089 前哨戦
俺は〈スター・ストライク〉を連射し、太郎に釣られた敵をガンガン倒していく。
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討伐:赤土ハウンド×2、錆剣ゴブリン×2
PT:2人 人数補正:90%
獲得:216G / 180EXP
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「ミオ、正面から進むのは危険だ。右から回り込んでドーム内の敵を殲滅するぞ」
「了解」
俺は大鎌を持ち、先頭を走る。
同時に次郎と三郎のポジションを変えて、ミオの死角を潰しておく。
もちろん、俺自身もミオの気配に集中する。
「ドームに入るぞ! 俺に近づきすぎるなよ! 配慮するが、うっかり巻き込みかねないからな!」
そう言うと、俺はドームに突入した。
音を失い混乱している敵へ襲いかかる。
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討伐:砦ラット×5
PT:2人 人数補正:90%
獲得:225G / 135EXP
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静かに鎌を振り回しながらラットを倒す。
本当は叫びまくっているが、俺の声はミオのドームが消していた。
なお、ラット討伐の内訳は、俺が4体でミオが1体だ。
混乱して右往左往している個体を、落ち着いて仕留めていた。
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討伐:赤土ハウンド×2、錆剣ゴブリン×2
PT:2人 人数補正:90%
獲得:216G / 180EXP
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続けて、残るハウンドとゴブリンも倒す。
ここでは俺がハウンド、ミオがゴブリンを始末した。
ミオは俺が思っていた以上に踏み込みが強く、積極的に攻撃している。
(静かに隠れていやがったか)
ドーム内には、さらにコボルトが2体いた。
倒壊した建物の隙間に息を潜めていたのだ。
場所が狭すぎて大鎌では攻撃できなかったため、次郎を使って釣り出してから倒した。
次郎は犠牲になったが、やむを得ない。
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【戦闘結果ログ】
討伐:赤土ハウンド×4 / 錆剣ゴブリン×4 /
砦ラット×5 / 石盾コボルト×2
PT:2人 人数補正:90%
獲得:783G / 621EXP
所持金:5,935G → 6,718G
レベル:Lv.17 → Lv.18
経験値:831 → 82/1,460EXP
依頼進捗:砦ラット討伐 5/5・達成
依頼進捗:錆剣ゴブリン討伐 4/4・達成
依頼進捗:赤土ハウンド討伐 4/4・達成
依頼進捗:石盾コボルト討伐 2/3・未達
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戦闘結果ログが表示される。
コボルトがまだ残っているが、戦闘自体は終了したようだ。
俺はハンドサインで後退の合図を出し、近くの壁際まで下がった。
「ふぅ」
一息ついて周囲を見る。
右手には、先ほどドームを置いた建物跡や瓦礫の山が見える。
つまり、ウォーロードやボスも向かって右側の遥か奥にいるわけだ。
他の障害物は、軒並み離れた場所にある。
そのため視界が開けており、敵の奇襲を受けにくい。
一息つくにはいい場所だ。
「次郎がやられた。太郎も、俺たちが戦っている最中にやられたようだ。俺がスタストでハウンドとゴブリンを倒した時、太郎はまだ無事で走り続けていた。やられたとしたら、もう少し奥だな」
警戒しながら話す。
残っているデコイは三郎だけだ。
その三郎も、もうじき効果時間が切れて消えるだろう。
ということで、三郎を走らせて敵の反応をうかがうことにした。
「レベル、11になった」
「こっちも18になった。いい感じだな」
「うん。いい感じ」
ミオの口元に笑みがこぼれる。
その間に、三郎は時間切れで消えた。
「ミオ、ドームのクールタイムはどのくらい残ってる?」
「30秒」
「なら、移動を再開しよう」
俺は鎌を片手で持って歩き始めた。
ミオは何も言わずについてくる。
「次のドームはウォーロードに使ってくれ。残る通常種はスライム6体とコボルト1体だ。ウォーロードやボスとの間にはかなりの距離がある。次は残りの通常種との戦闘になるだろう。危険個体のボアが含まれる可能性もある。どちらにしても、〈デコイ〉だけで十分だ」
俺は説明しながら〈デコイ〉を発動した。
次郎と三郎をミオの両サイドに配置して、太郎を先行させる。
「ぴゅいー!」
すぐにスライムが見つかった。
先ほど太郎に釣られたゴブリンたちより、10mほど進んだ地点にいたのだ。
さらに残る1体のコボルトも姿を現す。
「ミオ、通常種は俺が倒す。君は警戒を頼む。ボアがいない。姿も見えない。奇襲があったら言うように。この距離なら、ウォーロードとサイクロプスは攻撃してこないから無視してかまわない」
「わかった」
ウォーロードとサイクロプスは、まだ数百メートルも先にいる。
目視で確認できるし、火球や投石の心配もない。
「ウチの太郎が二度もお世話になったな! 食らいやがれ! 吉岡死神殺法その1! 鎌ブーメラン!!!!!」
俺は完璧なサイドスローで鎌を投げた。
横回転で飛んだ鎌は、スライムとコボルトを切り刻み、そのまま俺へと戻ってくる。
しかし――。
「吉岡くん、右からボア」
俺の攻撃に合わせて危険個体の破城ボアが仕掛けてきた。
狙いは武器を失った俺だ。
「スタストで迎撃? いや、ここは――」
俺は後方に〈バースト・ステップ〉を発動した。
スッとミオの隣に移動する。
もちろん、それでは大鎌をキャッチできない。
だが、問題なかった。
「モォ……!」
戻ってきた大鎌がボアの脇腹に命中する。
俺が先ほどまでいた場所へ突進しようとして、返り討ちに遭ったのだ。
「死ね。危険個体のくせにチキンムーブをかましたイノシシ野郎め」
俺は〈スター・ストライク〉でトドメを刺した。
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【戦闘結果ログ】
討伐:赤砂スライム×6 / 石盾コボルト×1 /
破城ボア×1
PT:2人 人数補正:90%
獲得:342G / 351EXP
所持金:6,718G → 7,060G
レベル:Lv.18
経験値:82 → 433/1,460EXP
依頼進捗:赤砂スライム討伐 6/6・達成
依頼進捗:石盾コボルト討伐 3/3・達成
依頼進捗:破城ボア討伐 1/1・達成
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「……すごい。一人で全部倒した」
「一人じゃないよ。ミオの声かけがあった。君が警戒してくれていたから、俺は戦闘に集中できたんだ。一人じゃ同じ結果は出せない」
俺は大鎌を回収する。
「……なんか、ずるい。その言い方」
ミオが恥ずかしそうに頬を赤らめる。
「照れている君は可愛いけど、今はイチャイチャできないな。いよいよ問題のコンビだ」
残る敵はウォーロードとサイクロプス。
連携して遠距離から攻めてくる厄介なコンビだ。




