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ブレイバー  作者: 佐竹歩
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13/50

大河、初陣。~VS大地.1~

「………………………大地?」

大河は静かに声をかけた。太刀を構えたまま。

「よう大河、久しぶりだな。学校に来なくなったと思ったらこんなとこにいたのか。」

大地はいつも話しかけてくるときのように普通に話しだした。だが、大河は疑問を感じていた。

(なんでここに大地がいるんだ?絶対に誰にも話していないはずなのだ…………。今大地が入ってきたとこも、普段は絶対に閉めきってバレていないはずなのに………)

「あ、ああ。そうだ。俺はちょっと用事があってここにいるんだ。もう学校にも行かないしな。」

大河は少し意識しながら返した。

「へぇ…………。そんな服装で、剣をもって、『ちょっと』か………。」

大地は更に疑ってきた。明らかにおかしい。それにさっきの銃弾…………。

大河は思いきって質問した。

「なあ大地、なんでお前がここにいるんだ?俺の居場所なんて聞いてないだろ?」

すると大地は近寄ってきた。大河はじりじりと下がる。

「さあ、なんでだろうな。」

「いいから言えよ早く………」

「言わずに近づくんだから、少しは察しろよ。」

そして大地は手を服の内側に突っ込んだ。そこから鉄の物体が見えた瞬間、大河はその場から飛び退いていた。

『バァンッ!バァンッ!バァンッ!!』

「くそっ!!」

大河は銃弾をなんとか避けた。やはり大地が銃を打った張本人であった。

「まあ分かってて聞いたんだろうが、その考えの通りだ!!大河、お前を殺す!!!」

大地は少し距離を置いて、更に弾を撃ってきた。

(今の話を聞くと、まだ大河は対人をやってねぇ。しかもこっちは遠距離だ。瞬殺してやる……!!)

大地は余裕の表情を浮かべて弾を撃ち続けた。しかしそこで大地には予想できなかった事が起きた。

『カンッ!カンッ!』

「!?」

(嘘だろこいつ………!?)

なんと大河は銃弾を弾いていた。太刀によって。

「てめぇ……………ふざけんじゃねぇ!!!!」

『バンバンバンバンバァンッッ!!!』

大地の射撃速度はより増していく。大河はついていくので精一杯だった。

(なぜか知らないが銃弾が弾けるようになってるな俺………これも特訓の成果か………。)

そう。宗次郎が組み込んだトレーニングの中には反射神経を強化するものも含まれていた。更には集中力を養うものも入っていたので、総合的に大河の身体能力は飛躍的に上昇していた。

「大地!!なんで俺を狙うんだ!理由を言え!!」

「理由なんて言う必要ねえんだよ!ここで消えてもらうからなぁ!!」

(駄目だ………話し合いにならない。どうして大地が?何故なんだ…………。というか、何処で銃なんて入手したんだ?)

するとその時、大河はあるものを見つけた。

(あれか……………。)

大河は確信した。大地の上半身を完全に覆っている服の内側…………大地の首の部分だが………に光るなにかを見つけた。そして、大地に叫んだ。

「大地!フードを取れ!!」

「はぁ?なんでんなことしなきゃいけねえんだよ!紛らわそうとしたって無駄だ大河!!!」

(くそっ、それすら無駄か……。大地は自我はあるが、記憶の一部が明らかになにかで改ざんされている。あの首の装置で操作されているのか。どうであれ、あれを壊したらもしかしたら…………だが、そうだとして壊せるか?俺の剣さばきは繊細さをまだ欠いている。もし首の装置を壊そうとして、そのまんま大地を…………なんてことになったら。あれが壊れることによって大地に後遺症が残らないとも限らない。どうする………?答えを出せ………!!)

大河が考えを巡らせてる間にも無数の銃弾は飛んでくる。ずっと動きっぱなしの大河だったが、まだスタミナに余裕はあった。

(今は俺の集中が続く間凌ぎ続けるしか方法が見当たらない……!!)

「いい加減ぶっ倒れろってんだよ!!ここまできたら第二ステージだ!」

大地はまたもや服の内側に手を伸ばした。

「!?」

大河は太刀を構え直しながら驚愕した。

(これついていけんのかよ………。)

大地は距離をとった。両手に銃を装備して。


第13話を読んでいただきありがとうございました

大河の初戦闘、その一です。戦闘は後二、三話ですね。

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