崩壊した島
「……ジーリュ。島に戻りましょう」
「……そうじゃな」
爆発が止み、城や建物が全て崩れ去った元魔王軍の島を眺めると、ヒレアが静かにそう言いジーリュは振り返って島に戻った。
ジーリュが島に降りると、背に乗っていたレイン達も地面に降り、崩壊した元魔王軍の町や城を見渡した後空を眺める。
ダーケルの爆発で雲が吹き飛び、青空だけが広がった。
誰も言葉が出ず沈黙が続くと、空から落ちてくる何かが見えた。
それは、回転しながら落ちてくるライトカリバーだった。
ライトカリバーはレイン達の前方の地面に突き刺さると、レインはゆっくりとした足取りで近づき、地面から抜いて手に取る。
レインはライトカリバーを眺めると息が荒れだし、手が震え、やがて目から涙が出てくる。
「勇也……」
涙がどんどん溢れ出し膝を着くと、レインは我慢できずに泣き出した。
後ろで見守る皆も涙が出たり、歯を食いしばって悔しがる。
(ライトス……。本当にお主、とんでもない若者に力を託したな)
ジーリュは悲し気な目をしながら呆然としていると、ふと何か違和感を感じた。
それが何なのかと頭を悩ませると、その答えが分かった。
それは、一向に封印状態にならないライトカリバーだった。
(封印状態にならん? ……まさか!?)
ジーリュは目を見開くと、レインは涙を流しながら愛する者の名を叫んだ。
「勇也ぁぁぁぁぁぁぁ!!」
レインの悲痛の叫びが響いた次の瞬間、ライトカリバーが光り出し、光の球体が飛び出した。
光の球体は飛んで行くと、崩れた魔王城の瓦礫の山の中に溶け込む様に入っていった。
皆は何が起きたのか分からず困惑していた。
すると、瓦礫の山が震え出し少しづつ崩れると、何かが飛び出し瓦礫の山が崩壊した。
飛び出した何かを皆は目で追うと、それは、何故かライトカリバーから一人でに現れたライトドラゴンだった。
「ライトドラゴン!? 何でだ!? 勇也がいねぇのに!?」
「ん? おい! 背中を見ろ!」
リューラが指差し、皆がライトドラゴンの背に注目すると、皆は驚き、レインの表情が悲しみから変わっていった。
「痛ててて……。おーい、皆ー!」
「勇也……!」
ライトドラゴンの背から手を振る勇也を見て、レインの表情は喜びに変わり、皆もやがて驚きから嬉しそうな表情になる。
ライトドラゴンが地上に下りると、勇也は背から降りライトドラゴンが消えると、皆が駆けつけて来て、真っ先にレインが抱き付いてきた。
「勇也……良かった……生きてて……」
泣きながら抱き付くレインの頭に、勇也は優しく手を乗せた。
「ゴメン、心配かけて」
「にしてもお前、あの爆発の中どうやって無事だったんだ?」
「助けてくれたんだ。ライトスさんと……ダーケルが」
「何じゃと!?」




