7-4 アラバス公国、ハイオーク10万体襲撃の危機!
晶人と晶人タイガーと晶人フェンリルが「死の森」を探索している最中の隙を狙って、南門がオークの大軍勢に破壊され、アラバス公国の村や街が襲撃され、多数の死者が出始めた。しかも、殺された人間や亜人たちは、その場で食べられているという惨状であった。
「おい、南門が騒がしくないか!」
「ミック隊長、大変です。南門がオークの大軍勢に破壊され、アラバス公国の村や街が襲撃され、多数の死者が出ています。しかも、殺された人間や亜人たちは、その場で食べられています!」
「な、なんだと!殺された人間や亜人たちが食べられているだと!公国の大ピンチじゃないか、おい、直ちに伝令を呼べ。」
「・・・伝令は、まだか・・・。」
「ミック隊長、遅くなって申し訳ありません。ただ今参りました。伝令であります。」
「早馬に乗って、『南門がオークの大軍勢に破壊され、アラバス公国の村や街が襲撃され、多数の死者あり。しかも、殺された人間や亜人たちが食べられている。公国の存亡の危機である。』とアラバス国王に報告に行け!それと、ランス部隊の応援を呼べ、急げ!」
「かしこまりました!」
その頃、晶人と晶人タイガーと晶人フェンリルは・・・
「なあ、晶人タイガーと晶人フェンリル。俺を『死の森』へ案内してくれないか?まだ一度も行ったことがねえんだ。」
「イエッ・サー!」
「イエッ・サー!ご案内いたします。我々の後をついて来て下さい。」
3人で1分ほど空を飛んで、着陸した。
「晶人さん、ここが死の大魔境と恐れられ、何人たりとも近寄らぬ『死の森』です。」
「なあ、晶人タイガー、どうして『死の森』と呼ばれるんだ?」
「はい、この森には野生ブタや野性ジカ、野性ウシ、野生イノシシなどの大量の野生生物の他には、Aランク以上の魔獣や魔人しか棲んでいないため、生きて帰ってきた人間がいないためです。足元を見て下さい。この白い骨はこの地に踏み入った人間たちの骨が転がっているためです。また、大秘宝があるという伝説のダンジョンがあります。その大秘宝を奪いに来た各国の軍隊が全滅し、数億人の骸骨や頭蓋骨が転がっているからです。」
「本当だな。歩いてみると良く分かるよ。人間の頭蓋骨が山ほど転がっているぜ。なあ、晶人フェンリル、数億人の軍隊が来ても、勝てない魔獣や魔人がいるってことなのか?」
「実際は、数百万人の軍隊が何度もダンジョンの大秘宝を奪いに来ているのですが、全員殺されて、その累計が数億人という意味です。」
「おい、晶人タイガーと晶人フェンリル、2匹の魔物がこっちに近づいて来ているぞ。」
「本当ですか?晶人さんは、我々より嗅覚が優れているのですか?」
「そうじゃねえ、能力だ。コスモサイコキネシスのエナジー量が多いからだ。」
「どんどんこっちへ近づいてきているぞ。」
「あっ、これは、クロヒョウとワイルドウルフの音です。」
「クロヒョウとワイルドウルフ?」
「お前たちの仲間か?」
「はい、子分です。主に偵察を任せています。」
「あと1分でこっちへ着くぞ。」
「晶人さん、到着時間まで分かるのですか?」
「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、やっと見つけましたぜ、アキラタイガー様、イエローフェンリル様、うん?」
「な、な、なんだこの膨大なコスモエナジーの量は、人間もいるじゃねえか!殺されるぞ!身構えろ、ワイルドウルフ!」
「おい、クロヒョウとワイルドウルフ、静まれ!ここにおわすは、『天』の使徒であり、『コスモサイコキネシス・インフィニティ』を有する大和晶人様だ。」
「ハハーッ。」
「ハハーッ。」
「って、あれ?アキラタイガー様もイエローフェンリル様も獣人化になっているじゃないか、ワイルドウルフ、なあ?」
「ちげえねえ、獣人化なさっている・・・。」
「おい、クロヒョウとワイルドウルフとやら、急ぎの用があって晶人タイガーと晶人フェンリルを探していたんじゃねえのか?俺への挨拶は後でいいから、兄貴分に要件を先に言えよ。」
「ヘ、ヘイ、分かりやした。」
「じ、実は、た、た、大変でやんす。我らの子分たちから連絡があって、ハイオークの大集団が、アラバス公国の南門を突き破って、近隣の街や村を襲って、人間や亜人たちを大勢殺した挙句、食っています。」
「な、何だと!本当か!しまった。我々がいない隙を見破られた!」
「おい、晶人タイガー、どういうことなのか俺に説明してくれねえか?」
「イエッ・サー!アラバス公国は、ぐるりと『死の森』に囲まれています。そして、定期的に大掛かりな魔物の集団に攻撃され、殺されているんです。殺された挙句、食われるんです。魔物たちにとって、人間や亜人の肉は柔らかくておいしいので、常に狙われているんです。南門の防衛が手薄なときに、ハイオークといって、オークの上位種が大集団で南門を破壊し、近隣の街や村の亜人や人間たちを殺して食べに来ているんです。」
「おい、クロヒョウ、ハイオークの軍勢の規模は?」
「10万です。」
「はあ?10万だと!晶人タイガーと晶人フェンリル、こりゃあ、ただ事じゃねえな?下手すりゃあ、アラバス公国は滅びるんじゃねえのか?」
「はい。未だかつてないほどの軍勢で来ています。かなり危険な状態かと思います。晶人さんのおっしゃる通りこのままでは、アラバス公国は滅亡するでしょう。」
「晶人タイガー、我々の軍勢はどうなんだ?」
「はい、『天』より『聖獣』に任じられたのは、晶人タイガーと晶人フェンリル、イエロードラゴン、グリーンドラゴン、ブルードラゴン、レッドドラゴン、ブラックドラゴン、ゴールデンドラゴン、レインボードラゴンのみです。私と晶人フェンリルの配下に加わったのは、クロヒョウとホワイトウルフとレッドゴリラのみです。」
「晶人タイガー、ドラゴンの連中は呼べねえのか?」
「彼らはすべて山奥です。念話をしたとしてもアラバス公国への到着は、1時間かかります。」
「仕方ねえなあ。よし、俺がコスモサイコキネシスを使って、彼らの近くに魔法陣を創ってやる。大念話するからもうしばらく待っていてくれ。」
「イエロードラゴン、グリーンドラゴン、ブルードラゴン、レッドドラゴン、ブラックドラゴン、ゴールデンドラゴン、レインボードラゴンか?俺は『天』の使徒の大和晶人だ。よろしく。挨拶は抜きにして、お前らに頼みたいことがある。理由は、アラバス公国に来てから、晶人タイガーと晶人フェンリルに説明してもらってくれ。今、ハイオークの軍勢が10万、アラバス公国を蹂躙している。町や村は破壊され、人間と亜人たちが食われている。俺にはお前らの洞窟が分かる。参加できる仲間をかき集めてその大魔法陣からアラバス公国に転移して、ハイオークどもを殺してくれ。ただし、火炎放射は使うな。町や村が燃えちまうからな。頼んだぞ。」
「イエッ・サー!」
「イエッ・サー!」
「イエッ・サー!」
「イエッ・サー!」
「イエッ・サー!」
「イエッ・サー!」
「イエッ・サー!」
「おい、我々の軍は、総勢何匹だ?戦える奴は、クロヒョウが2千、ホワイトウルフが3千、レッドゴリラが2千で、計7千です。かなりしんどい戦いになるが是非もなしだ。晶人タイガーと晶人フェンリルは、まだ獣人化になったときの戦闘方法を教えちゃいねから、元の姿に戻って戦え、いいな。」
「イエッ・サー!」
「イエッ・サー!」
「じゃあ、俺は先に行くぜ。お前らは後から駆けつけてくれ。」
一方、その頃、イエロードラゴンやグリーンドラゴン、ブルードラゴン、レッドドラゴン、ブラックドラゴン、ゴールデンドラゴン、レインボードラゴンは大念話で話し合っていた。
「イエロードラゴンだ。おい、今の大念話を聴いたか?にわかには信じ難いな?」
「グリーンドラゴンだ。大和晶人という人間が天の使徒であるという確証はあるのか?」
戦力に劣る晶人と晶人タイガーと晶人フェンリルたち。ドラゴン族に大念話で助太刀をするように晶人が依頼するが、意思統一が成されない状況だった。このままでは、ハイオークの大軍に蹂躙されるがままである。一体、この先、どうなるのか?




