第七十六話
「よし、エリノルさんの装備を整えたぞ。どれ? ちょっと見せてくれ」
僕が言うとエリノルさんがステータスを表示した。
名前:エリノル・シュパネバーグ Lv24 種族:人間(女)
職業:エクソシスト聖騎士 役割:ヒーラー
装備:
武器:退魔剣:力+25P 光属性スキル攻撃100%UP アンデット系ダメージ20%UP
防具:盾:摩祓の盾+25 アンデット系被ダメージ-20%DN
頭防具:スレイヤーサークレット:耐久力+10P SP+30
胴防具:ホワイトホーリーメイル:耐久力+25P 魔法防御20%UP
アンデット系被ダメージ-30%DN
手防具:降魔の手袋:耐久力+2P MP+20
脚防具:キャスターブーツ:耐久力+10P 力+5P
アクセサリー:レンジャーイヤリング:敏捷+15P
「とりあえずこれでよしと。それじゃあ今日はもう遅いから道具屋で各種の回復薬を買ったら帰って休みましょう。明日の朝、出発ね。私は一度城に戻って自分の装備を整えるから、宿屋の前で待ち合わせましょう。それじゃあね」
一度、道具屋に寄って回復薬を買うとマリー王女は城へと帰っていった。そしてエリノルさんも僕らに挨拶をすると教会へと帰る。
「そんじゃあ、僕らも宿屋に帰ろう」
「うん」
僕と姫野さんは宿屋へ向かった。
――――そして次の日
僕らが宿屋の前で待っているとエリノルさんが手を振りながらこちらに向かってきた。彼女は修道服から昨日入手した防具や武器を装備していた。修道服ではフードを被っていたのでわからなかったが、エリノルさんとても美しい黒髪をしていた。
その黒髪は彼女が走るたびに左右に揺れると朝日が当たりキラキラと光を放っている。
「皆さん、おはようございます。今日はよろしくお願いします」
そう言うとエリノルさんは恐縮そうに頭を下げた。
「エリノルさん! こちらこそよろしくお願いします。なんか無理言ってしまってごめんなさい」
姫野さんも頭を下げた。
「いえいえ、正式にイスカグラン城から教会に依頼がありましたので大丈夫です。これも仕事ですから」
エリノルさんが笑顔で答えた。
そうか、マリー王女、流石に仕事が早いなって…… その王女はまだ来ないのか? 僕がキョロキョロと周りを見渡すとエリー王女ともう一人女性がこちらに向かってきた。
マリー王女も装備を整えてきたようで鎧と背中に大きな斧を背負っている。
「お待たせ。それじゃあ早速行きましょうか?」
「ちょっと待った! そこにいる女性は確か……」
「ルイよ、彼女も一緒に同行するからよろしくね。正直、味方は多い方がいいでしょ? 彼女はバッファーでなかなかの実力者よ」
確かにそうだが、全員、ほとんど一緒に戦った事がないのに大丈夫だろうか? 今度の敵は今までとは比べ物にならないほどの強敵だ。僕は少し心配になった。だが、姫野さんは仲間が増えたのが嬉しいのか笑顔でルイという女性に自己紹介していた。
「僕とは一度、城であったね。よろしく黒羽龍斗です」
僕は姫野さんにならって自己紹介した。ルイと呼ばれる女性は無愛想に答えた。
「水口ルイです……よろしく」
だ、大丈夫か? 僕は素っ気ない彼女の態度に少し心配になった。う〜ん、これから一緒に戦うってのにコミニュケーションが取りにくそうな人が仲間になって大丈夫かな? それにしても日本名という事は僕達と同じ異世界人か……
僕は心配になり水口さんをマジマジと見た。すると、意外と若い女性だということに気づいた。
う〜ん、もしかして姫野さんや僕より同じぐらいかな?
水口さんはマリー王女と同じく鋭い切れ長の目をしているが王女のような燃えるような目ではなくどこか冷ややかな目をしていた。だが、マリー王女と同じくとても美しい顔立ちをしている。
まあ、マリー王女ほどの人が認めているんだから実力は折り紙つきだろう。彼女はバッファーとの事だが戦闘も得意なのだろう。腰につけた双剣と鎧があちこち傷ついている。どうやら相当、年季が入っているようだ。
僕はあれこれ悲観的に考えるのをやめ、なんとかなるだろうと前向きに考えるようにした。そして全員の顔を見て覚悟を決めると決意するように声を発した。
「よし! それじゃあ!アウザ山にレッツゴーだ!」




