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ブレイバー  作者: 佐竹歩
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33/50

襲撃

「はぁ…………………、皆、まだ元気か?」

最初の交戦の後、数回戦闘が続き、皆多少はスタミナが減ってきている様子だった。

「俺はここまであまり動いてない。 他の二人に気を回してくれ。」

大地は銃を点検しながら言った。 銃を使ってると、怖いもののひとつが弾詰まりだ。 戦闘中に銃が使えないことは、すなわち死を意味するといっても過言ではない。

「私も大丈夫。 今回はうまいこと大地と動いてるからまだまだ動けるよ。 私達よりも裕希が…………」

桜もまだ動けるようだった。 そして、桜が心配なのは俺と同じようだ。

「はぁ…………………はぁ………………大丈夫、大丈夫! そんなにすぐにへばっちゃうような私じゃないから、まだいけるよ!」

やはり、逃げ場のなく一直線の通路だと、裕希が動けば敵が倒れてく。 その速さについていけてない敵からしたら、当然一番嫌なのは裕希なのだが、そうなると必然的に裕希の出番が多くなる。 結果今みたいに強がらせてしまうことになっていた。

(やっぱり疲れてるよな………………。 裕希が戦いやすいのも確かだが、この先もこれだと最初のダウンは絶対裕希だ。 少し編成を変えるか。)

俺はそう思い、今一度編成を考え直した。

「裕希、この後は退いて少し休め。 もし俺たちが危なくなったら、そこは合図を送る。 それまでは裏から援護に回ってくれ。」

「私、本当に大丈夫だよ? そんなに気にして休ませながらだと、皆のリスクも増えちゃうし………。」

やはりこの案には素直に賛成できないようだった。 自分だけ休んでていいと言われて、はい分かりましたとも言えないんだろう。 だが、ここは譲る気はない。 少し押してやるか。

「裕希、ここは素直に休んでて。 覚えてないの?私だって、大河とやりあった事あるんだから。 足手まといにはならないよ。」

…………………と思ったのだが、先に桜が押してくれた。 これなら俺もあまり言う必要はないだろう。

「うーん…………………なら、仕方ないか。 でも、無理はしないでね? 私が必要になったら、ちゃんと頼ること!」

「ああ。 どうせそのうち頼ることになる。 その時はちゃんとお願いするさ。」

俺だって無駄に休んでてもらうために言った訳じゃない。 そのうち大勢来るかもしれない。 その時に備えてもらうためだ。

「そろそろ移動するぞ、皆。」

「ちょっと待って、大河。」

俺が皆に移動を促そうとした時、凛からの連絡が入った。

「どうした?」

「そこのおおまかなマップができたから、そこからのルートを教えていくね。 恐らくその先はただの一本道。 左右に扉があると思うけど、そこはちょっとした研究室だったり、あいつらの自室だったりするから、そこは気にしなくていいと思う。 その先に進むと、少し広い場所があるはず。 もしかしたらそこで待ち伏せしてるかもしれない。 今、来ないのはそれのせいかも。 だから、そこを通るときは十分気を付けてね。 」

「なるほど、了解。 裕希を少し休ませたいんだが、桜をフルに活かせそうな場所か?」

「大丈夫そうだよ。 でも、先に大地の方がいいかもね。 銃弾の方が敵も避けにくいだろうから。」

「分かった。 広間で何かあったらまたこっちからも連絡する。 ところで、声が聞こえないけど、宗次郎は?」

俺は先程からいる様子のない宗次郎の所在が気になった。

「おじいちゃんなら、そのエリア周辺の調査をしてるよ。 少し気になることがあるってね。」

「そういうことか、 分かった。 また後で。」

一度、凛との会話を中断する。 そろそろ動いておかないと、長いこと同じ場所にいることになってしまうからだ。

「皆、凛との話も終わったから、動くぞ。 この先に広い場所があるらしいから、そこまでいったら大地と桜が前に出る。 そこにいるであろう敵を牽制、もしくはそのまま戦闘開始だ。 いいな?」

「了解」

「うん」

二人は武器を持ちながら頷く。 もしかしたら、一手目が勝ち負けを左右する可能性がある。 その慎重さは良いと思った。

        ◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「あれか………………」

通路では、もう敵は出てこなかった。 そして、視界には凛から伝えられた広間と思われる場所が見えていた。

「二人とも、行け。」

大地、桜が先に広間に入る。 既に大地は片手ではなく、両手に銃を用意し、桜も長めに剣を用意していた。

「………………………敵の姿はないな。 大河、とりあえず大丈夫だ。」

「了解。 皆、固まって動け。 分かれるなよ。」

俺も広間に入り周りを見回した。 広間と言うのが正しいだろうが、ここは地下なので当然天井がある。 壁は見上げるほどの高さがあり、周りに物はなく、とにかく広い空間を確保した、と思えるような場所だ。

「よし、進も…………」

俺が声をかけたその時だった。

「総員、撃てーーーーーー!!!!!!」

壁の上から大きな号令がかかった。

33話を読んでいただきありがとうございました。

今回、大河視点で文を書きましたが、どちらの方がよろしいでしょうか?

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