092_スキル[狂化]
目が覚める。
頭が重い、まるで二日酔いでもあったかのような気分だ。
まだ脳がしっかり機能していないのか、目の前がぐるぐるする。
体を動かそうとするが、痛い。
ちょっとでも力を入れると痛んで、それどころじゃない。
首だけ動かして周りを見渡す。
内装から、ここが宿屋ではない事をしる。
豪華ではないが、格式高そうな飾りなどが部屋にはある。
どこかの屋敷の客室だろう。
今まで何があったかを思い出す。
思い出しながら、涙が溢れてきた。
涙を拭おうにも、手が動かない。
師匠は・・・死んだ。俺が弱かったせいだ・・・。そしてそのせいで俺はおかしくなってしまった
ステータスオープン
ステータスが表示される。
名前:岡崎 京
職業:ニート
年齢:25
LV:58
HP:512
MP:256
SP:??
力:179
体力:167
器用:203
敏捷:213
知力:198
対魔:187
幸運:226
【固有スキル】
深理解(物事を識ることによって深く理解する。理解した対象がスキルの場合、スキルLv6までを獲得出来る)
└冷静(感情がある一定を越えると冷静さを取り戻す)
【スキル】
剣術Ⅷ
短剣術Ⅵ
盾術Ⅵ
弓術Ⅵ
体術Ⅵ
槍術Ⅵ
鎚術Ⅵ
サバイバル術Ⅵ
料理Ⅵ
環境適応Ⅵ
指揮術
魔力感知
魔力操作
├魔力操作 - 集
└魔力操作 - 散
狂化
理性
【称号】
武器の申し子
転生者
魔物殺し
中級冒険者
暗殺者
竜殺し
龍殺し
固有スキルが停止状態になっている。
いじろうにも反応はなかった。
そして忌々しい[狂化]スキルも停止になっているのを確認した。
扉が開かれ、首だけを向ける。
「義兄さん!」
「七乃花・・・」
「大丈夫?私の事わかる?」
「あぁ・・・、七乃花。分かってるよ」
「良かった」
七乃花は安堵し、胸を撫で下ろす。
そのまま、俺が横になっているベッドの側に来ると、俺の頭を撫でる。
「体の調子は?」
「体中が痛むよ、まだ動けそうにない」
「そう」
七乃花が口を閉じると、後ろからついてきた童顔な男が話しかけてくる。
「京さん、、、いえ京八さんでしょうか」
「どっちでも構わない」
「何が起きたかお分かりになりますか?」
「[狂化]スキル・・・」
「ええ、あなたは[狂化]スキルによって、暴走状態にありました」
あの時の事を思い出す。
暴走・・・自制が聞かず体だけが勝手に反応していた。
「ああ、七乃花の声が聞こえた」
「すみません、起き抜けに質問をしてしまい」
「師匠、、、ハルエルさんは死んだ。俺を守って」
七乃花が涙を拭ってくれた。
「やはり・・・そうですか、ハルエルは死にましたか。申し遅れました、私はハルエルと同じく四聖の一人、賢者ナツと申します」
「あんた、賢者だったのか」
「ええ、そうですよ。あなたを止めるのは苦労しましたよ。最後はやはり愛の力でしょうか」
「ちょっ、賢者様!」
賢者は重い空気を振り払おうと茶化す。
「すみません、お二人共怖い顔をされていたので冗談を言いました。さて、京八さん。あなたが回復したら、何が起きたか調書を取らせて頂きます」
「ああ、分かった」
「大丈夫ですよ、何があったかを聞くだけです。あなたには辛い事を思い出させてしまうでしょうが」
「・・・いや、気にするな」
「さて、お邪魔でしょうから、私は去りますよ」
「私も戻ります」
「ああ、すまないな。少しゆっくりさせてくれ」
二人が去ると俺は大きく息を漏らす。
頭のなかで考えぐるぐると周るが、今はそれに意識を向け内容に目を閉じた。
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