表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/119

087_救出1

「もう二度とうちに来ないでくれる?それにあの人に会うのも、七乃花に会うのも辞めなさい」

七乃花の母親であり、俺の父さんが再婚した相手、七弥さんに呼び出されこう告げられた。

父さんが別れた時はまだ中学だった俺はもう成人を迎えようとしていた。

今日までは父さんとも七乃花とも上手くやれていたつもりだったが、七弥さんに二度と会うなと言われた。

俺がまだ子供であり続けたなら、そんな道理通らないと一蹴しただろう。

だが、もうものの分別がつく年齢になってしまった。

七弥さんの言っている事は間違いなく正しい。

だから俺もそれに対して、反論する事は出来なかった。


「いいわね?あなたには分からないかもしれないけど、私はあの人をあなたの母親に奪われたのよ。それがやっと返ってきたと思ったら、あなたがいる。あなたが、あの人の側にいるだけで私はまた失うんじゃないかと、毎日怯えているのよ!私の辛さが分かるかしら?二度と私達の前に姿を現さないで!私の願いはそれだけよ!もう二度と私の家族を取らないで!」

七弥さんは一方的に感情をぶつけてきた。

言い終わると俺を睨みながら伝票を持って席を立つ。

呆然とするしかなかった。

俺が大事にしてたものがたった一瞬で失うのかと。

俺はしばらく、コーヒーを飲み切るまで席を立たなかった。



あれから何日経っただろうか、わからないが父さんからも七乃花からも連絡は来なかった。

きっと七弥が、もしかしてお家が何かをしたのかも知れない。

分かることは二度と俺が父さん達に会うことはないって事だ。


不思議と悲しくはなかった。

ただ会ったのは虚しさだけだ。

父さんと母さんが離婚してからは、俺もバイトなどで金を稼がなくちゃならなかった。

生活費に奨学金と。

そして大学へ進学する余裕も学費もない俺はフリーターになってしまった。

そんな俺だ、友達なんかいる訳もない。

いたのは父さんと七乃花くらいだった。

俺はその日から何もする気がなくなり、バイトも自然と行かなくなり家に引き篭もった。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~


―七乃花視点―


「大きい岩ですね」

「いえ、これはモンスターですよ。もう死んでいますが」

ナツ様は私に説明してくれる。


「はい、これはロックゴーレムと言って、岩を身に纏っているゴーレムの一種ですよ」

「ゴーレム、これが?私が知っているゴーレムよりも大きいです」

「えぇ、ここは比較的大きいモンスターが生息しております。それにハルエル達がいたのは間違いないでしょうね」

「分かるのですか?」

「はい、このロックゴーレムの斬られ方。岩と同等の硬さを持つゴーレムを両断出来るのは早々いません。出来るのは剣の達人と呼ばれているハルエルくらいでしょう」

「ハルエルさんは剣の達人なんですね。もし無事に会うことが出来たらいつか私にも剣を教えて頂けますかね」

「ふふふ、彼は美人の言うことは断りませんよ」

「それにしても、ロックゴーレム?の死体がこんなにもたくさんあるんですね」

周りを見渡せば先ほどと同じく大きな岩塊がたくさんある。


「えぇ、相当数を相手にしたのでしょう」

賢者と呼ばれたナツ様でさえ、ここで何が行われていたのかを想像するのは難しいようだ。

先を進むとまた何かを発見をした。


「これは?」

「ワイバーン・・・」

「ワイバーン?」

「はい、小型ではありますが竜種に数えられる協力なモンスターですね」

「竜・・・」

「一体、この山で何があったのでしょうかねぇ・・・」

今までここでワイバーンの目撃など殆ど無かったらしい。

ナツ様は先を見据えて、気を引き締める。


それを見て、私も気を引き締めた。

お読み頂き、ありがとうございます。

次回は22時に更新を予定しております。


感想・レビューお待ちしております。

誤字・脱字も報告頂けましたら対応致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ