040_勇者と魔王の伝説
お読み頂き、ありがとうございます。
二章スタートです。
昨日はスマホから投降しようと思ったのですが文字化けを起こしてしまい出来ませんでした。
本日は夕方と夜22時に更新予定です。
感想・レビューお待ちしております。
誤字・脱字も報告頂けましたら対応致します。
公都を出て、かれこれ二週間は経っただろうか。
帝都を目指して、街道をひたすら歩く。
街道沿いという事もあってか、比較的強くないモンスターが出現する。
そのほとんどは俺が倒していく事になった。
何事も経験だそうで、弟子の俺がモンスター退治をしてレベルアップしろという事だ。
オークなどの中級モンスターも出現するが、レベルが上った俺は単独でも狩れるようになっていた。
野営の準備を終え、修行も終わった俺はエルクからもらった絵本を取り出す。
この絵本は勇者と魔王について描かれた絵本だ。
公都を出発する際にエルクからもらった。
俺がそういう本に興味があると相談したら用意してくれたのだが、俺が文字を読めないと話したら昔エルクが読んでいた絵本を持ってきてもらったのだ。
「どれどれ」
絵本を開くと半分のページには白い柱が8本ありその下には人間が8人いる。
これは勇者を指しているのだろう。
そしてもう片方のページには黒い柱が4本、柱の下には青白い人間が4人いる。
こっちは魔王だな。
次のページをめくる。
勇者達が修行をしてるようだ。
その表情や仕草はそれぞれ特徴があり、泣いてる者怒ってる者笑ってる者など様々だ。
対して魔王の方は平伏す魔族達に何か命令をしている。
魔王のページの端に何か不思議な機械があり中にオークみたいな豚のモンスターが入ってる。
魔王はモンスターを造れる?
次のページでは見開きになっており大草原で勇者と魔王が互いに軍勢を率いて戦っている。
見ると勇者は5人、魔王は2人だ。
次のページは別の戦いだ。
こっちは勇者2人と魔王1人。
パラパラとめくるが戦いの場面が多かった。
戦いの場面では勇者や魔王がそれぞれ独自の力を見せている。
おそらくは固有スキルだろう。
ある魔王は力を発すると人々をひれ伏したり、ある勇者は身体強化を図ったりしている。
魔王や勇者は次々と倒されていき、最後の一騎打ちの場面へとたどり着く。
そして勇者は魔王を倒すと、天へと登って行きそこでお終いとなる。
文字が読めればもっと情報は手に入ったが絵だけではなんとも言えなかった。
分かるのは最終的に勇者も魔王もとんでもなく強くなっていくという事だ。
地形が変わったり、軍勢を一人で倒したりなど。
「俺はそこまで強くなれるのか・・・」
俺は絵本をしまうと眠りにつく。
”ステータスオープン”
名前:岡崎 京
職業:ニート
年齢:25
LV:26
HP:153
MP:98
SP:??
力:56
体力:49
器用:68
敏捷:73
知力:66
対魔:63
幸運:70
【固有スキル】
理解(物事を識ることによって理解する。理解した対象がスキルの場合、スキルLv3までを獲得出来る。)
【スキル】
剣術Ⅳ
短剣術Ⅳ
盾術Ⅲ
弓術Ⅲ
体術Ⅲ
槍術Ⅲ
サバイバル術Ⅲ
料理Ⅲ
環境適応Ⅲ
指揮術
魔力感知
魔力操作
【称号】
武器の申し子
転生者
魔物殺し
中級冒険者
結構、レベルがあがった。
ミズガルズ公都を出て一ヶ月ほどが経ち、俺と師匠は帝都への近くまで来ていた。
ここに来る道中ずっとモンスターを倒しながら来たおかげでレベルがそこそこ上がる事が出来た。
俺は速さを主として戦うので、高速戦闘がしやすい剣とダガーを常に使っていたので剣術と短剣術はスキルのレベルが上がっていた。
「明日の昼頃には帝都へと着くだろうな」
俺と師匠は野営の準備をしながら、会話を続ける。
「師匠って、色々詳しいですよね。世界を回ってたんですか」
「ああ、俺も今では教える身だが、昔はお前さんみたく修行していたからな。その時に色んな国を回った」
「なるほど、その過酷な修行のせいで髪が・・・」
「これは剃ってるんだぞ」
「え?」
「髪は邪魔だからな、剃ってるんだ」
「でも、剃ってるところ見たことないですよ?」
「気付かれないようにやってるからだ」
「・・・・・・・・・」
衝撃の事実だ。
師匠は本当はフサフサだったのだ。
「ともかくだ、こうしてお前を色々と連れてけるのはその時の修行のおかげだ」
「まぁ、そういう事にしておきます。そういえば」
「なんだ?」
「師匠の出身国はどこなんです?」
「あぁ、俺はヴァナヘイム神国の出身だ」
聞いてみたものの、どこにあってどんな国かは分からない。
そんな俺を見てか、この世界の地理について教えてもらった。
「で、ヴァナヘイム神国ってのは大昔に巫女と呼ばれた方が作った国だ。教会があり、国民は信心深い人が多いな」
「そうか、だから魔王軍は帝国を横断したと思われてる訳ですね」
「ちゃんと聞いてるのやら、聞いてないのやら。そうだなヒッグが行ってたようにそうなる。帝国は否定してると思うが、手引をしなきゃ王国までモンスターを連れてくことは難しいだろう」
「そうなりますよね」
「王国から逃げ出したかった割には何だか気になってるみたいだな」
「あー、気にはなりますね。でも、俺王国がどんなとこはほとんど知らないままですからね」
「ハハハ、あの時はお前さんも夢中だったしな。まぁ、俺もここまで強くなると思ってなかったし」
「はぁ、師匠なのに言いますね」
「それだけお前さんには強くなれる素養があるってことだ。いつかは俺を越える事もピエールの戯れ言じゃないと思うようになれるさ」
「そうだといいんですが」
「帝国に着いたらなんだが」
師匠はふと声のトーンを変える。
俺も身構えて話を聞く。
「俺はお前さんをとある奴に預ける。そこでお前さんはこの世界の裏を見るだろう」
「急にどうしたんですか」
「公国は俺でも思うがいい国だ。だが帝国はそうじゃない。他の国にも決して良いといえない国はある。俺はお前さんに世界の醜い部分も知ってほしい」
「なるほど。でも俺の修行とかはどうするんです?」
「ああ、安心しろ。そいつの元へ行けば嫌でも強くなるさ。嫌ならば逃げ出しても構わない」
「何かそこまで言われると気になるというか、恐ろしいというか」
「どうするかはお前が判断しろ。お前さんの人生だ。自分で決めていい。さっきも言ったがそいつの元を離れて、また俺の所へ戻ってきてもいい」
「何か理由があるんですね」
「そうだ。俺がお前さんをそいつの元に預けるのは、そいつの助けになると思うからだ。これは俺の希望だ」
「いいですよ、行きます」
「すまないな。それと約束をする。どんな理由であれ、俺の元にまた戻ってきた時は剣を教える」
「分かりました」
「しばらくは帝都にいるから会えるとは思うが、俺は少し経ったら神国へ戻る。もしその時に逃げた場合は、冒険者ギルドに駆け込むか全力で身を隠せ」
「なんかやばい話にしか聞こえないんですが・・・」
「じゃあ、そろそろ寝るか」
「あ、はい」
師匠はそれきり何も話す気はないみたいだった。
仕方なく俺も横になったが、もやもやして中々寝付けなかった。




