15-4 キムジョン帝国の侵略戦争ジェノサイド4
劣勢に継ぐ劣勢。コリル公国と天の使徒アラバス公国は、敵軍の攻撃に押され続けていた。そして、街や家々は焼け落ち、国民たちは天の使徒アラバス公国の地下へ晶人が創った大魔法陣を使って避難を始めていた。
晶人の命令を受け、コリル公国正規軍300万と「天の使徒アラバス公国」正規軍500万人+中山勇司朗総大将の兵士300万、計800万の兵士が命がけでキムジョン帝国の兵士と激しい戦闘を繰り広げていた。
「よし、重機関銃に銃弾を込めろ!」
「重機関銃に銃弾を込めろ!」
「撃て!」
「撃て!」
「ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!」
「ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!」
「ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!」
「ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!」
「ウギャー!」
「アギャー!」
「ウワァー!」
「ウギャー!」
「アギャー!」
「ウワァー!」
一方、その頃、中山勇司朗総大将率いる「天の使徒アラバス公国」軍の兵士たちは鋼鉄製でできた地下へ通じる300個のトンネルの出入り口を発見した。
「智勝だ!山ちゃん、どうする?次元収納ストレージにLEDヘッドライトはあるぞ。魔法の使えない兵士たちが多すぎる。彼らは超高速移動魔法、空間飛行魔法、防衛用バリア魔法が使えないべ。」
「智勝、新次郎だ。次元収納ストレージに最新の『バリスティック・シールド』がある。これなら利き手で機関銃を持たせ、反対の手で『バリスティック・シールド』を持たせて前進できるよ。」
「そうやなあ~、その手で行くか。とにかく、各隊の中将は念話で全兵士へ『バリスティック・シールド』と機関銃を装備して前進するように連絡を入れてくれ。そやけど、できるだけ各部隊の大将と中将は、超高速移動魔法、空間飛行魔法、防衛用バリア魔法を用いるように伝達してくれへんか。おそらく、穴の中は、様々な仕掛けがしてあるはずや。敵の兵士の足跡を追うように伝えてくれへんか。必ず3マンセルで進むように。そして、危険な罠があることを前提で慎重に進むように伝えてくへんか。足元に透明な釣り糸が仕掛けてあるかもしれへんし、落とし穴もあるはずや。俺が言うたことを全兵士に伝えてくれ。必ず念話を使って3マンセル同士で連携を図るんや。どこかにキムジョン国王がいるはずや。レーダー探知機腕時計が使用不能や。念話での連絡を怠ることがないよう伝えてくれ!」
「イエッ・サー!」
「イエッ・サー!」
「イエッ・サー!」
かくして、中山勇司朗総大将率いる「天の使徒アラバス公国」軍は地下トンネルの中を慎重に進んでいった。
その10分後、中山勇司朗総大将に多数の報告が立て続けに寄せられた。
「仁だ!山ちゃん、現在、敵と遭遇!敵も鋼鉄製の盾を持ち、機関銃で応戦中。地下トンネルが崩壊する危険性あり。」
「仁、地下トンネルが崩壊する以前に撤退やで、相手に向けて機関銃を撃ったらアカン!天井を狙って敵を土砂の下敷きにするんや!」
「ラジャー!ナイスアドバイスだぜ。そのように伝達するよ。」
「哲矢だ!山ちゃん、人が一人通れる場所から広い場所に出たが、分かれ道が5本あって判断に迷っている。俺と中将2人では、対応しきれない。」
「残りの2本の通路に兵隊だけを行かせたらアカンで。5本のうち、敵兵の足跡が多いトンネルを3本だけ選んで進軍してや。」
「ラジャー!」
「ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!」
「ウギャー!」
「ウワァァァー!」
「アギャー!」
「ウグッ!」
「ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!」
「ウギャー!」
「ウワァァァー!」
「アギャー!」
「ウグッ!」
「山ちゃん、砲弾の音と兵士の叫び声が聴こえるか!和隆だ。広いトンネルに出たら敵兵が土嚢を組んで、大砲で攻撃している。兵士の死者多数!」
「和隆、落ち着くんや!兵士たちには後退させて、『バリスティック・シールド』の中に隠れるよう指示してくれ!和隆!お前がレーザービーム魔法で土嚢と大砲ごとぶった斬ってくれ!それとこのような状況が他の部隊でも起きている可能性がある。それを全体に念話で伝えてくれへんか!」
「ラジャー!分かった。対処する。ありがとう、山ちゃん。」
「山ちゃん、鉄之進だ!一直線の通路の両脇を敵軍に挟まれた!敵は大砲を使ってトンネルの天井を狙って土砂を崩し、死傷者多数!風魔法で土砂を吹き飛ばせば、さらに天井が落下する恐れがある。どうすべきだろうか?」
「鉄之進、退却や!退却や!退却は負けやあれへん。撤退や。兵士たちを立て直すんや。今度進軍するときは、大将と中将が200m進軍してから部下たちを突いて来させる必要があるで。このことを全軍に念話してや。」
「ラジャー!」
「ウギャー!」
「ウワァァァー!」
「アギャー!」
「ウグッ!」
「ウギャー!」
「ウワァァァー!」
「アギャー!」
「ウグッ!」
「山ちゃん、溜之介なんだわなあ。大きな落とし穴が様々な場所に仕掛けてある。俺たちは、浮遊魔法を使っているから地面に接触することはないから気付かないんだよ。山ちゃん、多くの部下を失った。ウゥゥゥゥ。山ちゃん、落とし穴の見分けがつかないんだよ。脇を通って助かった兵士の報告によると、先を進軍したら行き止まりだったらしいんだわなあ~。ウゥゥゥゥ、山ちゃん、俺たちはトンネルに入った時点で罠にかかったんだよ!敵の足跡を追った時点で、罠にかかっていたんだわなあ~。」
「ラッキョ(野田溜之介のニックネーム)、悲しい思いをさせてすまん。お前は、今、最も大切なことに気付かせてくれた。俺たちが敵の軍靴の後を追うことを計算しとったんや!まんまとその罠に俺たちは引っ掛かったんや!ラッキョ、おおきに。取り敢えず、部下全員にその場から撤退するように伝えてくれへんか?」
「ラジャー!」
「皆、中山勇司朗や!よお聴いてや、ラッキョに指摘されたんや。俺たちは敵の軍靴の後を追った時点で全て罠にかかっとったんや!ラッキョがいうとったで、落とし穴の先へ行った兵士がそこはもう行き止まりやったそうや。ちゅうことは、俺らは全て敵の罠に自分たちからひっかかりに行ったようなもんや。全軍、方向転換するで。敵の軍靴が逆向きの方へ進むんや!今度こそ、反撃に出るで!それから、大将と中将は、空間飛行魔法で進軍したらアカン。我々が率先して地面を踏まないとアカンのや。大将と中将は、時限爆弾に地雷に落とし穴に耐えられる防衛用バリア魔法を持っているから無敵なんや。それから、大将と中将は部下たちより200m先を進軍して安全を確認してくれ。敵と遭遇したら、自分の判断で魔法を使用してかめへん。コッパ微塵にしてから部下たちを行かせるんや。ええな。」
「イエッ・サー!」
「イエッ・サー!」
「イエッ・サー!」
中山勇司朗総大将率いる「天の使徒アラバス公国」軍の兵士たちも大きな犠牲を払っていた。敵の軍靴の後を追った全兵士は、それが敵の罠だと知らずに大勢の兵士たちが死んでいった。野田溜之介の進言によって、その軍靴の向きが逆方向に進むことを知った中山勇司朗総大将は、反撃すべく各部隊に策を授け、進軍していったのである。




