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【連載版】聖女は3歳児でした  〜聖女誕生からレイナ成長記録〜  作者: ぶっくん


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第28話 聖女レイナ10歳編 10歳の誕生日と、キィーリンからの贈り物

王国の城広場は、レイナの10歳の誕生日を祝う笑い声と色とりどりの装飾であふれていた。


レイナが魔法で生み出した「光のシャボン玉」が空に舞い、子供たちはそのきらめきを追いかけて走り回る。


シャボン玉が割れるたびに小さな虹が散り、広場はまるで絵本の世界のようだった。


贈り物は次々と届けられた。


農民たちの手作り人形、職人たちの精巧なミニチュア家具、騎士団からの小さな装飾用鎧。

どれも心のこもった品々だった。


「わあ!この人形、私に似てる!」

レイナは農民が作ったわら人形を抱きしめ、目を輝かせた。人形の服には、レイナがいつも着ているドレスの模様が丁寧に刺繍されていた。


その時、広場の入口から見覚えのある人物が現れた。

大きな箱を抱え、少し緊張した面持ちで近づいてくる。


かつてパイまみれになったあのマミーレン使者、今では外務大臣に昇進した男性だ。

「レイナ様、我が国、トナリーノン王国からの感謝の印です」


箱を開けると、中から現れたのは透き通るような水晶のオルゴール。

蓋を開けると、小さなレイナの人形が現れ、くるくると回りながら優しい旋律を奏で始めた。


「国境の森のキィーリンたちが、昨年つがいを増やしました」

マミーレン外務大臣は深々と頭を下げた。


「レイナ様があの日、『キィーリンさんたちの森を守って』とおっしゃってくださったおかげで、森を通る交易路が開け、我が国の経済は大きく発展いたしました」


レイナはオルゴールを抱きしめ、目に涙を浮かべた。でも、その涙は悲しみではなく、温かい喜びの涙だった。


「ありがとう……でも、一番ありがとうって言わなきゃいけないのは、キィーリンさんたちだよ」


レイナは窓の外を見つめ、遠くの森を思い浮かべた。


「だって、キィーリンさんたちが元気になってくれたから、みんなが笑顔になれたんだもん。おじいちゃん王様も言ってたよ。本当の魔法は、みんなを幸せにすることだって」


マミーレン外務大臣は感極まった様子でうなずいた。


「レイナ様、その言葉を、ぜひ我が国のイラーノ王にもお伝えしたいと思います」


「うん!それより、大臣さん、今回はパイじゃなくて、ケーキを食べていってね!今日は私の誕生日ケーキ、すごく大きいんだよ!」


レイナの言葉に、マミーレン外務大臣は思わず笑い出した。

「かしこまりました。今回はぜひ、ケーキでお祝いさせていただきます」


その時、広場にいた子供たちが一斉に「光のシャボン玉」を空に放った。


無数のシャボン玉が舞い上がり、太陽の光を受けてきらめく。


レイナは思った。

このシャボン玉のように、小さな優しさが広がっていけば、世界はもっと明るくなるんだ、と。


こうしてレイナの10歳の誕生日は、笑いと光と優しい音楽に包まれて幕を閉じた。


オルゴールの旋律は城の中に響き渡り、遠くの森に住むキィーリンたちにも、届いているかのようだった。


小さな聖女の小さな優しさが、国境を越えて広がっていく。


それが、レイナが10歳の誕生日に得た、最高の贈り物だった。

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