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キリングワンアナザー ~8人の勇者と4人の魔王~  作者: 日進月歩
第ニ章 帝国篇 暗殺ギルド
52/119

051_相談

「今回のターゲットは?」

「アンドラス子爵。3日後、王城へと上がる。奴は必ず帝都に来ると歓楽街へと向かう。そこで奴を殺す」

「こいつは何をしたんだ?」

「領民に対し、無理な税率を課し、不当な扱いを行っている。また払えない民は専用の猟兵に捕らえさせ奴隷として売買している」

「また奴隷か」

「しかし、義賊のつもりでこんな事をしているのか?」

「いや、違う」

「こいつもまた、復讐の対象だからだ!」

レイラは憎々しげに話す。

俺はため息を着く。


「はぁ、、、分かった。三日後だな」

情報を聞いた俺は踵を返す。


「待て!」

「話は終わったんだろ?それ以上話す気がないのなら待つ理由はないぞ」

もう何人殺しただろう。

帝都に来て、3ヶ月。

殺し続ける日常が続いている。

師匠はまだ神国から戻っては来ていなかった。

最初は師匠が戻れば、こんな外道な生活が終わるかと楽観的に捉えていたがそうは行かなかった。

俺は本当にレイラ達のやっている事を見極めるまで終わりはないのだろうと覚悟していた。



帝都に来てからは大体昼過ぎに起きる。

ギルドに行き、依頼を受注すると帝都を出て側で適当にモンスターを討伐して帰る。

集会がある日は暗殺ギルドへ行き、無い日はたまにギーの元で剣と暗殺術を見てもらってる。

やはり、この二人はレスカ家と何か縁があるのは間違いない。

剣をもらった初日の事だ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「貴様、その剣をどこで手に入れた?」

「これは知り合いからもらった」

「知り合いだと?この剣が何か知っているのか?」

「さぁな、良い剣だってくらいしか分からん」

「これは、、、、帝国騎士団の剣だ。しかも親衛隊のな」

「そうか、ピエールさんは親衛隊だったのか」

「ピエール!?」

「知ってるのか?」

「あ、ああ、昔馴染みだ」

「その剣は、今の騎士団で使われていない。かつての騎士団。レスカ騎士団長が率いてた時の物だ」

「レスカ・・・。俺は公国を出る時に、ピエールさんに頼まれたことがある。レスカ家の者を助けてやってくれと」

「ピエールはそんな事を・・・」

「俺はピエールさんに聞いたよ、何故自分でやらないのかと」

「・・・・・」

ギーは俺の話を聞き、狼狽える。


「帝国に戻ったら、俺は復讐者になってしまう。だから君に頼みたいんだと」

「くっ・・・・」

「それでも、まだ話す気にはならないのか?」

「私は・・・、いや俺の口からは言えない」

「はぁ」

「約束する。時間はかかるかもしれないが、必ず事情は君に話そう」

「レイラか・・・」

「ああ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「お帰りなさい、京さん」

「今戻りました」

リディアさんの豊満な胸に思わず目がいってしまう。

しかし、奥から除く武人の眼光によりチラ見を辞めざるを得なくなる。


「今回の換金素材はこちらです」

「これはまた。ジャイアントリザードも倒したんですか?」

「ええ、何か出てきたので殴り倒しときました」

「はぁ、本当にすごいですね。これCランクパーティでも中々倒せませんよ」

「ははは、中々過酷な環境で生きてますから」

「どうですか、パーティ組んでみませんか?今なら私が口利きをするので優秀な人材を集めますよ?」

「いやー、嬉しいんですけど、、、中々自由に時間取れない場合もあるから迷惑になっちゃうかなと」

「そうなんですね。日数かかる依頼も除外してますもんね」

「はい、今回の報酬とポイントです」

報酬を受取る。

すでにギルドポイントは6,000pは越えている。

度重なる暗殺依頼と、気晴らしにとモンスター退治をしまくっていたおかげでレベルが結構上がっていた。

暗殺依頼をこなしていると中には手強い相手もいるが、その分だけ経験値も手に入る。

悲しい事に同ランクの強さだとモンスターより人間の方が経験値は高いようだった。


「あとちょっとでBランクへの道が見えましたね」

「ええ、気付いたらって感じですけど」

「ギルド長も、京さんの事気にかけてるみたいですよ」

「それはそれは・・・」

ちらりとギルドの奥を見ると俺の事を睨み付けている。


「ははは・・・」

「まぁ、、、あれは気にかけてるって事なので」

俺はこの悶々とした生活に嫌気が差していた事もあり、ふとリディアさんに聞いてみた。


「全然、関係ない事を聞いてもいいですか?」

「何?」

「あの・・・、友達というか知り合いなんですが」

リディアさんは俺の手をがしっと掴む。


「え、あの?」

「京さん、、、いえ、京くん。良かった!」

顔を近づけられる。

そして後少しでアレが手に・・・。


「私、心配してたんですよ。たった一人でここに来て、誰ともパーティを組まず、みんなとも打ち解けようとしない・・・」

「え、え、あの」

「これも冒険者ギルドの努め。悩める冒険者を導くのは受付嬢の使命!いいでしょう、話を聞きます!」

「あの、、、ありがたいんですが、リディアさんの後ろに赤鬼がいるんですが・・・」

「もうっ、父さん!!この位いいでしょ!京くんの事、一人で心配だって言ったのは父さんなんだし!」

「う、、、そ、そうなんだが。しかし!受付嬢であるお前が一人の冒険者に肩入れするのは良くないぞ!」

「父さん??」

さらっと衝撃の事実を知ったぞ。

この人、何で毎日毎日リディアさんの後ろに張り付いているのかと思ったら、単に娘想いの父親なんじゃないか。


「もう、そんな堅苦しい考えだから、誰も父さんに寄り付かないんじゃない!」

「ぬっ!」

「毎日、毎日、そこで睨みつけてるだけなら、しばらく受付見ててくれる!?」

「お、おい!?」

「京くん、行きましょう!」

俺は訳が分からないまま、リディアさんに引っ張られる。


「おい、夕飯には戻るんだぞ!」

「分かったから!」

俺は引っ張られるようにして、リディアさんに連れていかれる。


お読み頂き、ありがとうございます。

毎日22時に更新を予定しております。


感想・レビューお待ちしております。

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