二人での初陣~VS裕希・桜、2~
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!」
大河は太刀を構えながら前に出た。
「大河、まだ分からないのね。じゃあ、私が早いとこけりをつけてあげようかしら。」
桜が剣を大河に向けた。
(ここだ!)
大河はその瞬間、二、三歩ずれて走った。
『グイイイイイイイン!!』
すると、大河が走っていた場所に剣が伸びた。
(やっぱり剣を曲げるまではできないか…………)
「あら、避けられちゃった。でも………」
『ブゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!!』
「!?」
桜が大河の方に剣を振ってきた。本来なら、剣が伸びているのであれば当然ながら重くなり、そんな簡単に振れないものであるが、その剣の速度は短いときと同じであった。
「くそっ!!」
大河は迫ってくる剣に太刀を合わせ、無理やり防いだ。だが…………
「なにっ!?」
その太刀にかかる剣の重さは、見た目通りの重さであった。軽く振っているように見えて、重量はしっかりとあったのだった。
「くっ……………うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」
『カンッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!』
物凄い衝撃の中、大河はなんとか凌いだ。
「はぁ………………はぁ………………なんでその速度でそんなに重たくのっかかってくるんだよ。そのでかい剣。」
「ふふっ。なんででしょうね。ヒントしか教えてあげられないから、答えは自分で見つけてね?」
(根本的に違うとかなんとかってやつか…………)
大河は先程伝えられた内容を思い出していた。
(つまり、俺が考えられない何かのお陰であの剣は色々な事が出来てるってことか…………?そうだった場合俺がその何かに気づけるまでの時間が早いか遅いか。そこが問題になるか………。)
「大河、そんなに呑気に考えてられるの?」
『ブンッッ、ブンッッッッ!!』
考え事に集中したくても、桜は手を止めない。その長い剣をよけるために大河は体をいつも以上に動かしていた。そのため考え事が出来てる訳もなく、それどころか体力の消費も激しくなっていた。
(くっ…………このままじゃ俺の体がもたないぞ………。)
『カンッッッ!カンッッッッッッ!!』
うまく弾いてやりすごしているが、大河の反応も悪くはなってきていた。
(早く大地の方に行かないと。向こうの様子が気掛かりだ。幸い桜は首もとではなく手首に機械はついている。だから助けるのはなんとかなるが………)
そんなことを考えていた大河に、更に驚くことがおきた。
「はぁぁ!!」
「!?」
それまで伸びた剣は桜の方に戻っていたが、 今回は剣の先の方に短くなっていった。つまり、桜が急に近くに来たのだった。
「そりゃ聞いてねぇ………!」
「ふふっ」
『カンッッッ!!』
桜は短くなった剣を大河に振ってきた。しかしそれをも大河は防ぐ。
「反応だけは無駄に良いのね。やりにくくて仕方ないわ。」
「そういう感じにも短くできるのかよ……………………はっ。もはや勝ち筋が見えねえな。」
「あら。諦めてきちゃった?そうしてくれるとすごく助かるのだけど。」
「残念だな。諦めるとは言ってねえんだよ!」
『ブンッ!!!』
(勝負にきたんだろうが、そっちが近づいてくるってことはそれを避けたら俺にもチャンスが生まれるって訳だよな!!)
「あら」
『カンッッッッ!!』
またしても剣を自由に使いこなし、桜は弾く。
「離れさせるかよ!!」
今まではそこで一度離れていたが、今回は逆に突っ込んでいった。
(えっ……………?大河の動きがさっきより速く……?)
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぉぁぁああ!!!!!!」
『カンカンカンカンカンカンッッッッッッッッッ!!!!!!!』
(だめ……………!このままだと私自身の身体能力が負けて間合いにはいられる…………………!)
『カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!』
「こないで!!」
『ブンッッッ!!!!!!!』
桜が必死に剣を振ったが、大河は体をそらしそれを避けた。
「おらぁぁぁぁぁぁぁぁぉぁぁ!!!!!!!」
太刀の切っ先が手首の装置を捉えた。
20話を読んでいただきありがとうございました。
次くらいに桜戦を終わらせられたらなぁ……と。




