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096_魔王会議

「それではヨツンヘイム魔国 魔王会議を始めたいと思います」

大臣が挨拶をするとパチパチと一人の女性が拍手する。


「何だか、久しぶりですね」

第4魔王 上拾石 拾は拍手を続けながら喋る。


「会議って言っても、一人いないじゃないのぉ」

「参珠か」

大臣が慌てて説明をする。


「えぇっと参珠様は、今帝国で戦争を起こさせる為に動いておりまして・・・」

「しばらく姿を見ないと思ったら、そんな事してたわけ!?」

「必要だと思ったのだろう。帝国が問題起こしてくれた方が魔国としては動きやすくなるのは事実だ」

「ちょっとぉ、報告があってもいいんじゃないのぉ」

「貴様があの龍に固執していたからだ。我が助けなければ、勇者とやらに殺されていたのではないか」

「っ!!あいつには、いずれ借りを返すわ!!いい!?それまで絶対にあの勇者には手出ししないでよ!」

弐之宮 己狗弐の右腕は包帯で巻きつけてある腕で机を叩きながら宣言する。


「あらあら、それはお強いんですね。それにしても龍が死んじゃうなんて・・・残念です」

間壱 壱成はちらりと上拾石 拾を見る。


「えぇっと、巳狗弐さんの活動は報告受けましたが、それぞれ報告をして頂きませんと・・・、軍団長にも示しが着きませんので」

「ではでは、私から。この間の王国で消失したモンスターの不足分ですが、無事に解決しました。既に30,000は用意出来ていますよ」

上拾石 拾は嬉しそうに報告する。


「30,000だと?この短期間にそれだけ生産したのか」

間壱 壱成はその数に驚く。

ヨツンヘイム魔国での各魔王と魔王軍の役割は以下のようになっている。

第1軍―ヨツンヘイム魔国の防衛部隊

第2軍―ヨツンヘイム魔国の襲撃部隊

第3軍―ヨツンヘイム魔国の諜報部隊

第4軍―ヨツンヘイム魔国のモンスター生産・管理部隊


魔王が転生した時に、それぞれの軍団を治めることになった。

各軍団は普段は軍団長が管理・指揮しており、魔王は基本的には何もしない。

各軍団からの報告だけを受け、どうするかはその魔王次第である。


この世界におけるモンスターは野生のものが多いが、魔国が管理するモンスターは魔国で生産される。

モンスターを生む特殊な装置に魔力を注ぎ、生産するのだ。

モンスターを大量に生むのには、大量の魔力が必要となる。

この短期間に30,000もの数を生成出来たのは、上拾石 拾の力に他ならない。


「我の方からは特に無い。その女を救ったくらいか」

「くっ!!あまり調子に乗らないでくれる?」

「そうだな、我も魔国の為にそろそろ動くか」

「どうなさるので?」

「隣のドワーフの国。ニダヴェリール共和国と言ったか、そこに勇者が来たのだったな?」

「えぇ、参珠様より報告を受けております」

「なら、我が始末をしてこよう」

「は、はい!第1軍から誰を連れて行かれるのでしょう?」

「要いらぬ」

「え?」

「我一人で十分だ」

「し、しかし、前回の王国への急襲は参珠様の情報と、モンスターを投入したから成功出来たのでは?」

「共は要らぬ。我一人で十分」

「あらあら、一人で平気ですか?」

「貴様がそれを言うとはな・・・」

そういうと間壱 壱成は席を立つ。


「我が堕とされる事はない、そう軍団には伝えておけ」

魔王が一人退出する。


「巳狗弐様はどちらへ?」

「参珠だけにいい思いはさせないわ。私も勇者を殺して力を得るのよ」

「で、ですがまだ傷が癒えてないのでは!?」

「うるさいっ!私が大丈夫なら問題ないのよ!」

もう一人魔王が出て行った。


「皆さん、お忙しいですね、うふふ」

「え、えぇ、そのようです。捨様だけでも残って頂けて助かります」

「私もそのうち、勇者さんにお会いしたいですね」

お読み頂き、ありがとうございます。

毎日22時に更新を予定しております。


感想・レビューお待ちしております。

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