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第六十八話


「う、うう…… ん? ここはどこだ」


 僕は目を覚ました。だが、本当に目が覚めたのだろうか? あたりは真っ暗で何も見えなかった。


「な、なんだ体が、う、動かない」


 どうやら椅子にロープで縛られているようだ。


「くっ、こんなロープ、僕の魔法で焼き切ってやる。烈火弾レイジングブレッド


 レベル1の軽い火魔法を使ってロープを焼き切ろうとし魔法を発動した。だが何故か魔法が発動しない。僕は不思議に思ったがすぐに理由がわかった。

 

 これは縛った者の魔法を制御する『魔法のロープ』だな。くそ!


 為す術もない僕は仕方がないのでジッとしていた。するとだんだんと暗闇に目が慣れてきて、ここが石壁に囲まれた何もない部屋だというのがわかってきた。

 

「僕をこんな所に閉じ込めたのはあの金髪女だろうな。当然……」


 僕は金髪女に殴られて時の事を思い出していた。


 チクショー やってくれたな。許さねーぞ。あの女!


 だけど何故あの金髪女は僕のことがわかったのだろうか? 不思議だ……


  その謎を考えていると突然ボッという音をたて周りにある松明に火がついた。そして、突如、僕の後ろから女性の声が聞こえる。


「さてと、拷問の時間だよ」


「うわ!」


 突然の声に思わず驚いて叫んだ。声の主が僕の目の前に立つ。主は当然、金髪女だった。


「さて、お前。まずは名前を教えてもらう」


「誰が教えるか」


 金髪女の顔を見て鳩尾を殴られた事を思い出した。その時の怒りが僕を意固地にさせた。


 絶対、言うものか!


 だが、金髪女がいきなり右フックを僕の顔面にぶち当てた。その威力に一瞬、気を失いそうになる。


「もう一度、聞くよ。お前、名前は?」


「く、黒羽龍斗ですぅ」

 

 金髪女の凄まじい右フックの威力がさっきまでの怒りが吹っ飛ばし僕を素直にさせた。


 な、なんていう威力だ。とても女性の力とは思えない…… 何者だ……


「あんたねぇ。私を女だと思って舐めてたらマジで死ぬよ。わかった?」


「は、はい」


「それじゃあ、聞くよ。あんたがこの城に侵入した理由を教えてちょうだい」


「そ、それは……」


 ドギャン!


「ぐふっ」


 金髪女の前蹴りが腹部に直撃した。その威力に僕は思わず咳き込んだ。


「私の言ってこと聞いてなかった? マジ死にてーか、てめえ!」


 な、なんという蹴りの威力、こりゃ確かにナメてたら本当に死ぬ。


「私の強さがわかったかい? それじゃあいいもの見せてやろうか?」


 そう言いながら金髪女が空間を指で叩くとステータス画面が表示された。


  名前:マリー・ヴィランク Lv31 種族:人間(女) 職業:剣闘士 役割ロール:タンク


 HP:600/600

 SP:500/500

 力:40P

 魔力:0P

 敏捷:10P

 耐久力:50P

 器用さ:20P

 スキル: アーマーブレイクLv3:9P ライトニングスラッシュLv2:6P 

     ドラゴンクローLv3:9P レイジングブローLv3:9P

 装備:


 所有ポイント:0P

 Ex:4509


 お! すげーステータスだな。おい。剣闘士か…… しかし武闘家のスキルも習得している所から武闘家からジョブチェンジして剣闘士になってるな。こりゃ確かにすごい


「た、確かに大したレベルだ。驚いたよ。その若さで大したもんだ」


 僕は素直に金髪女を賞賛した。これだけの能力を見せつけられたら大抵のやつならビビってしまい。聞かれたことになんでも答えてしまうはずだ。


 しかし、金髪女改めマリー・ヴィランクは少し訝しげな顔で僕を見た。


「どうした?」


 僕が不思議に思い尋ねるとマリー・ヴィランクはうーんと唸るだけで何も言わない。しばらく沈黙が続くとマリー・ヴィランクが口を開く。


「あんた、私の名前を知って何か言うことはないか?」


「名前…… いや、別に…… ん? 待てよ。ヴィランクって、聞き覚えがあるぞ…… 確かイスカグラン国をおさめる王族の名字がヴィランクだったはず。ま、まさかお前!」


「フフ、そう。私はこの国をおさめるニコラ・ヴィランク国王の第一王女マリー・ヴィランクだ。さあ、お前がここに来た理由を教えてもらうぞ!」


 マリーの衝撃的な正体に僕は思わず言ってはいけない本音を叫んだ。


「なにぃ!! お前みたいな野蛮な女が王女だとぉぉぉ!!」


 ドゴン!


 プチンとキレた王女が僕の顔面に思いっきり右フックを放った。

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