表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キリングワンアナザー ~8人の勇者と4人の魔王~  作者: 日進月歩
第ニ章 帝国篇 暗殺ギルド
42/119

041_帝都到着

翌日になり、俺と師匠は帝都に着いた。

帝都の入り口で簡単な身分チェックが終わると、冒険者ギルドにも寄らずスラム街を目指した。


「こっちってスラム街ですか?」

「ああ、そうなるな」

「スラム街に何かあるとか?」

「待ち合わせをしている」

待ち合わせ・・・それだけ伝えると師匠はスタスタとその目的地とやらに歩いて行く。

スラム街にある寂れた教会の前に立つ。


「ここだ」

「ここで待ち合わせって事ですかね」

俺は教会の扉に手をかける。

外からでは分からないが、中はそこそこ綺麗な教会だ。

誰かが掃除でもしているのだろう。


ガキンッ


俺は突如として襲われ、ダガーで防ぐ。


「いきなり襲いかかるとはどういうことだ」

「中々いい腕じゃないか」

襲撃者は嘲笑うように俺へ褒める。


「そりゃどうも!」

襲撃者は黒を基調とした服に、頭には暗殺者が被るような頭巾で目元のみを出している。

声の高さや線の細さだ女だと思われる。


「盗賊か・・・?にしては物盗りには見えないな」

「見た目が弱そうだからね、心配したけど、気配を消した私に気付き、すぐさま防ぐ技術。いい腕だ」

この襲撃者は何だか上から目線で物を言ってくる。


「レイラ。あまりこいつに無理させないでくれ」

「ふっ、分かったよ。程々にするよ」

どうやら待ち合わせをしていたというのはこの女の事だった。

俺が想像しているより遥かに過激な相手に俺は困惑する。


「師匠、俺はどうすればいいんだ?」

「はっ、自分で考えられないのかい」

「んな、事言ったって、いきなり襲われて考えろと言われても無理だろ」

「あんた、名前は?」

「俺は京だ」

「そうか、私はレイラだ。よろしく」

「ああ、よろし・・・!」


ゴッ


俺は話している途中で背後から何者かに後頭部を殴られ気を失ってしまう。


「いてて・・・、くそぅ・・・」

俺は鈍い痛みの中、目を覚ます。


「目が覚めたみたいだね」

「ああ、最悪な目覚めだけどな」

「どうだい、動けるか?」

「頭以外はしっかりと動くさ」

「ふっ、じゃあ頭脳労働は任せときな」

ため息を着きながら周りを見渡す。

どこかの部屋みたいだ。

窓には布を被せられており、灯は小さなろうそくのみ。


「これを被りな」

レイラは布を投げてくる。

「なんだ、これ」

「頭巾だよ。しっかりと被りな、顔がバレるとまずい」

先ほど突然殴られたのも有る、あまり反論しない方がいいだろう。

渋々と頭巾を被る。

自分から被っておいてなんだが、完全に盗賊の類にしか思えない。


「さぁ、行くよ」

外からの灯が見えなかったせいで時間を把握出来ていなかった。

時刻は相当深い時間になっている。


「行くって、どこだよ」

俺の返答には答えず、そそくさと部屋を出てしまう。

やれやれと呟きながら、レイラの後を追う。

レイラは人に見つからないように道の影沿いを小走りで進む。

念の為、確認したが先ほどの部屋にも外にも師匠はいなかった。

どこかの宿屋か早ければ神国へ行ってるのかもしれない。


「こっちだ」

「おい、どこまで連れて行くんだ。いい加減、説明をしろ」

「あまり喋るな」

レイラは通りのど真ん中に立ち止まる。


「一体、どうするんだ」

「黙れ、お前は人が来ないか見張れ」

はぁ・・・、ため息を着きながら人が来ないかを確認する。

レイラはしゃがむと通りにある下水道の蓋を外す。

手振りでそこへ入れと言う。


「まじかよ・・・、わかった」

俺は下水道に飛び込む。

続いてレイラも飛び込んでくる。

下水道の中は思ったより広く、ダンジョンみたいな雰囲気を醸し出している。


「モンスターがでる。出たらすぐに始末しろよ」

「モンスターがいるのか!?こんなところにも」

街の中にモンスターがいる事に驚く。

レイラは物知り顔で先を急ぐぞと言うと、また先へ進んでしまう。

俺は面倒さからモンスターに出くわして欲しくないと思い、後を追いかける。


「入れ」

レイラはそう言うとこの下水道内には似つかわしくない小部屋へと案内される。


「何で、こんなところに部屋があるんだよ」

「いいから、入れ」

仕方なく扉に手をかける。

教会での事を思い出し、背後にも気を配りながら扉を開けると中に男が立っていた。


「来たか」

「ああ、新人を連れてきた」

顔に傷が入った壮年の男だ。

この男は頭巾を被っていない。


「俺は何かの新人にさせられてたのか」

「レイラ、何も説明していないのか」

「ああ、時間がなかったからね」

顔に傷の入った男はため息を着き、俺に尋ねてきた。


「お前、名は?」

「京だ」

名前を答えると同時に、顔に傷の入った男に襲われる。

ダガーを抜き、防ぐ。


「本当にお前らは、挨拶代わりに人を襲うのか!」

「中々筋がいいな」

「本当に話を聞けよ、お前ら!」

「腕は悪く無い。知り合いがこいつを好きに使えと言ったから、協力してもらう」

「なるほど」

二人で納得し合ってる。


「俺の名はギーだ。いいか、小僧、頭巾は外すな。全うにこの帝国を歩きたいのなら頭巾は絶対に外すな」

「一つ聞く、それはつまり帝国の法に歯向かうような事をするって事だな?」

「そうなる。嫌なら辞めてもいいぞ?」

「ギー!せっかくの協力者だぞ!」

「はぁ、、、やっと話が出来て俺も安心だ。いいか、俺は辞めない。例え多少の犯罪行為だろうと、俺は師匠に頼まれた」

「分かった」

ギーは勝手に納得したのか、支度を始める。


「どこか行くのか」

「お前も行くのだ」

「そういう事か」

どうやらまだ何をやるかは答えてくれないみたいだ。

今度はギーに案内されながら、また迷路のような下水道を進む。

何度か角を曲がり、止まる。


「この上だ」

「ここは?」

「とある貴族の屋敷だ」

ギーは先に登ると、上にある蓋を外し、先へ進む。

レイラに次に登れと言われ、言われるがまま登る。

登るとどこかの倉庫に出る。

先ほどギーが言っていた貴族の倉庫に繋がっていたらしい。

先に登ったはずのギーの姿が見えない。


「あいつはどこ行った?」

「いいから、先へ行け」

またもや言われるがまま進む。

どこかの貴族の屋敷という事は人がいるという事だ。

何をしてるのか分からないが、人に見つからないよう廊下をコソコソ進む。

廊下の奥に部屋があり、見ると中から煙が出ている。


「おい、あれ」

指差しながら振り向くがレイラがいない。


「まじかよ・・・」

そして煙が出てる部屋からぞろぞろと人が飛び出してくる。


「ゲホッ、ゲホッ!」

「くそ、賊か!?」

飛び出してきた人達は、貴族の屋敷に仕えてるようには見えない粗暴な感じの人達だ。


「誰だ、お前は!」

「キサマの仕業か!」

「侵入者!」

飛び出してきた人たちに次々とあらぬ言われをされる。

そして各々武器を手に持ち、構え始める。


「全員、殺せ。でなければお前が死ぬことになる」

レイラの声がする。

どこかの物陰から俺に指示を出してくる。

お読み頂き、ありがとうございます。


本日22時に2話続けて更新致します。

感想・レビューお待ちしております。

誤字・脱字も報告頂けましたら対応致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ