第21話 聖女レイナ8歳編 秘密の庭園に探検
ある日、レイナは城の図書室で、古い地図を見つけた。
地図の端には、「秘密の庭園」と書かれた小さな印があった。
「おじいちゃん王様、ここに行ってみたい!」
彼女は地図を王に見せながら、目をキラキラさせた。
王はため息をついた。
その庭園は、何十年も前に閉鎖された場所だった。
しかし、レイナの熱意に負け、王は数人の衛兵と庭師を伴わせることにした。
秘密の庭園への道は、茨と蔓草に覆われていた。
衛兵たちが道を切り開いていると、レイナは突然、
「あっ!」と叫んだ。
彼女の魔法の杖(の枝)が、茂みの中の何かに引っかかったのだ。
引っ張ると、錆びた古い鍵が現れた。
「これは……庭園の鍵かもしれない!」
庭師が驚いた。
鍵は確かに古い門の錠に合った。
きしむ音を立てて門が開くと、そこには誰も予想しなかった光景が広がっていた。
手入れされていないはずの庭園は、野生の花で埋め尽くされ、中央には巨大な、虹色の実をつけた奇妙な木が立っていた。
「わあ!」レイナは走り出した。
彼女が木に触れると、虹色の実が一つ、ポトリと落ちた。
実を割ってみると、中からは甘い香りと共に、金色の種が出てきた。
その夜、王宮の厨房では大騒ぎだった。
レイナが持ち帰った金色の種をパティシエがクッキーに混ぜて焼いてみると、それは城一で一番美味しい、しかも食べるとほんのり幸せな気分になるクッキーになった。
翌日、レイナはそのクッキーを廷臣たちに配った。
財務大臣はクッキーを一口食べ、「これは……計算がもっと速くできる!」と宣言した。
騎士団長は、「戦術のアイデアが湧いてくる!でも平和が一番だな!」と叫び、皆を笑わせました。
そして王は、クッキーを味わいながら、レイナを優しく見つめた。
「レイナよ、君はこの城に、単なる笑いや優しさだけでなく、本当の『魔法』をもたらしたようだな」
レイナは、口いっぱいにクッキーを頬張りながら、にっこり笑いました。
「魔法なんてないよ、おじいちゃん王様。ただ……みんなが笑顔になる種を見つけただけ!」
廷臣たちの笑い声が、玉座の間にまた響き渡った。城は相変わらず温かく、そしてレイナの「探検」と「発見」で、これまで以上に賑やかで幸せに満ちていた。




