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異世界まったり冒険者生活 ~女好きの俺、サークルのみんなと異世界に転移する~  作者: 絢乃


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17/21

017 新兵たちの戦い

 サキのユニークスキルは強力だが、本当に惜しかった。


「触れたら一人ハーレムを実現できたのに!!!!!!」


「そこ!?」


 ユズが吹き出した。


「吉岡くん、発想の方向がわかりやすすぎる」とサキも笑う。


「戦闘に集中!」


 カホが注意する。


「サキのせいで怒られたじゃないか! まぁいい! 俺は見ているから四人で倒しなさい! 戦闘訓練だ!」


「了解! えいっ!」


 結局、最初に敵を倒したのはユズだった。

 小さな体を最大限に生かし、胸を揺らしながら敵を貫く。


—--------------------------

討伐:青芽ネリュム×1

PT:5人 人数補正:60%

獲得:12G / 12EXP

—--------------------------


「ユズ、やるじゃん。私も負けてられないね」


 次にサキが敵を倒す。

 サキの幻影に困惑する敵を、側面から安全に仕留めていた。

 思ったよりも慎重な戦い方だ。


—--------------------------

討伐:青芽ネリュム×1

PT:5人 人数補正:60%

獲得:12G / 12EXP

—--------------------------


「お、俺だって!」


 早川も頑張っている。

 昨日と違い、きっちり短剣で敵を斬った。

 相手が最弱のスライム系なので、強気になれたのだろう。


—--------------------------

討伐:青芽ネリュム×1

PT:5人 人数補正:60%

獲得:12G / 12EXP

—--------------------------


「サキの敵、いただき!」


「あ、ユズ、ずるっ!」


「連携プレイでーす!」


 サクッと2体目を倒したユズが、さらに3体目も倒す。


—--------------------------

討伐:青芽ネリュム×2

PT:5人 人数補正:60%

獲得:24G / 24EXP

—--------------------------


 これで残るはカホと対峙している1体だけだ。


「なんでそんなに戦えるの……」


 カホはネリュム相手にビクビクしていた。

 昨日の梶原を思い出す。


「大丈夫だよ、カホ! この敵、弱いから!」


 ユズが声援を送る。

 サキと早川も手を出さずに見守っていた。


「そう言われても、相手は魔物なんだから……」


 カホは敵との間合いを保ったまま動けない。

 対するネリュムも、カホを警戒して止まっていた。

 仲間が瞬殺されたことで、明らかに怯えている。


「カホ、いけ! そのハンマーで敵をかち割ってやれ!」


「私の武器、ハンマーじゃなくて斧だよ」


「そこを拾う余裕があるなら平気だ!」


「うっ……。危なくなったら守ってよ、吉岡くん」


「おう! 任せろ! トンファー吉岡、いつでもいけるぜ!」


 俺はトンファーを構えた。

 それを横目で見たカホは、意を決して飛び込んだ。


「ごめんなさい!」


 何に対して謝ったのかは不明だが、彼女の一撃はネリュムを捉えた。


—--------------------------

討伐:青芽ネリュム×1

PT:5人 人数補正:60%

獲得:12G / 12EXP

—--------------------------


 討伐ログが表示される。


「やった……! やった! 私、倒した! 魔物、倒した!」


 カホが嬉しそうに声を弾ませる。


—--------------------------

【戦闘結果ログ】

討伐:青芽ネリュム×6

PT:5人 人数補正:60%

獲得:72G / 72EXP

所持金:2,257G → 2,329G

レベル:Lv.2

経験値:284 → 356/530EXP

依頼進捗:青芽ネリュム討伐 6/6・達成

—--------------------------


 戦闘が終了し、結果ログも表示された。


「やったな、カホ! これで一つ成長した!」


「おめでとうカホ!」


「私も初めての戦闘だったけど、カホに全部持って行かれた! おめでとう!」


「カホ先輩、おめでとうございます!」


 ネリュム1体を倒しただけだが、それでもカホにとっては大きな前進だ。

 俺たちは拍手でカホを祝った。


「ありがとう。この中だと私が最年長だし、唯一の三年なんだから、もっと頑張らないとね」


 カホは恥ずかしそうに笑いつつ、気を引き締めた。


 ◇


 その後の戦闘はサクサク進んだ。


「アチョオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!」


「チェストオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!」


「レジェンドトンファーアターック!!!!!!!!!」


—--------------------------

【戦闘結果ログ】

討伐:草角ラビット×5 / 青羽コッコ×4 /

   土くれゴブリン×3

PT:5人 人数補正:60%

獲得:234G / 204EXP

所持金:2,329G → 2,563G

レベル:Lv.2 → Lv.3

経験値:356 → 30/570EXP

依頼進捗:草角ラビット討伐 5/5・達成

依頼進捗:青羽コッコ討伐 4/4・達成

依頼進捗:土くれゴブリン討伐 3/3・達成

—--------------------------


 今回は相手が10体を超える集団だったので、俺も参加した。

 ユズと早川のスキルも解禁して、危なげなく勝利する。


 俺、ユズ、早川のレベルは2から3に上がった。

 サキとカホはまだレベル1のままだ。


「よし、ここで休憩だ!」


 俺たちは川辺で休憩することにした。


「吉岡くん、もし川の水を飲むなら煮沸しなよ」


 カホが背負い袋から竹製の水筒を取り出す。

 背負い袋と同じく、ギルドでレンタルできるものだ。


 朝、俺とユズを待っている間に借りていた。

 俺たちの分もレンタル済みで、すでに受け取っている。


「煮沸しなくても飲めるって冊子の階層情報に書いてあったぞ」


 俺は水筒の水をグビグビ飲む。

 この水はメビウスの井戸で汲んだ飲み水だ。


「日本人基準では飲めるかどうかわからないでしょ」


「カホって、本当に用心深いよね」


 サキが苦笑する。


「誰かがしっかりしないとダメでしょ?」


 カホは真面目な顔で返す。


「ま、俺は煮沸しないけどな! いざとなったら治療所でポンだ!」


「治療所でポン!」


 ユズが俺の発言を繰り返す。

 どうやら今のフレーズが気に入ったようだ。


「吉岡先輩、今日の俺はどうっすか!? 昨日より活躍していますよ!」


 早川が話題を変えた。


「ぼちぼちだな!」


「ぼちぼち!? バリバリの間違いっすよね!?」


「いや、ひいき目に見てもぼちぼちだ! なぜならユズとサキのほうが戦えている!」


「それは……否定できないっすね……」


「私ら二年生コンビ、優秀なんだって!」


 ユズが声を弾ませる。


「吉岡くんも二年だし……来るか!? 二年生ブーム!」とサキが応じる。


 実際、ユズとサキの活躍には目を見張るものがあった。

 どちらにも共通しているのは、魔物を恐れていないということだ。

 冷静に敵の動きを見て、落ち着いて対応できている。


 ただし……。


「ユズは爆弾の投げすぎに注意だな!」


「足りないよりいいじゃん!」


 ユズはとにかく果実爆弾を投げたがった。


「爆弾は1個目を作った時点からクールタイムのカウントが始まる。だから、1個目を早めに作っておいて、2個目以降をクールタイムが終わる直前に量産する……という作戦もある。でも、ユズは速攻で5個全部投げるからなぁ」


「だって爆発するの面白いんだもん! ボムは可愛いし!」


「でも、威力自体は見た目に反して控えめだよね」


 サキの言葉に、カホが「それは思った」と頷いた。


「さっきの戦いでも、火力というより妨害面での貢献が大きかったね。敵を凍らせたり、煙で目隠ししたり」


「昨日は魚を焼くのにも使ったしな!」


「つまり便利なスキルってこと!」と、ユズは笑みを浮かべた。


「あと、吉岡くんは攻撃のたびに叫びすぎ」


 カホが呆れ顔で笑う。


「昨日のユズの報告が盛ってないってわかるくらい叫んでたよね」とサキもウケている。


「でも、吉岡先輩はやっぱり強いです! さっきもほとんど一人で倒したし!」


「まさにオールレジェンドの吉岡に相応しい活躍だ! うははは!」


 俺は豪快に笑い、「ところで……」と林に目を向けた。


「今日はまだ若葉ウルフと遭遇していないんだよな」


 さっきの戦いでは、ラビット、コッコ、ゴブリンの集団が相手だった。

 ラビットとコッコは草原にいて、ゴブリンは林から駆けつけてきた。

 若葉ウルフは今のところ見かけていない。


「若葉ウルフって、霧島が手も足も出なかった敵だっけ?」とサキ。


「そうそう。連携して戦うっぽいよ」


 カホが頷く。


「昨日は吉岡先輩があっさり倒したから、本当の強さが不明っすね」


「草原にいなかったし、戦うなら林の中になりそうだな」


 そんな俺の言葉に呼応するように、林の奥から獣のうなり声が聞こえた。


「ガルゥ……!」


 大型のオオカミが真っ赤な目をぎらつかせ、遠巻きにこちらを睨んでいる。

 危険個体の牙群れアルファウルフだ。


 そして、その後ろには4体の若葉ウルフも控えていた。


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【コミカライズ作品】
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▼ 書籍化作品 ▼
【ノクターン】異世界ゆるっとサバイバル生活
~学校の皆と異世界の無人島に転移したけど俺だけ楽勝です~
▼ 代表作 ▼
『異世界ゆるっとサバイバル生活』
異世界ゆるっとサバイバル生活 第1巻 異世界ゆるっとサバイバル生活 第2巻 異世界ゆるっとサバイバル生活 第3巻
異世界ゆるっとサバイバル生活 第4巻 異世界ゆるっとサバイバル生活 第5巻 異世界ゆるっとサバイバル生活 第6巻
『成り上がり英雄の無人島奇譚』
成り上がり英雄の無人島奇譚 第1巻 成り上がり英雄の無人島奇譚 第2巻 成り上がり英雄の無人島奇譚 第3巻
成り上がり英雄の無人島奇譚 第4巻 成り上がり英雄の無人島奇譚 第5巻
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