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キリングワンアナザー ~8人の勇者と4人の魔王~  作者: 日進月歩
第ニ章 帝国篇 暗殺ギルド
45/119

044_帝都ギルド

「くあーーーー」

大きく伸びをする。

宿屋の部屋のカーテンから日差しが溢れる。


「もう昼か・・・」

昨日、暗殺ギルドを出た後は教えられた宿屋に向かった。

証を見せるとこの部屋に案内され、俺はすぐに眠りについた。


「しかし、ギルドの名前がレスカ・・・。偶然か?」

ピエールさんにより、レスカ家を助けてくれという頼み。

これが暗殺ギルドと何か関係あるのだろう。

しかし、レイラの反応を見る限りまだ俺には事情を話す気にはなれないようだ。

気を取り直し、部屋を出る。


「お目覚めですか?」

「ああ、夜が遅かったからな、寝入ってしまった」

「何か口にできるものを用意しましょうか?」

「ああ、頼む」

「こちらで食べますか?それとも部屋へとお持ちしましょうか?」

「他に人もいなさそうだし、ここで食べるよ」

「分かりました」

昨日、見せた証はかなりの効果なのか、宿屋では手厚く饗されている。

今は昼過ぎで、宿泊者はいないので俺一人だけだ。

きっと大勢いる中で暗殺ギルドの人間が食事をしていたら、主人も気が気じゃないだろう。


「人がいる時は部屋で食べるか・・・

運ばれた食事を口にしながら、昨日のことを考える。


人を殺した。


俺は向かってくる大勢の人間に向かい、一人、また一人で命を奪っていった。

その時の感覚はしっかりと残っている。

だが、どこまで考えても俺は取り乱す事がない。


「お口に合いませんか?」

「ああ、いや、大丈夫」

俺がボーッとしていると宿屋の主人に声をかけられる。


「主人、冒険者ギルドはどこにある?」

「ええ、それでしたら」

食事を終えた俺は宿屋を後にし、教えられた冒険者ギルドの場所を目指す。



冒険者がギルドを見つけると、中に入る。


「すいません、ここでの登録と素材の換金をお願いしたいのですが」

「ああ、新人の方ですか?それとも他所で登録済でしたらカードを見せて下さい」

真っ赤な髪に、、、グラマーな体型をしている受付嬢だ。

俺は彼女に見とれるとふと視線を感じる。


「ギロリ・・・」

受付嬢の後ろから武人みたいな男がコチラを睨みつける。


「ちょっと、ギルド長!初めての人なんだから脅かさないで下さい」

「すまない。新人か?俺はタスラだ」

握手を求める。

俺は握手に答え、返事をする。


「俺は、イテテテテ!」

タスラさんは俺の手を思い切り握ってくる。


「ちょっとぉ!」

受付嬢が助けてくれた。


「ごめんなさいね、新人さん。私はリディア。私にちょっかい出さないようにいつも見張っててくれるんだけど・・・」


くそぉ、俺が何をしたんだ・・・


「い、いえ、大丈夫です。それと新人ではないです、一応」

そう言いながらギルドカードを出す。


「あら、Cランク。名前は・・・京さんですね。登録をするのでお待ち下さい」

「小僧、前はどこに?」

暴力ギルド長が質問をしてくる。


しかし、どこに行っても小僧って、、、俺こう見えても25歳なんだけど


「前はミズガルズ公国の首都にいました」

「公国か、、、ここよりは平和だろうな。詳しくはリディアから聞け。ここは帝国だ、そこをわきまえた方がいい」

「あ、はい」

ギルド長は奥へと姿を消す。


「お待たせしました。京さん、、、すごいですね。Cランクへの到達速度はかなり早いみたいですね」

「ええ、師匠のおかげですかね」

「あら、師匠がいらっしゃるんですね」

「ええ、まぁ一応。今は別行動中ですけどね」

「そうなんですか。あ、素材の換金もでしたよね?」

「はい、お願いします」

俺は素材と魔石をアイテム袋から出す。


「こ、、、これは、かなりの量ですね」

「ええ、帝国に来る道中の敵は全て俺が倒しましたから」

「中々優秀なんですね。優秀な方は大歓迎ですよ。ちょっとお待ち下さい」

リディアさんは大量の素材と魔石の鑑定に入る。


「前は公国にいたんですよね?」

リディアさんは作業をしながら俺に話しかけてくる。


「ええ、そうですよ」

「そうしたら、帝国はまだ分からない事多いですよね?」

「はい、昨日着いたのですが、ちょっと色々あってほとんど見れてないんですね」

「あぁ、なるほど。まだ素材の鑑定も終らないんですけど、暇だったら片手間に帝国について説明しましょうか」

「お願いします」

「そうですね、まずは貴族と平民でしょうか。公国は階級社会ではないですからね、帝国はそれがあります。貴族がどういったものかはご存知かと思いますが、あまり貴族には関わらないほうが身のためですよ」

「はい、気をつけます」

「後は奴隷でしょうか。公国は公に奴隷の売買が禁止されてるので、見かけることはあまりなかったかと思いますが、この国では政府により認められた奴隷商人のみが奴隷を売買できます。ただ、違法奴隷売買などもあるのが事実でして、、、特に人を騙して奴隷にさせるなんて事は結構あります」

違法奴隷売買。

昨夜、暗殺したベッヘルモット子爵はこれを行っていた。


「新人冒険者なんかも、自称ベテランに騙されて捕らえれて売られるなんて事もありますから身元が不明な人には近づかないのがいいですよ」

「はい」

「あ、何だか帝国の嫌なとこしか説明してなかったですね。良い所もありますよ!」

「帝国内には史跡がたくさんありますし、それにかつて勇者が発明したとされる飛行船もあります」

「飛行船があるんですか?」

「ええ、魔導機関を用いて飛ばすらしいんですよ」

「魔導機関・・・」

夢で見たものだ、実在してるなんて。


「一時は、産業革命なんて呼ばれてましたけど、勇者と魔王の闘いがありますからね。中々発展できずにいるのが現実です」

「そうなんですね」

俺はもしかしてと思い、リディアさんに一つ訪ねてみる。


「列車ってご存知ですか?」

「列車・・・、どこかで聞いたことがありますね。んー、何だっけなぁ」

「ああ、分からないのなら平気です」

列車に訪ねてみるが、リディアさんは知らないみたいだ。

結局、列車は作られなかったのだろうか。

何にしてもあれは夢だったと思い、それ以上は聞かなかった。


「さて、終わりました」

「あ、はい」

「すごいですよ、、、、3624szです。ギルドポイントもかなり貯まりましたね。2000pは貯まりましたね」

「そんなに・・・」

「期待のホープじゃないですか!」

「いえいえ、そんな」

「今日、依頼は受けてかれます?」

「期日がないもの、または長いものはあります?」

「モンスター討伐なら、いくつかありますね」

「じゃあ、それらを見せて下さい」

俺はモンスター討伐依頼をいくつか受注し、ギルドを出た。

お読み頂き、ありがとうございます。

本日も12時と22時に更新を予定しております。


感想・レビューお待ちしております。

誤字・脱字も報告頂けましたら対応致します。

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