんの」


「そりゃそっか」


掃除はしたけど、散らかってるものを片付けたら掃除機かけるくらいで、正直あんまりすることはなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。